第六章④「リハビリテーション🟰『全人間的復権』である。
リハビリテーションセラピストの役割は、
この事例からも分かるが報連相 報告連絡相談の繰り返しであり、正直精神的疲労も多いのが実情である。
板挟みにも陥る。
ただ苦労した分、患者さんもセラピストも満足度は上がる。
「苦労してやってきたことは間違いない。」
人の役に立てることと、患者さんや家族の
カラダやココロに寄り添える素晴らしい職業で
あることには間違いない。
それがセラピストの醍醐味である。
体験した自分が保証する。
もう一度、公益法人日本障害者リハビリテーション協会のHPから(2026年4月11日閲覧)リハビリテーションの目的、分類を記す。
「リハビリテーションの目的は、全人間的復権です。わが国では、社会の偏見や政策の誤り等のために奪われ、傷つけられた尊厳、権利、人権が
本来あるべき姿に回復することとしてとらえ、
リハビリテーションを全人間的復権と表しました。」
と述べられている。
患者さんのオムツからの卒業は、まさに尊厳の復権であった。
「トイレで一人で排泄できた」ことで、患者さんは成功体験を積み、自宅退院するために次の課題に向き合う機会となった。
行動範囲が1メートルから5メートルに広がったことで、他の患者さんに自ら話しかけたり、
今日の天気や風の強さなどからカレンダーに
検査やリハビリテーションの予定を自分で
記載した。一日のスケジューリングも行えるようになった。
自発性の向上が図れたことで、見当識障害の改善が認められた。
「うなぎを食べたい」「遊園地に行きたい」という患者さんの発言は、五感の復活の象徴である。
自宅に退院してから行いたい事柄が増え、少しずつ退院後の生活をイメージできるようになった。
また、病識の改善も図ることにつながったと考えられた。
また家族にとっては、父親や夫としての役割も回復するためにトイレでの排泄自立は、役立ったと考えられた。家族の嬉し涙がそれを示していた。
もちろん、進行性疾患など努力しても改善しないケースもあると思われる。
ただ、全人間的復権がその手に困難な場合でも
「今、この瞬間の尊厳」を守ることはできる。
若手セラピストよ、
いつも、
「リハビリテーション🟰全人間性復権」
を思い出してほしい。
そして若手の看護師さん、
リハビリテーションセラピストは、
いつもこのようなことを考えて働いていることを
頭の片隅に入れていただけると幸いである。
職場を変える力は技術の先にある。
チームで働くには「根回し」する能力も必要である。
患者さんと家族に笑顔をもたらせるように、
日々努力と自己研鑽が必要である。
第七章「若手セラピストよ、あなたは一人じゃない。」に続く。
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