あなたのお子さんは発達障害です!
息子が生まれた日、分娩室で見た、その瞬間を今でも鮮明に覚えている。可愛くて愛おしくて、まさに幸せの絶頂。しかし、1年数か月後、その幸せは脆くも崩れ去った。1.5歳児検診、息子は、発達の課題が全くできなかった。担当した心理士が言った。発達に課題が見られます。時期がきたら検査を受けてください、と。
思い当たることはあった。遊びが、物をひたすら並べるだけ。物を取る時、私の手を使って私に取ってもらおうとする。(いわゆるクレーン)そして目がなかなか合わない。さらに、1歳半を過ぎた未だに、言葉(喃語)が出ていない。やはりこれは何かあるのか。その日から、我々家族の生活は一変した。
仕事を終え帰宅すると、嫁さんが泣いている。「どうした?」と聞くと、「ネットに、ネットに。」と。どうやらネットで発達障害、自閉症、知的障害について調べたようだ。「ネット調べたら、もう、もう、一生治らないって。」と言ってさらに泣いた。「もう、ネットは見るな!」思わず叫んだ。
何をすればいいのか全く分からない。ネットで調べた。確かに発達障害、自閉症、知的障害に関する情報はネット上に溢れている。だが、何をどうすればいいのか。中には暗い未来を感じさせる情報もある。それでも、ネットの情報を漁った。何か、未来を感じさせる情報、安心が欲しかったのだろう。
職場で、発達障害に関する情報を集めた。しかし、それらは学校教育の中での情報。まだ小学校に入学もしていない子どもに関する情報は、ほとんどなかった。あるとすれば、行政が行なっている、発達に関する相談会や大学や心理士の先生との面談などの案内チラシがある程度であった。
何をどうすればいいのか。途方に暮れる日々が続いた。ある日、帰宅すると息子が泣き叫んでいる。言葉が理解できない息子に対するイライラと、将来に対する不安から、息子に当たったようだ。立っている私をみて、嫁さんが言った。「お父さん、学校の先生なんでしょう。息子を、息子をなんとかして。」
