弘学館を「ただの練習校」と思っていると、九州受験は危ない
九州の難関私立を目指すご家庭にとって、弘学館はかなり重要な学校です。
附設、ラ・サール、青雲を目指す子たちの多くが、年明け最初の実戦として弘学館を受験することになると思います。
この時、ついこう考えがちです。
「弘学館は本命ではない」
「附設やラ・サールを目指すなら、ここは通って当然」
「練習校だから、そこまで気合を入れなくてもいい」
でも、私はこの考え方はかなり危ないと思っています。
弘学館は、決して簡単な学校ではありません。
問題も甘くありません。
ある程度の実力がある子でも、実際に解いてみると5割、6割程度しか取れないことがあります。
もちろん、合格最低点もそれに応じて設定されているので、点数だけを見て必要以上に落ち込む必要はありません。
ただし、ここをなめてかかると、試験中に子どもがかなり動揺します。
「思ったより解けない」
「練習のつもりだったのに、全然簡単じゃない」
「自分は本当に附設やラ・サールを受けて大丈夫なのか」
こういう心理状態になることがあります。
受験は、学力だけでは決まりません。
特に年明けの初戦は、子どものメンタルに大きく影響します。
ここで良い戦い方ができれば、その後の青雲、附設、ラ・サールに向けて勢いがつきます。
逆に、ここで雑な受け方をしてしまうと、本命前に余計な不安を抱えることになります。
だからこそ、弘学館は「練習校」ではありますが、軽く見てはいけません。
むしろ、最初の実戦だからこそ、本番のつもりで受けるべきです。
特に弘学館で重要なのは、特待生制度です。
私立難関校で、ここまで明確に特待生制度がある学校は、九州では珍しいと思います。
そして、附設やラ・サール、青雲を本気で狙う層であれば、弘学館は「合格すればいい」という受け方では少しもったいない。
狙うべきは、最高ランクの特待です。
もちろん、これは簡単ではありません。
ただ、だからこそ意味があります。
本当に優秀な成績で合格した場合、学校側から直接連絡が来ることがあります。
いわゆる、校長先生からの直電です。
これは、子どもにとってかなり大きいです。
ただの合格通知とは違います。
「自分は評価された」
「自分の力は通用する」
「次の学校でも戦える」
そう思えるだけで、その後の受験に向かうメンタルは大きく変わります。
さらに、事前説明会などでも、優秀な子に対してはかなり熱心な対応をされることがあります。
私が見聞きした範囲でも、校長室に案内され、学校側からかなり熱烈に歓迎されるようなケースがありました。
「ぜひ来てください」
そういう空気を、学校側がはっきり出してくる。
これは、受験する側にとっても大きな経験になります。
子どもにとっては、自分が一人の受験生としてではなく、一人の戦力として見られている感覚になるからです。
そして、弘学館については、もう一つ印象に残っていることがあります。
数年前から、学校をもう一度強くしようという空気を感じました。
当時、副校長として戻ってこられた方が弘学館の卒業生で、弘学館が非常に勢いのあった時代を知っている方だと聞きました。
その頃の弘学館は、東大にも複数名合格者を出していた時代です。
その方自身も東大に進まれ、その後、大手広告代理店を経て、学校に戻ってこられたという話でした。
私はその話を聞いて、かなり強い意志を感じました。
「昔の弘学館に戻したい」
そういう熱意です。
もちろん、学校の実績や評価は一朝一夕には変わりません。
ただ、少なくとも私が説明会などで受けた印象としては、学校側にかなり本気度がありました。
だからこそ、弘学館は単なる滑り止めとして見るにはもったいない学校だと思っています。
九州の難関私立受験は、短期間で一気に勝負が進みます。
弘学館。
青雲。
附設。
ラ・サール。
この流れで受けるご家庭も多いと思います。
だからこそ、最初の一戦をどう戦うかが大事です。
弘学館は、単なる練習校ではありません。
九州難関私立受験の入口です。
ここで、子どもが自分の力を試す。
ここで、親が子どもの本番耐性を見る。
ここで、家庭として受験モードに入る。
そういう意味では、弘学館は非常に価値のある実戦です。
6月の時点では、まだ本番は遠く感じるかもしれません。
でも、年明けの初戦はあっという間に来ます。
今のうちから、弘学館をどう位置づけるかを考えておいた方がいいです。
「受かればいい」ではなく、
「どう勝つか」
「どの順位を狙うか」
「最高ランクの特待を取りに行くのか」
「本命につながる受け方をするのか」
そこまで考えておく。
これが、九州受験ではかなり大事です。
弘学館を軽く見る家庭と、弘学館を最初の本番として使う家庭。
この差は、年明けに出ます。
そして、その勢いは本命校まで続きます。
附設、ラ・サール、青雲を目指すなら、弘学館はただの通過点ではありません。
最初に勝ち癖をつける場所です。
そして、子どもが自分の実力を外部から評価される、最初の大きなチャンスでもあります。
九州受験は、初戦からもう始まっています。
