AIとの境目って、どこ?私は動揺している
こんにちは。Joです。初めてのnote投稿になるので若干の緊張。今までに私の考えをnoteのような公共の場に書き残したことがなかったこともあり(SNSは除く)。
今回記載することになったのは、私が在籍する会社のイベントに参加するためです。私が感じているAIについて書き留めていきますので、しばしお付き合いいただけると嬉しいなと思います。
それでは、よろしくお願いします。
1. 感情まで揺さぶってきたAI
私は、みなさんと同じように普段から音楽を聴きます。会社に行く時、帰る時、お風呂に入っている時、車を運転している時。聴くタイミングはみなさんとあまり変わりないのではないのでしょうか。好きなジャンルは特になく、好きになった曲を何度でも聴くタイプの人間です。ただ、tvk(テレビ神奈川)で放送されている洋楽ヒットランキングのような番組を見たりもするので、邦楽をよく聴くというよりは、少し洋楽に傾いているかもしれません。
一番好きな歌手は、Oasis。イギリスのマンチェスターで生まれたバンドグループです。父親が車や家でOasisの曲をよく聴いていたこともあり、言っていることは分からないけど、自然に小さな頃からOasisが好きになっていきました。CMで聴く曲も多いので、みなさんの中でご存知の方もかなり多いと思います。また、今年はOasisの再結成ということもあり、世界中でOasisフィーバーが起こっていますね。世界中のどの国でもいいからチケットが取れれば行くスタンスでいたのですが、チケット争奪戦に予想通りに敗れました。
曲に関しては、言っていることも分からないし、どんなバックグラウンドを持っているかも知らなかったけど、このグループが曲に対して魂を込めていること、歌っている時にめちゃくちゃ本気で歌っていることは、小さな少年でも分かりました。
それから少し月日が経ち、大人になって英語も分かるようになり、米国や英国のラジオを聴くようになった私は、最近、とあるニュースをランニング中に耳にしました。
「AI歌手ザニア・モネ(Xania Monet)がビルボードのHot Gospel Songsチャートで3位にランクインした」
「まさか」の一言。AI歌手が由緒あるビルボードでランクイン。しかも3位。私は驚きを隠せませんでした。なぜなら、Oasisのように人を心を揺さぶるような曲なんて書けないと思っていたからです。
ランニングが終わった後、私は急いでYoutubeでザニア・モネ「Let go, Let God」を聴きました。ビヨンセを彷彿させるかのような声の揺れ、音域。普通に好きになりました。そして、好きになったと同時に感じたことがあります。
AIと人間の境目が分からなくなってきた………
私は、音楽家が多くの月日をかけて作詞作曲してきた曲を愛聴してきました。でも、これからは簡単なプロンプトで作られた、要は、人が自らの手で作る月日よりもかなり短い時間で作り上げられた曲を自然と聴くようになっていくのでしょうか。
※ザニア・モネの曲は、AI MusicツールのSunoで作られたようです。
2. 音楽家が心配になってきた
AIと人間の境目が分からなくなってきたこともあり、働いている人間としてビジネスの側面を自然に考えるようになります。
※ちなみに、私は音楽に関連した仕事には就いていません。
簡単なプロンプトである程度の曲ができる(おそらくではあるが、ザニア・モネの曲や声を作るのに時間はある程度要している)事実を考えると、歌手・作詞家・作曲家・マネジメント会社・イベント会社など、音楽を中心としたステークホルダーたちは大打撃を受けるのではないでしょうか。
ここからは、音楽素人の私でも少しはイメージがつきやすい、歌手・作詞家・作曲家を頭に浮かべながらAI歌手の影響を考えてみたいと思います。
(以下、文体を「ですます」から変更します)
音楽を作る目的は多々あるはず。「みんなの気持ちを私が代弁したい」、「自分が生きている証を残したい」、「グループメンバーと長く一緒にいたい」など。そして、生業として音楽家をしている人々に必ずや付き纏ってくるのは「金(money)」である。金がないと基本的には生活ができないからである。
音楽家が金を得るために必要なことは、人に自身の曲を聴いてもらい、好きになってもらうことである。そうすれば、CDやライブ、グッズなどから収入が入ってくる。一方で、曲を聴いてもらえない限り金は入ってこない。
では、収入を得るために必要な、音楽を聴いてもらう時のツールを考えてみる。音楽番組やニュース、ライブ、TiktokやInstagramなどのSNS、ラジオ、CM、カラオケ、店内BGMなど沢山ある。そのため、この数多くある音楽ツールの中で自身の曲の再生回数を上げることができればいい。
再数回数を上げるための方法として、(A)曲の質を高める、(B)マーケティング活動の質を高めることがあるだろう。(B)に関して述べることは割愛させてもらう。話したいことは、マーケティング手法ではないからである。
(A)について、方法はいくつかあると思うが、テーマがAIなこともあり、曲作りにおけるAIの観点から考えたい。いくつかのタイプに分けることができるだろう。①完全受容型:AIに今までしていた作業を全て任せる。自分の声をAIに学習させてレコーディングまでも行うタイプ。AIに曲の質アップを委ねる方法だ。②部分的受容型:AIを自分の歌に入れ込むことを許容し、作詞や作曲の一部分を手伝ってもらうタイプ。AIと二人三脚で質を高めていく方法。③拒否型:AIを使わずにこれまで通り自分で詞を書き、メロディを作り、歌うタイプ。
金を作るには、市場環境も重要になってくる。市場環境は、音楽制作を専門としたAIの登場により一層と激しくなっていくと予想される。AIの台頭により、音楽界への参入難易度が圧倒的に下がった。今までは、作詞や作曲、歌が特別上手い人が基本的には音楽の世界で活躍している(イベントやマネジメント会社のことは一旦横に置いて話している)。しかし、今後は、実態がない歌手が音楽市場に流れ込んでくるであろう。
音楽市場への参入難易度が下がることにより、従来の音楽を聴くツール上での場所取りが激しくなる。AIが台頭したとしても、音楽番組で放送できる曲数は変わらない。つまり、「ライバルは増えたが、勝てる席数が増えたわけではない」。
もし私が音楽家であったら、今の市場環境をとても恐れている。自分の仕事がなくなる可能性があるから。
3. あれ、それって…
私は、ザニア・モネの曲を聴くことによって音楽家の将来が心配になった。しかし、一番心配するべき対象は、自分なのではないか…??
AIは、広範囲に渡って影響力を強めている。下記は、その一例である。
大手コンサルティング会社のアクセンチュアがAIを理由として
大規模リストラを公表。規模は約1,300億円。大手ソフトウェア会社のセールスフォースがカスタマーサポート人員を4,000人解雇を公表。
大手テクノロジー会社アマゾンが今年度中にコーポレートスタッフ14,000人の解雇を公表。
日本では、AIの発展を起因とした解雇という話を耳にしないが、世界では「AIが人を代替する波」が確実に押し寄せている。その中で、自身の業務を棚卸しすることで、自分がAIに代替される可能性が高いかセルフチェックしてみた。
結果は、AIに代替される可能性は高い。
さあどうする。
4. 生き残る道を考えてみる
セルフチェックの結果、私の仕事はAIで代替できることが多いと判断した。私が米国で働いていたら、解雇されていたかもしれない。
そうなると、どのようにして生き残っていく道を作っていくのか考えなければならない。「2. 音楽家が心配になってきた」で記載したタイプを使って検討してみる。
完全受容型:AIに私の作業を全て委ねる。
部分的受容型:AIに私の作業を部分的に委ねる。
拒否型:AIを使用せずに全てを自分の頭で考える。
「完全受容型」は受け入れてはならない。自身の価値がなくなるからである。そして、典型的に解雇されるパターンでもある。
「拒否型」はどうであろうか。私が在籍している会社は、仕事へのAI導入が比較的に進んでいると思っており、AIを拒否している人を見たことがない。何かしらのAIツールを各自の仕事に対して使っている印象を受ける。
一方で、前職はどうだったかと考えると、AIの導入推進がなされていなかった。そのため、議事録、提案資料、アイデア出しなどの一般的な作業は、全て鬼のように手を動かしながら取り組んでいた。
AIを部分的に使用している今と使っていなかった過去を比較すると、生産性が大きく異なっているように感じる。「効率」と「効果」の両側面にAIがうまく貢献している感じである。それゆえ、AIの使用を拒否することは、現時点で考えづらい。
そうなると、必然的に「部分的受容型」をベースとした知的生産活動が必要となる。
では、どこで自身の価値を発揮するのか。AIが介在できないところはどこか。この考えは、一人一人異なるであろう。自身として、一生考えていくことになるトピックだと思っている。
「人のマネジメント」
いま私が考える価値を発揮する場所である。幸いにも、多くの人間は合理的ではなく感情的に動く。どんなに合理的な人間であっても、どこかで必ず感情的に動く。その感情的に動く人々をどのようにマネジメントし、同じゴールに向かわせるのか。そこで自身の価値を発揮することができるのではないか。
AIが司令塔として人間を動かすことも今後出てくるだろう。そして、人間の感情を読み取り、相手の立場になって行動を取れるAIも出てくるだろう。ただ、「人間のような体を持たない無形のAIが発する言葉」と「体という有形な資産を持ち、その体から発する人間の言葉」には大きな違いがあると思う。やはり、人というのは最終的には人が言った言葉に共感し、一緒になって前に進んでいくのだと思う。だから私は、AIのスキルを磨きながらも、「人のマネジメント」でAIに負けない大きな価値を持てる人間になりたいと思っている。
最後に
この投稿は、株式会社グッドパッチが行っているイベントの一環として投稿させていただきました。本イベントでは、さまざまな切り口からさまざまなことに対して意見を述べています。お時間がありましたら、イベントを覗いていただけるとうれしいなと思います。
長々とした文章になり、みなさんの飲み物が冷めてしまった頃かもしれませんので、ここで終わりにします。
定期的に発言していきたいと思っておりますので、フォローもしてくれるとうれしいです。
では、一読いただきありがとうございました。
