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防災┋つなぎ&まもり#18:香りでととのえる心の防災

香りで整う時間も備えのひとつ。心の防災を、やさしく暮らしに。


物資だけじゃない、“こころの備え”にもアロマを


◆ きょうの導入 ┋ 心だけが疲れてしまうとき

災害が起きて、避難所で過ごす日々が長くなると。

「ちゃんと寝ているはずなのに、なんだかずっと疲れている」
「からだより先に、心のほうがすり減ってしまいそう」

そんな声を、ニュースや現場の話でよく耳にします。

命を守るための備え──
食べ物、水、毛布、ライト、電池。

どれも本当に大事だけれど、
“心の疲れ” をケアするものは、どうしても後回しになりがちです。

最近は、避難所で「足湯」や「フットケア」のコーナーが
設けられた例も紹介されています。

あたたかいお湯に足をつけて、
誰かと他愛もない話をするだけで、
ぎゅっと固まっていた表情がふわっとほどける──
そんな場面が、すごく印象的でした。

じゃあ、「香り」はどうでしょう?

今回は、少しだけ番外編のような気持ちで、
つなぎ&まもりと一緒に「アロマ×防災」のお話をしてみたいと思います。


🟦 マガジン案内 ┋ やさしい防災を、日々の暮らしに

つなぎ&まもりの「やさしい防災」シリーズへようこそ。

このマガジンは、
日々の暮らしに “ちょっとだけ防災” を添えていくための
やわらかい備えのヒントを集めた場所です。

今回は、
「心の防災」や「避難所での心のケア」 をテーマに、
アロマテラピーのお話を少しだけ混ぜてお届けします。

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🟠 つなぎ&まもりの“香りの防災会議”

まもり
「ねえつなぎ、この前ニュースで見たんだけどさ。
避難所に“足湯コーナー”があって、おじいちゃんおばあちゃんが
すごくいい顔になってたんだよね。」

つなぎ
「あ、それ私も見たかも。
足湯とかフットケアって、からだもあったまるし、
スタッフさんとおしゃべりするきっかけにもなるよね。」

まもり
「ああいう『ちいさなケア』って、
心の防災にもすごく効いてそうだな〜と思って。
もしそこに “香り” もあったら、どうなるんだろう?」

つなぎ
「実はね、もう避難所で “香り” が使われた例って、
いくつかあるんだよ。」

まもり
「え、ほんとに? なんかオシャレな話に聞こえるけど…
実際にやってたことがあるんだ?」

つなぎ
「うん。東日本大震災のあと、
AEAJ(日本アロマ環境協会)のボランティアさんたちが、
避難所や仮設住宅でアロマハンドトリートメントをしてたって
報告が出てるんだよ。」

まもり
「へええ……本当にやっていたんだ。
“ちょっといい香りを楽しむ” どころじゃなくて、
心と体をほぐすケアとして。」

つなぎ
「熊本地震のときには、日本アロマセラピー学会のメンバーが
仮設団地を回って、手足のトリートメントをしたり、
住民さんとおしゃべりしたりしてたんだって。
『足が軽くなった』『話してスッキリした』って声もあったみたい。」

まもり
「“マッサージしてもらう” っていうより、
“ちゃんと話を聞いてもらえる時間” でもあるんだね。」

つなぎ
「海外だと、2024年の台湾・花蓮地震のとき、
避難所に無料のアロママッサージが用意されていたっていう記事もあったよ。
温かい食事やプライバシーのあるテントと並んで、
『避難生活のつらさをやわらげる工夫』として紹介されてた。」

まもり
「避難所って、“いるだけでしんどい場所”になりがちだけど、
そういうケアがあると、
“ちょっと安心できる場所” に近づいていく気がするね。」


ここで、少しだけ “中の人” の話をさせてください。

この記事を書いている私は、防災士として活動しながら、
公益社団法人 日本アロマ環境協会認定
アロマテラピーアドバイザー/アロマハンドセラピスト

の資格も持っています。

まもり
「やっと言えた、中の人のアロマの資格〜!」

つなぎ
「ずっと機会を伺ってたやつだね。
防災の話ばっかりしてたけど、
実はしっかりアロマも勉強してきた、っていう。」

作者
「何なら実は防災士よりアロマテラピーの活動歴の方が
長いんだけどね。今は防災士がメインになりつつあるけど。」

AEAJ(公益社団法人日本アロマ環境協会)は、
アロマテラピーに関する正しい知識の普及や
資格認定などを行っている、アロマ関連の公益法人です。

防災の現場で感じている「心のケア」と、
アロマテラピーで学んだ「香りとタッチの力」。

この2つを、そっとつなげてみると──
“心の防災” という新しい視点が見えてくるかもしれない
と思い、第18話をこのテーマにしました。


災害で疲れた身体と心に『温かさ』と『心地よい香り』を。

🟡 やさしい専門パート ┋ アロマ×防災のきほん

1)アロマテラピーって、そもそも何?

アロマテラピーは、
植物から抽出した香り成分(精油)を使って、
心と体のバランスをととのえる自然療法です。

香りを楽しみながら、

  • リラックスしたり、

  • 気分を切り替えたり、

  • なんとなく落ち込んでいる心をふわっと持ち上げてくれたり。

日常のなかで「ちょっと一息」をつくるためのツール、
というイメージが近いかもしれません。

※豆知識
「アロマテラピー」はフランス語の「Aromathérapie」に近い発音で、フランスの化学者が命名しました。一方、「アロマセラピー」は英語読みです。日本では、先にイギリス流の「アロマセラピー」が広まりました。
なので、どちらも間違いではありません。


2)避難所でアロマが使われたとき、何が起きた?

さきほど会話にも出てきたように、
東日本大震災・熊本地震・台湾の地震などでは、
アロマを使ったハンドトリートメントやマッサージが
実際に行われています。

そこに共通していたのは、

  • いい香りでほっとする

  • やさしく触れられて、からだのこわばりがゆるむ

  • 施術者と話すことで、気持ちが整理される

という、「香り+タッチ+対話」のセットでした。

香りだけが主役なのではなくて、
「あなたはひとりじゃないですよ」と伝えるコミュニケーションツール
として、アロマが使われていたように感じます。


3)防災目線で見た“いいところ”と注意点

アロマを防災の視点で見ると、
いいところと注意点、両方がはっきり見えてきます。

◎ いいところ

  • 不安や緊張で張りつめた心を、少しゆるめてくれる

  • 眠れない夜の “切り替えスイッチ” になりうる

  • 香りやタッチをきっかけに、会話や笑顔が生まれやすい

  • 「自分で自分をケアできる」という感覚が、心の支えになる

▲ 注意したいところ

  • 香りの好みや体質には個人差が大きい

  • 頭痛が出やすい人や、妊娠中の方、小さな子ども、高齢者には配慮が必要

  • 避難所などの共同空間では、
    強い香りやクセのある香りはかえってストレスになり得る

  • 精油の原液をそのまま肌につけない・飲まない・火気の近くで使わない、など
    安全面の基本ルールを守ることが大前提

アロマは「すべて解決してくれる魔法」ではありません。
それでも、防災士として現場を見ていると、

「心のガス抜きの選択肢を、もうひとつ持っておける」

という意味で、とても心強いツールだと感じます。


4)“心の防災セット”に入れるなら、こんな香り

もしあなたが日常的にアロマを楽しんでいて、
防災バッグにも1本入れておきたいな、と思ったら──
こんなポイントを意識してみてください。

  • 香りはやさしめ&シンプルなものを

    • 例:ラベンダー、オレンジ・スイート など

    • まずは「自分や家族が落ち着く」と感じる香りを、
      日常のなかで試しておくのがおすすめです。

  • 使い方はシンプルに

    • ティッシュやハンカチに 1 滴だけ落として、
      自分の顔から少し離れたところでふんわり香りを楽しむ

    • ロールオンタイプ(あらかじめ薄めてあるもの)を
      手首にほんの少しだけ

    • ハンドトリートメントなど、マッサージとして使う場合は
      資格者や専門知識を持った人が行うのが安心です。

  • “非常時だけ” ではなく “ふだんから”

    1. いざという時に初めて使うより、
      ふだんの生活で「この香り、ちょっと落ち着くな」と
      経験しておくことが、いちばんの備えになります。


🟢 きょうのまとめ ┋ 心を守る“ちいさな道具”として

まもり
「アロマって、『ぜいたく品』っていうイメージがあったけど、
避難所での話を聞くと、
“心の防災グッズ” って呼んでもいいぐらいの存在だね。」

つなぎ
「もちろん、まずは命を守る備えがいちばん大事。
そのうえで、
心をととのえる “ちいさな道具” として
香りがそばにいてくれると、心強いよね。」

まもり
「“水・食料・ライト・電池” にくわえて、
“ほっとできる香り” をひとつ。
自分なりの組み合わせを考えてみるのも楽しそう。」

つなぎ
「無理なく続けられる “こころの備え”。
そういう目線で、防災をいっしょに育てていけたらうれしいです。」


✏️ あとがき ┋ アロマと防災のあいだで

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

この第18話は、
防災士としての自分と、
公益社団法人 日本アロマ環境協会認定
アロマテラピーアドバイザー/アロマハンドセラピスト
としての自分を、
そっとつなぐような気持ちで書きました。

災害が起きたとき、
私たちがまず守りたいのは「命」です。

でも、そのあと長く続いていく暮らしのなかでは、
「心をどう守るか」も、防災の一部だと思っています。

つなぎ&まもりと一緒に、
これからも「心の防災」や「ちいさなケア」の話も
少しずつ増やしていけたらうれしいです。

もしこの記事が、

「なんだかちょっと心が軽くなったかも」
「自分なりの“心の備え”を考えてみようかな」

そんなきっかけになれたら、とても幸せです。

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