「2000万円あげます」その話、本当ですか?
XやSNSを見ていると、ときどき目にする投稿があります。
「お金に困っている人を支援します」
「私のお金を受け取ってください」
「2000万円まで支援できます」
「当選しました」
もし突然、知らない人からこんなメッセージが届いたら――。
あなたなら、どうしますか?
「怪しい」と思って無視する人もいるでしょう。
しかし、
「本当に困っている」
「老後のお金が心配」
「借金を返したい」
そんな状況にいるときに、
「2000万円を差し上げます」
と言われたら、心が揺れる人がいても不思議ではありません。
でも、マネー探偵として私は、別のところが気になりました。
そもそも――
本当に他人から2000万円をもらったら、
税金はどうなるのでしょうか?
■ 知らない人からのお金でも「贈与」になる可能性がある
日本では、個人から財産をもらった場合、原則として贈与税の対象になります。
暦年課税では、1年間にもらった財産の合計額から基礎控除110万円を差し引いて贈与税を計算します。
ここで重要なのは、
「家族からもらった場合だけ」
とは限らないことです。
SNSで知り合った赤の他人から本当に2000万円を無償でもらった場合でも、原則として税金の問題が出てきます。
■ 2000万円を本当にもらったら?
仮に、SNSで知り合った他人から現金2000万円を一度にもらったとします。
暦年課税を前提とすれば、
2000万円
- 基礎控除110万円
= 課税価格1890万円
となります。
ただし、実際の贈与税額は、
誰から誰へ贈与されたのか、
受け取る人の年齢、
適用される制度や特例
などによって変わります。
そのため、
「2000万円もらったら必ず○○万円の税金」
と一律に言うことはできません。
しかし、少なくとも、
「2000万円がそのまま丸ごと自分のお金になる」
と考えるのは危険です。
■ 私が不思議に思うこと
「2000万円を差し上げます」
という投稿を見ると、私はこう考えます。
なぜ、見ず知らずの人に2000万円を渡すのでしょうか。
なぜ、銀行振込だけで終わらないのでしょうか。
なぜ、
「受け取るための手数料」
「口座登録料」
「保証金」
「本人確認費用」
など、先にこちらがお金を払う話になるのでしょうか。
本当に2000万円を無償で渡す人なら、
なぜ受取人から数千円、数万円を先に取る必要があるのでしょう。
ここは冷静に考えたいところです。
■ 「もらえる金額」だけを見てはいけない
人は大きな数字を見ると、
その数字に意識を奪われます。
2000万円。
5000万円。
1億円。
しかし、お金の話を見るときに確認すべきなのは、
「いくらもらえるか」
だけではありません。
なぜ自分にくれるのか。
相手は誰なのか。
お金の出所は何なのか。
税金はどうなるのか。
なぜ先にお金を要求されるのか。
個人情報や銀行口座を求められていないか。
ここまで確認する必要があります。
■ もし「支援します」という連絡が来たら
私は、すぐに返事をしないことを勧めます。
そして、
送金しない。
カードを作らない。
暗証番号を教えない。
SMS認証番号を教えない。
身分証明書を安易に送らない。
銀行口座を新しく作るよう指示されても従わない。
一人で判断せず、家族や公的な相談窓口に相談する。
「今すぐ」
「今日まで」
「あなたしか受け取れない」
そう急かされたときほど、立ち止まることが大切です。
■ お金の知識は、自分のお金を守る防具になる
私は最近、強く感じています。
40代、50代、60代を狙うお金の話には、
「老後が不安ではありませんか?」
という言葉が非常によく使われます。
副業。
投資。
高額スクール。
支援金。
そして、
「家を売って老後資金を作りませんか?」
という話まであります。
老後への不安が大きいほど、
「増やしたい」
「取り戻したい」
「今のうちに何とかしたい」
という気持ちは強くなります。
だからこそ、必要なのは、
儲け話をたくさん知ることより、
お金を失わないための知識なのかもしれません。
■ マネー探偵の結論
「2000万円あげます」
そんな話を見たとき、
最初に考えるべきことは、
「どうやったら受け取れるの?」
ではありません。
「なぜ、この人は私に2000万円をくれるの?」
です。
そして、もし本当に大金をもらえる話だったとしても、
税金という現実があります。
大きなお金が動く話ほど、
感情ではなく数字を見る。
私はこれからも、
SNSの儲け話、
副業、
老後資金、
家の売却、
そして税金。
40代からの大切なお金に関わる話を調べていきます。
次回は、
「家を売って老後資金を作りましょう」
という話について調査します。
家が高く売れた。
だから老後資金が一気に増えた。
そんな話をSNSで見かけます。
でも――
その売却価格は、
本当に全部あなたの手元に残るのでしょうか?
マネー探偵の調査は続きます。
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