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小児のCTを撮影することは親御さんに安心を与えるのか?不安を与えるのか?

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さて、今回は小児のCTに関してのお話です。

うちの病院では、小児がCTを撮影するとなるとほぼ頭のCTです。なのでここでのお話は頭のCTでのお話です。

小児のCTを撮影することに関して感じたこと、実際に経験したことをお話ししたいと思います。


①小児がCTを撮影する背景から考える

医師から頭部CTを撮りましょうと言われて、すぐに理解できる親御さんはどのくらいいるのでしょうか?

小児が頭部CTを撮影することになった背景から整理します。

背景としては、

○何かの理由で頭をぶつけた→例えば滑り台から転落した、鉄棒にぶつけた、子供同士のケンカで頭を殴られた、階段から落ちた、滑って頭をぶつけた など

○ぶつけた後に吐いた

○目の焦点があわなくなった

○呼びかけに反応が乏しい  などなど

そして体感としては救急外来を受診してCTを撮影することが多いのかなと感じます。

慌てて救急受診してCT撮りましょうとなって医療に携わらない状態の私だったらめちゃめちゃ慌てると思います。

それは検査=何かされるといった意識を持つ方が多いからです。

何をされるかわからないから慌ててしまうのです。

次はメリット、デメリットのお話。

②小児の頭部CT撮影のメリット、デメリット

前提として

医師はCTを撮影することとメリットがいろいろあるデメリットを上回ると判断した時に提案します。

メリット

○脳出血や骨折とした所見を拾い上げられる→以前買い物カートから落ちた子がずっと吐いているという救急受診がありました。CTを撮影したところ急性硬膜下血腫(脳の横に薄く出血すること)がありました。

○所見の拾い上げで迅速な治療が可能となる
○所見がなくとも家族に安心を伝えられる


デメリット
○被ばくがある→人体に影響を与えるほどの線量ではないのですが、もちろん被ばくがあります。また小児は成人と比較して放射線感受性が高いといわれているので成人と同じ線量を使った場合には小児の方が被ばくしていると考えられます。

その差をなくすために技師は撮影線量をあらかじめ小児用に設定した撮影プランで検査します。

○CTをしなかったために出血や骨折が拾い上げられない

○体が動くと画像がぶれてしまい所見が見落とされる可能性がある、再撮影により被ばくが増える


CTを行った結果、異常無しでしたといわれて親御さんも安心する…ばかりではありません。中には被ばくを心配する親御さんをいらっしゃいます。

③あのときの撮影はほんとによかったのか

以前、あるお母さんから質問をいただきました。

その方のお子さんは2歳の時に頭部外傷で救急受診し、頭部CTをしたようです。

そこから6年後、お子さんは特に何もなく生活されているのですがふとしたときに「あの時受けたCTの被ばくがどこかで悪影響として出てくるのではないか。」と不安を覚えたようです。

被ばくに関する情報をネットで調べたようですか納得のいく答えにたどり着けず質問されたようです。

このときは過去画像から線量情報を調べて、撮影に使用した線量と臓器係数にあわせた線量、その線量が生活の中ではどのくらいくらいの線量に位置していたのか説明させていただきました。


お母さんからは回答に満足いただけたようでしたが、その時のある言葉が忘れられません。

「あの時の被ばくで何かあった場合にわたしはずっと自分を責めて生活するところでした。」

CTを受けたとこにより安心できた反面、こういった不安を抱えている方がいたということが印象的でした。

個人の感想ですが、日本は被ばく国といわれています。唯一の原爆被ばく国です。

被ばくに関してもっと関心が高くてもいいはずです。

なのに検査で使用する線量に関しては、より十分な説明がされていなかったり、検査の被ばくについてネットで情報を探しにくいというのも事実かもしれません。

改正医療法(2020年4月施行)により、医師にはCT検査などの診療用放射線を利用する際、患者へ検査の必要性やリスクを説明する安全管理義務が課されています


もし検査に不安を感じるのであれば慌てず落ち着いて医師や技師に相談してみてください。

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