ミラノ散歩:ヴェローナ|ロミオとジュリエットと城塞都市
※本記事は2008年、イタリアのミラノ留学中に訪問した場所の備忘録です。価格も当時のものです。最新情報は公式サイト等で確認してください。
今回はミラノから日帰りでヴェローナを訪問します。
歴史が息づく本物の城塞都市へ
ヴェローナは2000年に「ヴェローナの市街」として世界遺産に登録されています。その評価理由の一つが「ヨーロッパの歴史における城塞都市の発展段階を顕著に示していること」です。
城塞都市、かっこいい響きですね。ドラクエ好きなら、まずメルキドを思い出します。
ロミオとジュリエットの舞台としてのロマンチックなイメージが強い都市ですが、実は屈強な軍事都市としての顔が世界遺産の決め手となっています。
ミラノから電車で1時間ちょっとの距離。当時の価格で、行きが€25、帰りが€15でした。

いつも通り、ミラノ中央駅から旅が始まります。

1時間半ほどで「ヴェローナ・ポルタ・ヌオーヴァ(Verona Porta Nuova)駅」に到着、ここから街並みを歩きます。
世界遺産への入口は駅前のタバコ屋から
その前に、駅前のタバコ屋(タバッキ)で「ヴェローナカード」を購入(当時は€8の破格でした、現在は24時間券が€27です)。このカードは、主要施設の無料入場や市内バス乗り放題の特典があります。
ヴェローナは見どころがまとまっており、駅から徒歩で一通りの場所を巡ることができます。
歩くのが大変な場合、駅前からバスに乗ると、観光スポットが集まる旧市街に行けます。
モデルコース:ヴェローナ・ポルタ・ヌオーヴァ駅→アレーナ→エルベ広場→ジュリエットの家→サン・ピエトロ城→カステルヴェッキオ博物館→駅に戻る

最初の目的地、円形闘技場の「アレーナ・ディ・ヴェローナ(Arena di Verona)」に近くなると、歴史を感じる中世城塞都市の面影が。

コロッセオの先輩は現役のオリンピック会場
広場を抜けると、アレーナに到着。
その姿は圧巻です。「ローマのコロッセオ」と比べると小ぶりに見えますが、歴史はコロッセオより50年ほど古く、また保存状態が良いため、2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪の閉会式会場にも使用されました。


中に入ると、なにやらイベント会場の準備中でした。階段を登って全体を見渡すと、その大きさが分かります。

かつては全周を外壁が覆っており、ピンクと白の美しい大理石で装飾された3階建てのアーチが連なっていたようです。
今でもアレーナの外側に独立して残っている4つのアーチがあり、本来の外壁の面影を見ることができます。

塔の絶景:赤レンガの海に溺れる
次に「エルベ広場(Piazza delle Erbe)」に向かいます。徒歩10分ほどで到着。

正面に「サン・マルコの円柱(Colonna di San Marco)」があります。これは、かつて強大なヴェネツィア共和国の支配下か同盟関係にあったことを示す、歴史的な記念碑です。

てっぺんには、中ボス級の「有翼の獅子」が堂々と構えています。レベル不足では、一瞬で全滅させられそうな威圧感です。

広場に隣接した「ランベルティの塔(Torre dei Lamberti)」は、高さ84メートルのヴェローナで最も高い塔です。
最上階の展望テラスから、赤レンガの街並みやアディジェ川まで、世界遺産の街を一望できます。


世界一有名なバルコニーと輝く「右胸」
そしてシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の舞台へ移動します。
旧市街のど真ん中にレンガ造りの建物があります。中庭を見下ろすバルコニーがある、この14世紀の館が「ジュリエットの家(カペッロ家)」だとされています。

ここには物語のヒロインであるジュリエットのブロンズ像が立っています。この像の「右胸」を触ると、恋愛が成就したり幸運になると言われています。
その結果、世界中から来る観光客に触られて、ジュリエットの右胸はテカテカに輝いています。

城塞都市の守りは鉄壁
さて、次はアディジェ川に架かるヌオーヴォ橋を渡り北上。高台にある、サン・ピエトロ城(Castel San Pietro)に向かいます。ここへは徒歩で登りましたが、現在はケーブルカーで手軽に行けます。

アディジェ川はヴェローナの街をS字に取り囲む堀の役割を果たし、外敵の侵入を防ぐ「自然の防御壁」として機能しました。

街の景色を眺めた後は、古代ローマ時代に起源を持つ、石造アーチのピエトラ橋(Ponte Pietra)を渡って、市街に戻ります。

要塞で終わる旅、ヴェローナ1日攻略完了
ヴェローナの旅の締めくくりは、カステルヴェッキオ博物館(Museo di Castelvecchio)です。
外観は歯状の美しい城壁を持つ、中世の要塞です。 この城は、当時の支配者スカリジェ家が、外敵だけでなく「反乱を起こした市民」からも身を守るために建設されました。
そのため、城から川の対岸へ直接逃げられるよう、堅牢な防衛機能を備えたカステルヴェッキオ橋(Ponte di Castelvecchio)が直結しているのが特徴です。非常に実戦的かつ戦略的なデザインで、堂々たる存在感を放っています。


建物内には多くの絵画や彫刻の展示がありますが、時間がなかったため、すぐに城壁に登ります。ここからは街並みと併せて、アディジェ川に架かるカステルヴェッキオ橋が見えます。

この後、ヴェローナ・ポルタ・ヌオーヴァ駅に戻って、中世の城塞都市を後にします。
歴史ある軍事都市としての力強さと、物語の舞台としてのロマンチックな顔。その両方を併せ持つヴェローナは、ミラノからわずか1時間半でタイムスリップできる魅力的な街でした。
次のイタリア旅行では、ぜひこの「赤レンガの迷宮」に迷い込んでみてはいかがでしょうか。当時の私のように、きっとその美しさに圧倒されるはずです。
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