わがまま店主が物申す ミソフォニア
皆さんは「ミソフォニア」という言葉を知っていますか?
「音嫌悪症」または「音恐怖症」と呼ばれるもので、ごく簡単に説明すると、特定の音に対して異常な不快感を覚えることです。
特定の音とは言っても、そのほとんどは日常生活に当たり前に聞こえてくるものばかり。
くしゃみ、咳払い、鼻をすする音、呼吸音、口笛、舌打ち、ゲップ、咀嚼音、足音、携帯電話のタップ音やキーボードのタイピング音、等々…。
まず知っておいてほしいのは、これは「聴覚過敏」とは違うものだということ。
聴覚過敏は耳に届く「すべて」の音が対象。
ほんの小さな音がものすごく大きく聞こえたり、あまりにも色んな音が聞こえすぎて混乱したり、聞こえてくる「音」そのものに鋭敏なのだ。
ミソフォニアもある種の聴覚過敏と言えなくもないですが、これらは似て非なるもの。
人によって程度の差はあれ、誰しも嫌いな音というものはあるでしょう。
ゲップやおならなら分かりやすいと思いますが、それらは単純に人としてのマナーの問題でもあるし、臭いという点でも嫌われる理由は十分。
しかし、ミソフォニアは違う。
先程挙げた様々な例の通り、普通なら気にならないようなものまで気になってしまい、嫌悪感を抱くのだ。
ミソフォニアが嫌う音というのは、そのほとんどが「人体が発する音、または人が行動する時の音」なのだ。
もちろん人体が発する音以外にも、車や電車の走る音、エンジン音、踏切音、川の流れる音、雨音など、音というものは無数にある。
しかし、ミソフォニアは基本的には人が出す音に対して嫌悪感を抱くものだと思ってください。
なぜミソフォニアの話をしたかと言うと、何を隠そう、私がそうだから。
人が口をシーシーする音、フーフーと無駄に荒い鼻息、鼻をかまずにいつまでもズビズビしている音、歩く時に靴の踵をズザザッと擦る音、お皿にスプーンをカチャカチャ当てる音、シャーペンやボールペンをカチカチカチカチノックする音などなど。
そういう音に大きなストレスを抱えてしまうのだ。

これらは、単発ならほとんど気にならない。
連続するから耳障りに感じるのだ。
しかし単発でもかなりの不快感、嫌悪感を感じるものもある。
その代表が…そう、クチャラー。
何かを食べている時の咀嚼音。
それ自体は別にいい。
煎餅バリバリ、たくあんポリポリ。
それらは一向に構わんッッ!
でも、口を開いたままクチャクチャニチャニチャという音を聞かされるのはさながら拷問のようだ。
黒板を引っ搔いた時の「キィィーー!!」が本能的にというか生理的にというか、苦手な人は多いでしょう。
一緒に食事をしている人が、ずっとそんな音を出していたら嫌でしょう?
なぜ口を閉じない!?
音も不快だし、咀嚼されてグチャグチャになった食べ物が見えて汚らしいし、食べ物や汁、よだれがこぼれるかもしれない。
本当に本当に不愉快で、クチャクチャ音を立てて食べる人と食卓をともにするくらいなら、空腹でも我慢してその場を去りたいくらい。
ガムを口を開けてクッチャクッチャしている人がいたら、口の中に虫入れ!って思う。
私がお前の耳元ゼロ距離でわざとクチャクチャグチャグチャ大きい音を立ててやろうか!とも思う。
クチャラーは子どもの頃からそうなのか、躾をされなかったのか、親や友達も注意しなかったのか…。
あんなに汚らしいのに、案外世の中に多いのが現状。
結局この項では何が言いたいかと言うと、私はだいぶ神経質で気難しい人だということ。
クチャラーは論外で、他にも日常の不必要な音の連続や大きい音が苦手なのだ。
あ、カラオケとかライブとかの大きい音は大丈夫だよ。
さて、前置きがだいぶ長くなってしまった。
ようやく次回から「わがまま店主が物申す」の本題へと入らせていただきます。
めくるめく秘めたお店からの逆クレーム。
それらの事柄や事件をぜひご堪能ください。
