小説 配達員ニコーの見た夢 ロシアン美女
「なんでこうなったんだ……!」
俺――ニコー野平は、廃工場の片隅で身を隠しながら、耳をつんざく銃声に怯えていた。弾丸が壁に当たり、粉塵が舞い上がる。目の前では黒服の男たちが次々と倒れていく。その中心にいるのは――アリーナだ。
彼女は冷静に敵を撃退している。まるで映画のヒロインのようなその姿に圧倒されながらも、俺は心の中で叫んでいた。
「俺はただの配達業者だったはずなのに! どうしてこんなことになったんだよ!」
すべては、あの日ロシアンパブで彼女と出会ったことから始まった。
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ロシアンパブでの出会い
仕事終わり、疲れ切った体を引きずりながら俺が立ち寄ったロシアンパブ。その店内には異国情緒あふれる雰囲気が漂い、どこか非日常的な空気を感じさせた。そしてその夜、カウンター席に座っていた一人の女性――アリーナ・ペトロワと出会った。
身長2メートルを超える金髪碧眼の美女。その圧倒的な存在感に思わず目を奪われた俺に、彼女は微笑んで話しかけてきた。
「こんばんは。あなた、日本人?」
その瞬間から俺の日常は大きく変わり始めた。彼女との恋愛が始まり、彼女の正体が元KGBだという話を聞かされ、そして彼女の危険な世界へと巻き込まれていった。
しかし、それだけでは終わらなかった。アリーナが突然姿を消し、残されたカバンから衝撃的な真実――彼女が性転換手術を受けた過去と、「元KGB」という話が嘘だったこと。そして彼女の本当の目的が祖国ロシアで革命を起こすことだったという事実を知ることになる。
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銃撃戦の中で
「ニコー!早く逃げて!」
アリーナの叫び声が響く。俺は恐怖に駆られながらも、その場から動けなかった。彼女との時間が偽りだったとしても、それでも俺には確かなものがある。それは彼女への想いだ。
「お前を置いて逃げるなんてできるかよ!」
俺は勇気を振り絞り、彼女のそばへ駆け寄る。そして二人で最後の敵に立ち向かう――これが俺たちの物語の結末だと思っていた。しかし、それは新たなる始まりだった。
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銃撃戦が終わり、静寂が戻った廃工場。アリーナは革命への決意を新たにし、俺もまた彼女と共に歩む覚悟を決めていた。
「ニコー、本当に来てよかったと思う?」
彼女の問いかけに俺は笑って答えた。「お前と出会ったことだけは後悔してないよ。」
俺は、アリーナを抱き寄せ、熱い口づけを交わした。
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その時、突然の声が聞こえた。
「ニコーさん、起きてください! 昼休み終わりですよ!」
俺は目を開けると、職場の倉庫の隅で寝ていた。同僚が笑いながら俺を起こしている。夢だった。すべてが夢だった。
「はぁ……また寝過ぎたな。」
俺は立ち上がり、職場に戻るため倉庫を出た。窓から見える外は平凡な日常の景色。でも、心の中にはまだあの夢の残像が残っていた。
「ロシアンパブに行ってみようかな。」
そう呟きながら、俺は仕事に戻っていく。もしかしたら、そこでまた新たな物語が始まるかもしれない。
終わり
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