ハッピーライティングマラソン#54|「もし1週間だけ別の人生を体験できるなら、誰になりたい?」
1 大勢の前に立つ人
歌手、ですかね。(表現が古い??)
もし1週間だけ別の人生を体験できるなら、
私は、大勢の人の前で、
自分の魅力を声で発揮する人になってみたいです。
大勢の視線を集める。
大勢の感動を集める。
その場の焦点になる。
そういう体験をしてみたいという思いは、
昔からありました。
有名になりたい、ということではありません。
ちやほやされたいわけでもありません。
モテたい、という話でもありません。
ただ、
大勢の人の前に立ち、
その人たちの感情がこちらに向かってくる。
その中心に立つとは、
どういうことなのか。
それを、自分の身体で体験してみたいのです。
2 250人の前に立った経験
これまでにも、
人前に立つ経験はありました。
最大で250名程度の前で、
2時間ほどの式典や催し物を仕切ったことが何度かあります。
人前で話すことに、
私はあまり緊張しません。
決められた通りに進行する。
決められた時間の中に収める。
必要なところで、少しだけアドリブを入れる。
場の緊張感を保ちながら、
同時に安心感も届ける。
そういう役割でした。
ありがたいことに、
終わったあとには、
「ああ、いい会合だった」
と言っていただけることもありました。
それはそれで、
とても貴重な経験でした。
ただ、そのときの役割は、
どちらかといえば、
場を壊さないことでした。
安心して任せられる。
時間通りに進めてくれる。
必要な空気をつくってくれる。
そういう意味での信頼です。
でも、私が一度体験してみたいのは、
もう少し違うものなのです。
3 「この人なら」という視線
ドームなら、
5万人くらいでしょうか。
その真ん中に、
一人で立つ。
そして、
ただ「ああ、この人に任せておけば大丈夫」
と思われるのではありません。
この人なら、
ここから先へ連れて行ってくれる。
この人なら、
今日という時間を特別なものにしてくれる。
この人なら、
見ているこちらの気持ちまで動かしてくれる。
そういう安心。
羨望。
感嘆。
それが一斉に自分へ向かってくる。
そのとき、
人は何を感じるのでしょうか。
衆目を集めるとは、
どういうことなのでしょうか。
人を感動させるとは、
実際にはどういうことなのでしょうか。
私は、それを知ってみたいのです。
4 そのためには準備がいる
ただ、
本番だけを体験すればいい、
というものではないと思っています。
大勢の人を感動させるには、
入念な準備が必要なはずです。
歌手として大きな会場に立つなら、
声だけがあればいい、
ということでもないはずです。
曲順がある。
映像がある。
照明がある。
音楽がある。
間があります。
どこで話すのか。
どこで黙るのか。
どこで会場の空気を受け止めるのか。
それらをすべて含めて、
本番の流れができていくのだと思います。
流れる映像に合わせて話す。
音楽に合わせる。
照明に合わせる。
時間管理をしながら、
場の流れも崩さない。
進行と時間管理は、
切り離せません。
さらに、
聴きやすい言葉遣いも必要です。
発声も調整しなければなりません。
どこで間を置くのか。
どこで視線を上げるのか。
そういう細かい調整が、
最後の最後まで続くはずです。
だから私は、
ただ1日だけその人になりたいわけではありません。
準備から体験したいのです。
5 なぜ1週間なのか
本番の日だけ、
舞台に立たせてもらえばいい。
そういうことではありません。
その日のための準備がある。
そして本番が終わったあと、
その日の夜は、
アドレナリンが出まくって、
きっと眠れないはずです。
身体は疲れている。
でも、頭は冴えている。
あの瞬間はよかった。
あそこはもう少しできた。
あの視線はすごかった。
あの拍手は何だったのだろう。
そんなことを、
何度も思い返すはずです。
大勢を感動させたという実感。
大勢の視線を受けたという記憶。
その場の中心にいたという余韻。
それを味わい切るには、
1日では足りません。
準備し、
実施し、
高揚し、
眠れず、
余韻に浸る。
そのためには、
1週間くらい必要だと思うのです。
6 体験してみたいこと
繰り返します。
私が体験してみたいのは、
人を感動させる側の身体感覚です。
大勢の人の期待を受け止める。
その期待を怖がらずに、
むしろ力に変える。
自分の声で、
その場の空気を変える。
そして、
見ている人に、
「この人なら」
と思わせる。
それは、
どんな気持ちなのでしょうか。
どれほどの準備があり、
どれほどの集中があり、
どれほどの消耗があり、
どれほどの喜びがあるのでしょうか。
私は、それを見たいのではありません。
やってみたいのです。
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