見出し画像

第3話:借金に溺れた日々 〜見栄と虚栄の果てに自己破産を決意した日〜

📚この物語は、どん底から復活した実話ストーリーです。
▶【全8話まとめはこちら】


1. 変わらない街、変わってしまった俺

生まれ育った街に戻った俺を迎えたのは、見慣れた景色と変わらない空気だった。

地元に残った連中は、すでに社会の歯車として働き、家庭を持ち始めている。久々に顔を合わせた友人たちは、最初こそ俺の上京話を興味深そうに聞いていたが、すぐに「で、今は何してるの?」と核心を突く質問をしてきた。

言葉に詰まる。俺は何も成し遂げていなかった。

「まぁ、ぼちぼちやってるよ」

適当に笑ってごまかしながらも、胸の奥がチリチリと焼けるような感覚が広がった。

しかし、現実は残酷だった。

地元では仕事が見つからない。見つかっても、給料は驚くほど低い。

「手取り15万?…これでどうやって生活しろってんだ…」

何もかもが窮屈だった。東京で夢を追っていた自分が、この街に戻り、最低賃金スレスレの仕事を探している——

屈辱だった。

そんな時、友人の紹介で彼女ができた。

「お前もそろそろ落ち着いたら?」

そんな軽いノリで紹介された彼女は、どこか都会の雰囲気を感じさせる女性だった。

俺はすぐに夢中になり、気がつけば同棲を始めていた。

彼女といることで、少しは「ちゃんとした生活」をしている気がした。

だが、それはほんの束の間の安息だった。


2. プライドを守るための見栄と虚栄

俺は地元を出て、東京で夢を追い、そして挫折した。

それを認めることが怖かった。誰にも「負けた」とは言いたくなかった。

だから俺は、形から入ることにした。

「良い車に乗れば、周りは成功者だと認識する」 「ブランド物を身につけていれば、余裕があると思われる」 「高級店で飲んでいれば、都会で磨かれた男に見える」

そんなくだらない見栄のために、俺はまた金を使い始めた。

だが、俺の財布の中はすでに空だった。

そして俺は、ある決断をする。

「彼女に働かせればいい」

最初はほんの冗談のつもりだった。

しかし、気づけば俺は同棲していた彼女にスナックで働かせるようになっていた。

彼女は文句ひとつ言わず、「二人でやっていくためなら」と生活費を稼いでくれた。

「お前が働けば、俺たちの生活も楽になる」

そんな言葉を投げかけながら、俺はただ自分の生活を維持することだけを考えていた。


3. 借金地獄の加速

借金はすでに200万を超えていた。

毎月の返済額が増えていくたびに、手元に残る金は減り、余裕がなくなっていく。

彼女が生活のために必死に働いているのに、俺は何をやっているのか。
そう思いながらも、抜け出せない。

新たな借金を重ねるしかなかった。
そして、気づけば500万。

「もう、どうにもならないんじゃないか……?」

そんな考えが頭をよぎるようになった。


4. 答えを求めて 〜自己破産の現実〜

借金をどうにかする方法を見つけなければならない。
しかし、当時はスマホで検索できる時代じゃなかった。

俺は本屋へ行き、借金に関する本を探した。

「自己破産」

その言葉が目に飛び込んできた瞬間、背筋が凍った。
自己破産…それは本当に最後の手段だった。
それからの3か月間、俺はまともに眠れた日がなかった。

本に書かれている自己破産のメリットとデメリットを何度も何度も読み返す。

メリット

  • 借金がゼロになる。

  • 返済に追われることがなくなる。

  • 新たな人生をスタートできる。

デメリット

  • クレジットカードが作れない。

  • 一定期間ローンが組めない。

  • 社会的信用が失われる。

毎日が決断との戦いだった。それでも俺は諦めきれず、親戚や友人にまで金を借りようとした。

「頼む、少しでいいんだ」

だが、そんな俺の懇願に応じる者はいなかった。

「お前、それ返せるのか?」

その言葉に返す言葉がなかった。
気づけば俺は、返済に迫られ続け、完全に神経がマヒしていた。

何も感じなくなっていた。
借金の督促状が届いても、電話が鳴り続けても、

「ああ、またか」と思うだけだった。

それでも、まだ自己破産する決心がつかなかった。

「これって、本当に逃げじゃないのか?」

「一度自己破産したら、俺の人生は終わるんじゃないのか?」

何度も何度も、自問自答を繰り返した。だが、現実は厳しかった。

このまま借金を抱えて生き続けることはできない。
このままでは、俺も彼女も共倒れだ。

「もう、決めるしかない」

俺は、自己破産を決意した。

もちろん彼女との生活も終わりを告げた・・・。


第4話へ続く——。


いいなと思ったら応援しよう!