既視感はあるけれど、大変良くできている。【Netflix映画「ブリック」】
7月10日に配信を開始したNetflix映画「ブリック」を観る。ワールドワイドなNetflixらしく、これはドイツ製のSFサスペンスだ。
ハンブルグのとあるマンション。ゲーム制作会社を経営するティムは、流産をきっかけに妻のリヴとの仲に溝ができてしまっている。関係の修復から逃げ、仕事に没頭するティムを、2人のロマンチックな記憶がいっぱいのパリへの旅に誘うリヴだが、ティムはそれを冷たく断る。
愛想をつかしたリヴが、翌朝ティムに別れを告げてマンションを出ようとすると、ドアの外を真っ黒な黒いレンガ(ブリック)状の物体が不規則にふさいでいて、出ることができない。窓もそう。つまりは、建物全体が黒いブリックで覆われているのだ。
このブリック、ドリルにもハンマーにもびくともせず、当然押しても動かない。次第に分かるのは、この建物の他の住人も同様に閉じ込められてしまっていることだ。さて、ティムとリヴをはじめとする住人は、このマンションから脱出することができるのか、そもそもこの黒いブリックは何者なのか…という物語。
閉じ込められところからの脱出というのは、SF的であれば「キューブ」(1997)、もっとリアルなものなら「ルーム」(2015)など様々あるのだけど、この作品はSF方向のストーリー。様々なキャラクターの住人と、ブリックの謎を解きながら脱出策を練るというのは、さながらパニック映画のような雰囲気も見せる。
その辺結構上手く作ってあって、ドキドキシーンも豊富。さらにティムとリヴの夫婦の確執の行方というドラマもきちんと作られていたり、最後の最後までしっかりと張られた伏線を回収していたりと、「観るべき」理由はたっぷりとある。
確かに手垢のついたジャンルで、ストーリーもそうかもしれないけれど、ちゃんと作れば優れた作品になるという見本だろう。結構楽しめるよ。
