【実録】「女の人は50歳までオバサンじゃない」息子たちが必死に死守した、母の防衛ライン |子育て|アラフィフ|自分を好きになる|エッセイ|日常
「30歳過ぎたら『おばさん』だろ!」
三男のその発言に、私の体は怒りのあまりに震えたのだった。

ある昼下がり。
テレビを見ながら家族でまったりと過ごしていた時のこと。
喋っている息子たちの話題のテーマは
『母ちゃんはオバサンなのか?』
おい!お前ら…ド直球過ぎて
失礼すぎるだろ⁉️
でもまぁ、私はそんな事くらいでは怒らなくってよ!
どうせ『子どもの言うこと』だしね。
3人の息子を育てる母親の余裕っぷりを見せてあげるわ!
私のそんな思いとは裏腹に、会話は盛り上がってる。
「母ちゃんは30歳過ぎたから、どう見てもオバサンだろ?」
三男の発言に慌てる長男と次男。
その目はさっきからチラチラと私を見てる。
「母ちゃんはまだオバサンじゃないぞ!」
「そ…そうだよ!アニキの言うとおりだよ」
何とか三男を黙らせようと必死だ。
「…じゃあ、何歳からオバサンなんだよ」
ジト目で詰め寄る三男に、
顔を見合わせる長男と次男。
目を泳がせていると、母ちゃんと目が合った。
「お…女の人は50歳までオバサンじゃないんだ〜」
とち狂ったか?長男。
(心の中ではガッツポーズ)
さすがにそれはないだろ…。
はっ!とした表情で激しく上下に首を振る次男。
まるで昭和のロックバンドのようだ。
「じゃあ30から50歳の女の人は何て言うの?」
無邪気に尋ねる三男に、しどろもどろになりながらも…。
「……お…女の人!」
それを聞いていた私の口角が、ほんの1ミリ、ピクっと上がったのを彼らは見逃さなかった。
よし、死守したな。
お前たちの今日の晩ご飯はハンバーグだ。
そこから長々と語った長男が言った内容を要約するとこうだ。
・12歳まで…女の子
・13から29歳まで…お姉さん
・30から50歳まで…女の人
・50から60歳まで…オバサン
らしい…。
オバサンの期間、めちゃくちゃ短いわ!
こうして長男と次男のがんばりによって、一家団らんの平和は守られたのだった。
というわけで、私はその日から20年間、公式に『女の人』として生きていくことになりました。
全国の30代・40代の皆様、朗報です。
我が家ではまだ、オバサンへのカウントダウンは始まっておりません!

そんな必死の接待を受けていた当時、私は30代。
息子たちの「女の人」という定義に、まんまと乗っかって
「まだ大丈夫さ♪」なんて余裕をかましていたけれど。
あれから月日は流れ、今の私は……
立派な50代。
気がつけば、長男が必死に守ろうとしてくれた「女の人」の防衛ラインを、私はとうの昔に突破していた。
そして彼が定義した「オバサン」の領域にどっぷりと浸かっている。
今、あの時の息子たちのやり取りを思い出すと、おかしくて、そして少しだけ切ない。
鏡の中の自分を見れば、確かにあの頃よりシワも増えたし、体力も「ふらつき」気味だ。
でも、あの時彼らが必死に守ってくれた
「母ちゃんは女の人(まだオバサンじゃない)」
という優しい嘘は、今でも私の心の中で「テントウムチ」と同じくらい、可愛い勲章として輝いている。
たとえ世間から「オバサン」と呼ばれる年齢になったとしても。
私はあの日、息子たちが必死に守ってくれた「女の人」としての誇りを胸に、今日も元気にふらついていこうと思う。
現在の私が聞いたら、大人になった息子たちはどう答えるだろう。
今度、聞いてみようかな?
今日もがんばったあなたへ…
ふらつき母ちゃん(TG002)より愛を込めて…
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