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ダンジョン第110階層【実録】『深淵の策謀と血脈の支配!反逆の歯車が砕く暴君の玉座と新たなる試練』

前回の物語はこちら👇️👇️👇️


01:サイレント・ビクトリー〈静かなる勝利の報せ〉


王都の片隅に佇む薄暗い魔力充填所(純喫茶)。

俺は一番奥の席で、息を殺して吉報を待っていた。前日、篠田に伝授した完璧な反逆の戦略。あの巨大な組織の歯車の中において、俺たちの泥臭いアナログの策は本当に通用したのだろうか。

エリートたちのどす黒い思惑が交錯する中、無情に魔力(時間)が経過していく。 本来自分が思う方向へと進まない事態も想定しておかなければならない。俺は難局を乗り越えるため、頭の中でシミュレーションを巡らせていた。

その時だ。 「ギーッ」と、古びたドアの開く重い音が店内に響いた。 息を切らして慌てたように入ってくる篠田だった。

「お待たせいたしました」

篠田は呼吸を整えながら、ゆっくりと席に座る。 俺はいたたまれなくなり、結果を急かした。

「それで、どうだったんだい」

篠田は顔を上げてニヤリと笑った。

「異次元おじさんが言うように、うまくいきましたよ」

起死回生的…!

俺はその言葉を聞いた瞬間。
爆発的な歓喜に包まれ、思わず「やったー!!」と絶叫した。

周囲のお客さんがびっくりした様子でこちらを見守っている。 俺は視線に気づき、顔を真っ赤にして会釈しながら頭を下げる。腰を下ろし、話を続けた。

「それで、具体的にはどんな状況だったんだい」

篠田は今までの状況を、ゆっくりと説明していった。


02:ジョーカーズ・アシスト〈道化師の援護射撃〉


しかし、篠田は一呼吸置いてから新たな状況について語り始めた。

「異次元おじさんが書いてくれたシナリオは、ほぼ達成したんです。しかしある一点については、強力な情報をくれた人がいるんです」

俺は前のめりになって聞く。

「それは一体誰なんだ」

「広沢さんです」

今朝、篠田が敵を追い詰めるための情報の巻物(資料)を作り上げた時、一通の瞬刻の電子文通(メール)が届いたのだという。 そこには、あの領収書を発行した時計店で調べたという製品名と製造番号が書かれていた。

そして一言、「これを使え」と。

俺は息を呑んだ。一抹の不安があった最後のピースがはまった感覚が生まれていった。 完全な確信に変わった瞬間だった。

戦慄的…!

篠田はもう一つ、俺のシナリオにない情報をくれた。

「交渉の段階で秘書陣列(秘書課)の鈴木渚さんへの謝罪も要求していたんです。向こうの二人の屈辱にもなりかねない要求を飲ませるために、お前たちがどんなことをしたのか分からせるために『血脈の記録(戸籍)』を調べろと指示をしました」

先日、俺から二人に伝えていた絶対的な禁忌。 鈴木渚が、現ギルドマスター(社長)の愛娘であることを分かるような状況に持っていったのだ。

「やつらがその事実を知った瞬間。この最強ギルドにおいて頂点に立つ男が陰で可愛がる人を傷つけた罪の重さに、これからずっと苦しんでいく」

鈴木渚が受けた事情聴取の場にいたのは、金子と栗林、鮫島長老。その事実を把握し証拠を持っているのは、篠田しかいない。

「つまり、私がこの2人をコントロールできる立場に立ったことを意味します」

圧倒的…!

俺はその言葉を聞き、思わず息を飲んだ。

「篠田さん。随分悪い顔になってますよ」

篠田も慌てて言い返す。

「止めてくださいよ。私は正論を述べているだけですから」


03:ネクスト・フェーズ・タクティクス〈次なる戦術展開〉


立ち回りに協力者という最後のピースが埋まったことで、計画は一気に前に進んだ。

俺たち三者同盟の利害も達成しつつあった。 早速、俺は篠田に質問をする。

「そこまで事が進んでいるなら、互助陣列(互助会)メンバーとの契約はいつ頃やろうか」

篠田は少し考え、ゆっくりと話し始めた。

「交渉については、異次元おじさんの委任を受けたメンバーだけでなく、互助陣列に加盟している企業に対して価格交渉の場を設けることで二人とも合意したので、その形で進めさせてください」

「一方で、異次元おじさんの遠隔防壁の分散陣列(在宅システム)への支援は、個別で進めていきましょう。伊藤統括導師(部長)を挟む必要性もありません。外郭盟約の補給陣列(購買部)である私が予算を取るようにします」

盤面は完全に掌握された。 最後に、俺はどうしても聞いておきたいことがあった。

「篠田さんは、最終的にどこを目指しますか」

篠田は静かに微笑んだ。

「最終的に会社が良くなった先に、自分のやりがいの仕事が確保できれば今はいいかなと思っています」

俺は驚いた。最初に会った頃の篠田は、ギラギラした大企業の社員という印象だったからだ。 今の彼は、目の前に希望を持ち合わせた好青年に見えるから不思議だ。 俺たちは最後の仕上げを進めようとしていた。

篠田が最後に一言付け加えた。

「来週の月曜日、再度、金子と栗林と打ち合わせをして実行に移します」

俺も歩調を合わせるように言葉を添える。

「その頃には、広沢の書いた真実の吐露(インタビュー)記事も出ている頃だろうね」

驚愕的…!

待ったなしの状況の中で、暴君・伊藤と鮫島長老の首を狩りに行く。 状況は一変する。 俺は篠田に思いを託し、純喫茶を静かに去った。


04:リアル・フロントライン〈現実の最前線〉


俺は東都校に戻った。 夜8時。

この時間でも魔導女師(女性講師)の平野と山口は必死で魔導板(製図板)に向かっていた。 俺はそっと声をかける。

「いつもご苦労様。何か問題はないかい」

平野は少し躊躇するような表情を見せながらも、勇気を持って話し始めた。

「実は少し問題があるんです」

「私たちは清水さんの協力もあって時間内に納品及びチェックができる状況になりました」

「しかし、信徒(生徒)さんにおいて私たちのレベルまで到達できる人が少ないんです。想定の2割しかいません」

絶望的…!

それを聞いた俺は、ある程度予測していた。

「そうなんだね。報告してくれてありがとう。具体的にどの水準にどれぐらいいるか、詳しく教えてくれるかな」

平野は説明をしてくれた。

「合格レベルが4人。時間をかければ合格レベルに行きそうなのが6人。それ以外が10人です」

「それはどれぐらいの期間で指導した結果なんだい?」

「3週間っていうところでしょうか」

俺はこの状況の課題が明確に見えてきた。

ここで俺は、気合を入れるための無駄なルーティンに走った。

熱い漆黒の覚醒水(コーヒー)をあえて一気飲みして魔力を高めようとするが、当然ながら熱すぎて口から盛大に吹き出し、舌を大火傷して白目を剥きながら床を転げ回った。

『おい、おっさん!』

『熱湯で自らの口腔を破壊するとか、ただの自傷行為だ ワン!』

『勝手に悶絶して、教務室の空気を完全に火傷病棟に変えてる ワン!』

魔犬ツンの容赦なき言語刃が、俺の心臓を物理的に抉る!

痛恨的…!

俺は、舌の激痛を丹田の底に封じ込め、強大な魔力を練り上げた。

極限まで研ぎ澄まされたその力を両拳に込め、心の中で荘厳に詠唱した!

「放て…!」

オペレーション・アナライズ・カルテ〈業務分解と魂の臨床録〉ッ!!

俺は2人に対して明確に指示する。

「以前、それぞれの信徒に対して魂の臨床録(カルテ)を作ったはず。その基準を今回にも応用する」

「平野さん、山口さん。ただ法理図(図面)を書かせればいいというやり方は今日やめましょう」

「大切なのは一つ一つの技術が何をクリアすれば最終的に納品が時間内に品質を保った状態をクリアするのかを業務分解して、1つずつの基準を満たしているカルテを作りなさい」

「そしてその基準は、以前清水さんからヒアリングした内容から書き起こしてください。それを清水さんにチェックしてもらってください」

二人の顔から不安の影が消えていった。 彼女たちはひたすら作業をこなすことにフォーカスされていた。しかし、的確なポイントを抑えたアドバイスが欲しかったのだ。

平野さんから一言ある。

「これでなんとかなるかもしれません。ありがとうございます」

しかし、彼女はまだ何か奥歯に物が挟まったような表情で躊躇している。

「他にあるなら言ってごらん」


【次回予告:ダンジョン第111階層】


ついに突破口を見出した東都校の教務室!しかし、平野の口から語られる「言い出せない問題」が、新たな波乱を呼ぶ! 最強ギルドでは月曜の役員会が迫り、篠田が暴君たちに放つ「死刑宣告」の準備が着々と進む! 広沢のインタビュー記事が世に放たれ、全ての闇が白日の下に晒されるその瞬間! 勝利の美酒か、新たなる絶望の罠か! 全てが反転する驚愕の大逆転劇! 次なる死闘が今、幕を開ける! 次階層を見逃すな!

最後までお付き合いありがとうございます。


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