パンドラボックス□ 3話 (シナリオ)
#創作大賞2024 #漫画原作部門
#少年マンガ #青年マンガ
通達書
英文
試験は過激な思想を持たない死刑囚を集め、
3ヶ月後に試験を実施。
悪魔の制御ができ、かつ、戦闘に有益と
見込みのある者のみを選抜すること。
試験会場は
巫術学校「レイン・ディーア高等巫術学校」
特殊な島に位置するため、
フライングダッチマン号による移動を許可する。
特急隊 横崎支部 特別会議室
ドアに張り紙
L監視隊 使用中
駄々をこねるエル
「ぃいーやぁーだぁー!」
ホワイトボードの前で腕を組む山中
楕円形テーブル
山中の部下5人となな、エルが席に座る
「ななが合格したら学校行くんでしょ!
私入れないから嫌だ!」
困惑するななと一同
頭をかく山中
「上からの命令なんだから
しょうがねえだろ」
「だめ 何とかして山中!」
「さんをつけろ デコッパチ」
膨れっ面のエル
「じゃあいいよ 暴れちゃうから」
キリ以外の山中の部下が怖がる
一喝する山中
「お前ら!」
腕を組む山中
「いちいちビビんな!」
足が子鹿のようにガクガク震えてる山中
監視隊の面々
『あれマジビビりか?』
『隊長の名前が鹿一だから子鹿っていう
低空飛行のギャグとか?』
『分からん』
「分かった
学長が知り合いだから聞いてみる」
「だけど、あんまり期待すんなよ?」
横にいるななに抱きつくエル
「やった!」
困惑するなな
「えっと… この子誰?」
ガーンとショックを受けるエル
「自己紹介頑張ったのに!」
「暴走してる時しか会ってないからな」
笑いを堪える監視隊のメンバー
少しキレるエル
「顔覚えたからな」
真顔になる監視隊の面々
キリは笑ってる
「天米 試験は3ヶ月後だ
この期間で悪魔をコントロールしろ」
悲観的な部下達
「いや無理だろ」
「実質死刑宣告っす」
「終わったな」
「ちなみに拘束した俺たちの管轄らしく
お前らの査定にかなり響くから」
手のひらを返す部下達
「死ぬ気で生きろ!」
「あんたはできる子っす!」
「頑張れ」
「ここは宿泊と術士の訓練設備がある
状況が状況なだけにエルの外泊許可も降りてる
天米ななは無免許契約において珍しいど素人だ
基本から懇切丁寧に教えてやれ」
不貞腐れるエル
「嫌だ 私この人知らないし」
慌てるなな
「さっ さっきはごめんね
色々あってこんがらがってて」
不貞腐れるエル
「つーん」
真面目な顔でエルを見つめるなな
「強くならないといけないの」
手をあわせるなな
「お願い!天才ちゃん!」
褒められて照れてるエル
「しょ しょうがないなあ」
『誰かに似てるなと思ったけど
兄貴みたいなんだこの子
精神年齢が近いのかな』
手を挙げて質問するなな
「山中さん
鯉木さんたちに会えませんか?」
「それは難しいと思うぞ
向こうはかなり怒ってる様子だし」
手をヒラヒラさせながら煽るキリ
「自己満で謝るの はんた〜い
謝ったら許してもらえると思ってるんすか?」
諌める郷里
「おい キリ」
「そうよ 許してもらいたい」
イラつくキリ
「ほんっとむかつくやつっすね
恐怖で心に一生の傷つけといて
はいごめんないで済むわけ?
おめでたい頭」
忠告する山中
「キリ やめろ」
拳を握りしめるなな
「ここで謝りもせずに生きてしまったら
私は誰の罪にも介入できない」
怒るなな
「三太を奪ったクソどもを
倒すときに迷いたくない」
鼻の封印式が浮かび上がる
ぽふっと頭を叩くエル
「こらっ!」
「師匠からの最初のアドバイス
怒りは内なる悪魔の餌
あげすぎ注意 だよ」
「とりあえず聞いてみる」
「どうせ門前払いっす」
数分後
「許可が降りた すぐに向かうぞ」
キリ
「う〜わ 茶番が始まるっすよ」
「キリ お前も来い」
「はあ!?なんで!?」
「隊長命令だ 断るなら解雇だ」
「この人でなし!サイコパス!」
「エルお前も同行しろ
今回は感情が昂って暴走する可能性もある」
「ないよ 私の封印術は負の感情の
閾値を超えると白目剥いて気絶するから」
「万が一だ いいから来いお菓子買ってやるから」
「早く行くよ!」
横崎市立横崎病院
夕焼けに照らされる4人まで入れる病室
ベッドで寝ている鯉木聡太の娘 舞
横に座る鯉木聡太の奥さん 由美子
病室をノックするななと一同
「どうぞ」
ななを一瞥してから寝ている娘に
優しく話しかける由美子
「ちょっとお話があるから行くね」
「ここではお話できませんので
屋上に行きましょう
私ここの看護師なんです」
バツが悪い様子のなな
病院の屋上
由美子に髪を引っ張られるなな
止めずに見てる山中たち
「ケーキだって 飾りだって用意してたのに!
私たち 死ぬところだったのよ!」
ななの胸ぐらを掴む由美子
「何で私たちまで死にそうにならないといけないの!」
泣き出す由美子
「家もお寺もめちゃくちゃで…
舞も倒れて…
火が怖いってあの子さっき突然起きて
泣いて叫ぶのよ!!!ママ!ママって!!!」
「昨日の火 今ネットで大騒ぎしてる巫術ってものなの?」
「魔法みたいなものなんでしょ?」
「だったらあんたが壊したもの全部治しなさいよ!
舞の心も!聡太の首も!家もお寺も全部!!!」
黙り込むなな
「何とか言いなさいよ!」
うつむくなな
「人も 住むところも たくさんの時間と
たくさんの気持ちで作られているのを
知ってたのに…」
「踏み躙って壊したいって
醜い気持ちが 私の本質が出てしまいました」
膝をついて土下座をするなな
「ごめんなさい…ごめんなさい……」
ななを見つめる由美子
病院の屋上に入ってくる聡太
「何してるんだ!由美子!」
「聡太…」
「…病室に戻ってくれ 舞の側に」
「…分かったわ」
扉を開ける由美子の後ろ姿
「私はあなたを許さない 絶対に」
キリ
『ま 当然っすよね』
土下座を続けてるなな
「家内がすまなかった ななちゃん」
鯉木さんの方へ居直して土下座するなな
「悪魔と契約したんだってね」
何も言わずに聞いてるなな
「私も魔術師なんだ 弱いんだけどね」
手を握りしめる聡太
涙を流す聡太
「僕が弱いから 君たちを助けられなかった…」
幸は術者でもないのに
命をかけて僕の家族を守ってくれたのに……」
驚いて顔を上げるなな
「あのままではバケモノに殺されるところだった
君の暴走と幸のおかげで
山中さんに見つけてもらい
私たちは助かったんだ」
回想
結界を展開する聡太
「ジリ貧だ 早く誰か!」
「僕は巫術協会に戻ることにしたよ
家族も連れて行くつもりだ」
跪く鯉木さん
「ななちゃん 今度は僕が君たちを助けたい
君のお兄ちゃんが紡いでくれた縁に
最後まで友だちだと行動で示してくれた
幸に応えたい」
土下座をする聡太
「ありがとう 助けられず 申し訳なかった」
涙を流す鯉木さん
「幸は君たちを本当に愛していた
胸が張り裂けそうだ……」
涙が溢れるなな
「ごめんなさい…ごめんなさい……」
山中の方向へ土下座をする聡太
「山中さん
あなたがいなければ死んでいました
本当にありがとうございました」
手をヒラヒラと振る山中
「散々電話で聞きましたよ
仕事なんで気にしないでください」
その光景を見てるキリ
屋上から出ようとする一同
呼び止める聡太
「ななちゃん 聞いたよ
三太君のことも 死刑のことも」
「私は君に生きてほしい
合格して落ち着いたら
またうちに来なさい」
由美子の言葉から負い目を感じるなな
「でも…」
うつむく聡太
「由美子と舞には伝えとく
今色々なことが起こりすぎて混乱してるんだ」
「これは巫術から
運命から逃げようとした私の責任だ」
笑いかける聡太
「大丈夫
私の家族は強い
必ず仲直りできる」
腕で涙を拭い改めて覚悟を決める
幸のように笑うなな
「許してもらえるように
生き抜いて見せます!」
紙を手渡す聡太
「電話番号だ 何かあれば駆けつける」
車内
運転席に山中
助手席になな
後部座席にエルとキリ
窓の外を見ながら話しかけるキリ
「天米なな」
「使い捨てのコマが増えるなら悪くないっす
まあ頑張れば?」
ニヤニヤする山中とエル
「素直じゃねえなあ」
「このチョロすけ」
恥ずかしがるキリ
「はあ!そういうんじゃないっす!
その笑い禁止っす!」
後ろでキリが騒いでる中
真顔に戻る山中
山中の回想
とある路地裏
27歳女性占い巫術士シュェイジンとエル
泣いてるシュェイジン
「うぇえぇえええん! 減給ですかぁ」
「しねえよ
占いのこと俺以外にまだ誰にも言ってないよな?」
怯えてるシュェイジン
「はいぃ」
「エルもそうだな?」
「言ってないはず」
「シュェイジン 占いについて誰にも言うな
見た内容も全てな」
『い!いんぺー! 私のために優しい!』
「ありがとうございますぅうう!これでパチンコ打てますうぅぅ!」
「ギャンブルはほどほどにしとけクズ」
「どういう風の吹き回し?」
「詮索するな お前だってななを鍛えたいんだろ?
まだ誰もお前が脱獄した理由を知らない
適当な理由つけて誤魔化せ」
「……分かったけどなんか嫌…」
「お菓子の月上限を上げてやる」
「占いって何? 私小さいからわかんなーい」
「上出来だ」
「わ わたしもお菓子欲しいなあ?」
「買ってやるから約束守れ」
「隊長好き!」
「私も!」
「黙れ 解散」
車から出るななたち
車に残る山中
「タバコ吸ってるから先に行っててくれ
エル 早速修行をつけてくれ」
敬礼するエル
「ラジャー」
車中で1人になる山中
腰にある短剣に触れる
『エルが暴走したら
俺たち6人の命を犠牲にしなきゃいけねえ』
タバコを吸い始める山中
『そんなのごめんだ
なながエルと同等の力があるなら
利用しない手はねえ』
『あの時殺せなくてよかった』
回想
エルに止められる山中
怖い顔の山中
『ツキが回ってきた』
『俺は必ず あいつを殺す そして』
澄ました顔でタバコを吸う山中
『美人と結婚する!!!』
特急隊 神奈川 横崎支部
特別会議室
山中が入る
「お前ら〜 やってるか〜」
帰るとななが白目で泡吹いて気絶してる
驚く山中
『!?』
エルがななに興味を失う
「だめ 才能なし 師匠やめる」
驚く山中
『!?』
あっけらかんとした顔で話しかけるキリ
「たいちょ〜 助っ人呼びました〜」
気恥ずかしい様子の聡太
「えっと 来ました」
『!?』驚く山中
白目で泡吹いてるななに驚く聡太
『!?』
深刻な顔で救助を求める聡太
「だ だれか救急車あああああぁあ!!!」
副題 help!
