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桜舞う卒業式、時空を超えた熱狂。バーチャル世界と現実世界が繋がる未来を見た

 先日、2025年4月6日、DJイベント「桜逢祭」が無事に閉幕しました。私は今回、バーチャル空間とリアル空間を繋ぐ「DualStack」というフロアで、バーチャル空間からDJとして出演させていただきました。

 桜逢祭は、廃校をリノベーションしたユニークな会場、豪華なDJ陣、そして今回が「卒業式」でもある最終回ということで、リアル会場の参加者の皆さんの期待感は非常に高かったと思います。その熱気は、SNSを通じて伝わってきました。

 そんな中で設けられたDualStackフロアは、非常に独特な空間です。バーチャル空間の様子がリアル会場に投影され、リアル会場の様子もVR空間に投影される。

 しかも、普段は個別の空間であるVRChat、cluster、Resoniteが相互に繋がる。これは本当に画期的で、これまでになかった貴重な機会だったと思います。

 そして、バーチャルな空間から現実の会場へ向けてDJプレイを届けるというのは、私にとって初めての体験であり、大きなチャレンジでした。この挑戦にあたっての意気込みは、下記に書きましたので、もしよろしければそちらもご覧ください。

 当日は、バーチャル空間から、リアル側のフロアの様子を映像で見ることができたのですが、リアル空間の空間で踊ってくれている方の姿が見えた時は、本当に嬉しくて胸が熱くなりました。

 サムズアップをしてくれたり、一緒に腕を振ってくれたりする方もいて、距離も空間も、何もかもが違うはずなのに、音楽を通してその瞬間は確実に繋がっていたと私は感じました。

 自分の選曲やプレイで、誰かが楽しんでくれている。この感覚は、きっと多くのDJが、バーチャル・リアルという垣根を越えて感じている喜びだと思いますし、私はその喜びを全身を持って体感し、その時の感情は声が震えて、上手く発言できない程でした。

 また、プレイが終わった後には、フロアからカメラに向かってスマホでメッセージを送ってくださった方もいて、その温かい気持ちにも感激しました。そのメッセージに対する私からのお礼の言葉もご本人に伝わったようで、それもまた嬉しかったですね。

 そして、私がプレイしていたバーチャル世界、今回はResoniteというプラットフォームからでしたが、そこでの体験も忘れられません。緊張でガチガチになっていた私に、「大丈夫だよ」「頑張ってね」と声をかけてくれたり、Resoniteらしい様々なギミックが仕込まれたアイテムでリラックスさせてくれたり。

色んなアイテムを出して盛り上げるのは、さすがResoniteという印象です

 DJ中も「リアル側で踊ってくれてるよ!」と教えてくれて、本当に心強かったです。さらに、後から知ったのですが、私のホームグラウンドであるclusterでも、多くの方が応援のコメントをくれたり、一緒に盛り上がってくれていたようで、それも本当に嬉しかったです。

 リアルとバーチャルの両方からの応援を受けて、まさに「バーチャルとリアルが融合したフロア」を体感することができました。

 私が今回のプレイに込めた、「リアルとバーチャルが繋がっている」という思い、周りの人々への感謝、そして春であり卒業という節目を感じてほしいという願い。

 そんな様々な思いが、少しでも伝わって、皆さんの熱気に繋がったのかなと思うと、感無量です。本当に光栄で、貴重な経験をさせていただきました。

cluster側からの写真もいただきました

 この挑戦を終えて、やりきったという達成感とともに、自分の中で新たなステップに進めたという確かな手応えを感じています。今後もこのようなチャンスがあるかは分かりませんが、また挑戦したいですし、改めてDJとしてもっともっと技術を磨きたいという向上心にも繋がりました。

 そして、今回の桜逢祭での体験は、私に「バーチャルとリアルの融合」について、改めて深く考えるきっかけを与えてくれました。

 バーチャル空間にも、現実と同じようにダンスフロアがあり、そこには一緒に盛り上がり、時には支え合い、フォローしてくれる住人や友達がいます。それは単なる仮想空間ではなく、私にとっては「もう1つの社会」でした。

VRChat側にもリアル側の様子が中継されていました

 今回の桜逢祭のDualStackフロアは、そんなバーチャルの社会とリアルの社会を繋いでくれたと思います。そして、このような繋がりは、今後もっと様々な形で進んでいくのではないでしょうか。

 私自身、リアルアバター&リアルネームではなく、「咲文でんこ」というバーチャルな存在として、現実世界のお仕事をいただく機会もあります。

 メインはライティングのお仕事ですが、それ以外でも、打ち合わせなども可能な限りアバターの姿で参加させていただいています。これもまた、バーチャルな存在と現実社会が交わり、融合している1つの形でしょう。

 今回はクラブイベントというエンターテイメントの場でしたが、これからは仕事の場面など、もっと多様なシーンでバーチャルな人格や存在が社会に自然に溶け込んでいく。そんな未来が、きっとすぐそこまで来ているのではないでしょうか。

バーチャルやリアルといった壁を越えて、一緒に盛り上がれた貴重な場でした

 私が期待する未来は、バーチャルな人格が、特別な存在ではなく、ごく当たり前の「個人」として、リアルな人間と同じように社会的に認められ、扱われる世界です。

 今はまだ「どうせ“中の人”がいるんでしょう?」という見られ方をされているでしょうし、本名や現実の姿の開示を求められる場面も少なくありません(銀行口座やインボイス番号は本名ですしね)。

 でも、これからはバーチャルな人格、アバターの名前と姿のままで、ごく自然に社会に参加できるようになって欲しいと思います。

 例えば、アバターの名前で契約を結んだり、公的な手続きができたり、極端な話、選挙に参加したり、政治家になったりすることだって、いつか可能になってほしい。そんなふうに、バーチャルな存在が、社会の一員として当たり前に暮らせることを期待しています。

バーチャルとリアル、そんな垣根を越えられる未来が来て欲しい

 この記事を読んでくださっている皆さんにお伝えしたいのは、バーチャルとリアルの融合は、もう決して遠い未来の話ではないということです。それを桜逢祭のDualStackフロアで私は感じました。

 これからも、様々な素晴らしい試みが生まれてくるでしょうし、私自身もその流れに積極的にチャレンジしていきたいと思っています。バーチャルの世界の住人たちと一緒に、そしてリアル側の皆さんにもこの流れをうまく受け止めてもらえるように、共に新しいチャレンジをしていきたいのです。

 バーチャルとリアルがより自然に融合し、バーチャルな人々がこの世界・社会で当たり前のように活動し、活躍できる。そんな未来を、創っていきたいと心の底から思っています。

画像クレジット:
ハルマキ左衛門さん
ちき。さん
らぷさん
まーくん。(MarkN) VRでものづくり!さん
 
画像提供ありがとうございました!

ライター:咲文でんこ

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