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【大学受験】基礎学力を固めるための数学の勉強法

こんにちは。
学習塾Dear Hopeで数学・物理を担当している伊藤です。

数学の勉強について相談を受けていると、
「いろいろな参考書を使っているけれど、成績が伸びない」
「入試問題を解いているのに、手応えがない」
といった声をよく耳にします。

こうしたケースでは、勉強が中途半端になっていたり、基礎が固まっていないのに応用問題に取り組んでいたりすることが多いようです。

今回は、数学の勉強を進めるうえでの基本的な考え方と、多くの生徒さんを見てきた中で「これが王道だ」と感じている進め方を伝えします。


1.まずは教科書と教科書傍用問題集で「考え方」を理解しよう

数学の勉強でまず取り組むべきなのは、

  • 教科書

  • 教科書傍用問題集

この2つです。

教科書は、
公式を暗記するためのものではなく、「なぜそう考えるのか」「どんな発想で解くのか」が書かれています。

教科書傍用問題集は、
その考え方を自分の手で使えるようにするための練習台です。

この段階では、難問に挑戦する必要はありません。基本的な問題を通して、考え方をしっかり理解することが最優先です。


2.教科書傍用問題集を「完成」させよう

教科書傍用問題集は、
「一通りやった」ではなく、「完成させる」ことが重要です。

ここでいう「完成」とは、次のような状態を指します。

  • 問題を見たときに、解き方の方針がすぐに浮かぶ

  • 途中で手が止まらず、スムーズに解き切れる

このレベルに到達していないうちは、応用問題や入試問題に進んでも、時間がかかるばかりで、得られるものはあまり多くありません。

✔ 解いたら、問題番号に「でき具合」のチェックを入れる

  • 解けなかった問題(〇印など)

  • 解けたけれど、どこか腑に落ちていない問題(△印など)

これらには必ずチェック(でき具合を表す記号)を入れ、「解けるようにする」ための練習に集中します。

一方で、スムーズに解けた問題は何度も繰り返す必要はありません。筆者は、「✓」印を付けて、復習対象から外していました。復習は「できなかった問題」に絞るのが基本です。

✔ 解説を読むタイミングについて

教科書傍用問題集の問題を解いていて、

  • どこから手をつければよいか何も浮かばない

  • 何の公式を使えばいいか全く見えない

というようなこともあると思います。
1分考えても解けそうにない場合は、教科書の例題や解説を見てからもう一度トライしてみましょう。それでもだめなら、解説を読みます。

この段階では、基本的・典型的な考え方や解法をテンポよく覚えていくことが大切です。

一方で、「こうやったら良さそう」というアイディアがある場合は、すぐに解説を見ず、いろいろ試行錯誤してみましょう。打つ手があるうちは考えます

手が出せない問題と粘れる問題で、時間の使い方を切り替えながら解き進めると、テンポよく問題演習を進めることができます。

✔ 正確さが第1優先、しかしスピードも大切

実は、教科書傍用問題集を完成させることができる人はそれほど多くありません。なぜなら、掲載されている2,000問もの問題を完成させるには、スピード感をもって取り組む必要があるためです。

そして、「完成」させるためには、最終的に、スムーズに解けた問題を除いて、7周くらい回すことになると思います。

つまり、この段階で多くの人がつまずく(教科書傍用問題集を完成させられない)最大の理由は、1問に時間をかけすぎてしまうことです。

したがって、解説を読んでも曖昧な問題には時間をかけすぎず、2周目や3周目でしっかり取り組めばよいと割り切って、先の「1分ルール」にしたがって、テンポよく、次、次、と進めていくとよいでしょう。

✔ 間違えた問題はノートにまとめない、解答も写さない

間違えた問題の解答をノートに「写経」する必要はありませんし、間違えた問題をまとめたノートなども作る必要はありません。時間がかかりすぎます。

数学に限らず、勉強の目的は、
「解くこと」ではなく、
「解けなかったものを解けるようにすること」です。

したがって、ノートづくりが勉強ではありません。むしろ、勉強の弊害になるケースが、特に数学などの実技系の科目では多いと感じています。

ノートに写すのではなく、脳に刻むつもりで勉強に取り組んだ方が、緊張感が出て、記憶にも残りやすいようです。

✔ 間違えた問題はその場で解き直す

では、間違えた問題はどうすればいいかというと、
解説を読んで終わりにしないことが大切です。そのためには、

解説を読んでつまづいていた箇所が理解できたら、解答を閉じて、

  • 方針を思い出せるか

  • 自力で再現できるか

を確認します。
つまり、解説を見ないで、自分の力で解き直します。最初から完璧な再現を目指す必要はありませんが、この習慣はぜひ持ってください。

また、解説を読んでも分からない問題は、「解けなかった」の印をつけて、どんどん次に進みましょう。それらは2周目以降に改めて取り組みます。

1周目は、自分が分かる問題と分からない問題とを識別することが主な目的です。本当に実力を高める勉強は、2周目から始まります。


3.復習の進め方

実力を養うためには、復習が欠かせません。復習を通じて、解けなかった問題と、解けたけれど自信がない問題をマスターしていきます。

✓最初の復習

1回目に問題を解いた直後に行う「解き直し」です。これについては、先に説明した通りです。

✓2回目の復習

次の日の勉強を始める前に、前の日にチェックが入った問題を見て、どこでつまづいて、どうすればよかったのか、が思い浮かぶかを確認します。

思い浮かべば、それでOKです。
思い浮かばない場合は、その場で解き直しをします。
ただし、この段階では、思い浮かんだり、解けたとしても、要復習のチェックマークは消しません。

✓3回目の復習

一つの節あるいは単元がひととおり終わったタイミングで復習を行うと良いでしょう。
ここでスムーズに解けた問題は、要復習のチェックマークを外します。
一方、少しでも怪しいと感じる場合は、自分に正直に、チェックマークはそのままにします。

✓4回目以降の復習

4回目以降は、いま学習している範囲まですべて取り組み終わったら、最初から復習を回すなどしてもよいですし、数学Ⅰや、数学Ⅱが終わった段階など、もう少し大きなまとまりで学習が一区切りついたタイミングで繰り返すと良いでしょう。

「今何が必要か」というセンサーを働かせ、忘れていないかどうかを自己チェックする習慣を身につけると、効率的に復習に取り組めます。

なお、「2回目の復習」で説明した前日の復習は、何周目になろうとも取り組むことをお勧めします。

教科書傍用問題集が完成すれば、偏差値は最低でも65以上、本来は70を超えるはずです。


おわりに

数学の勉強では、基本の型を身につけることが最初の段階では大切です。
教科書と、その傍用問題集を活用して、ぜひ入試問題に取り組む土台を固めてください。

やる気のある人ほど、早く応用問題に取り組みたくなるようです。
しかし、物事には順序があります。

  • やるべき教材を

  • やるべき順番で

  • 正しい目的意識をもって取り組む

ということが大切です。これだけで、結果は大きく変わります。

焦って先に進むよりも、まずは足元をしっかり固めましょう。
それが、成績を伸ばす最短経路です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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【著者プロフィール】
伊藤大幸(いとうひろゆき)
大手予備校が主催する記述式模試の数学で、200点満点を獲得し、全国第1位。大学入試では数学を全問完答にて東北大学に現役合格。その後、東北大学大学院に首席で合格。数学は満点。

大学1年次より大手予備校の仙台校にて東大数学・理系数学等の講師を6年間務め、その後勤務した学習塾でも東大・難関大向けの数学を中心に講義を担当するほか、全国配信の高校数学のDVD収録講義も担当しました。

社会人になってからは、約8か月の勉強期間を経て、弁理士試験に9割超の得点で一発合格。その経験をもとに、大学受験生のみならず資格試験を目指す社会人にも、効果的な勉強法をお伝えしています。


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