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「文字」の推し活。作字グッズを買い、飾り、身につける話。

世の中には、文字を見るだけで心を奪われる人間たちが存在します。そんな文字狂い達を魅了し続けている創作表現、それが『作字』!!

作字とは、文字そのものをデザインし、言葉に新たな表情や個性を与える表現です。SNSでは日々数多くの作品が生まれており、可愛らしいものから力強いものまで、無限ともいえる文字の可能性が広がっています。

……しかし、作字の魅力は画面の中だけではありません。
なんとこの文字たち、グッズになって手元にやってきます。

「好きなキャラクターのグッズを集める」ように、「好きな文字を集める」ことができる時代が来ています。気に入った文字を買う。飾る。持ち歩く。もはや文字は読むだけの存在ではありません。

そして今回、そんな文字中毒者たちが集結する祭典の一つ、タイポグラフィフェスティバル'26に突撃してきました!!

タイポグラフィフェスティバル'26

昨年に続き、第二回目となるタイポグラフィフェスティバル。
今年も浅草の東京都立産業貿易センター台東館で、7月18日・19日の2日間開催されました。

会場へ到着すると、まずは当日券1500円を購入。
リストバンドを装着して入場すると、そこには想像以上の熱気に包まれた空間が広がっていました。

何より印象的だったのは、普段XやInstagramで拝見している作字作家さんやクリエイターさんが、実際に作品を並べ、来場者と交流している光景です。画面越しに見ていた作品が目の前に並び、手に取れる。その体験は、SNSの向こう側にあった世界へ足を踏み入れたような感覚でした。

ここからは、今回購入したグッズとともに、印象に残った作家さん方を紹介していきます。

「タイポグラフィー診断」で私にぴったりのフォントを診断してもらえました。

キシモトチサト

ポップでかわいらしい作風と、言葉に込められた想いを形にする作品づくりが魅力の作字作家さんです。ブースには緑色のテーブルクロスと色鮮やかなグッズが並び、一目でキシモトさんの世界観が伝わる空間になっていました。

◆購入したグッズ
アクリルキーホルダー「コトダマモリ」
オリジナルステッカー「幸せ★オセロ」
ルームキー風ストラップ「愛しの我が家」

特に印象的だったのが、御守をモチーフにした「コトダマモリ」。「なんとかなる」という言葉を身につけることで、単なる文字グッズではなく、その言葉に込められた願いや安心感まで持ち歩ける作品になっています。

文字を鑑賞するだけでなく、日常に寄り添う存在へ変換する。その言葉との向き合い方に、キシモトさんらしさを感じました。


ニョグ

静かな言葉と繊細なタイポグラフィを組み合わせ、余白や質感を活かした表現を追求されている作字作家さんです。

以前のレトロな色彩や大胆な曲線を用いた表現から一転、近年は細い線が静かに流れるような、余白を感じる作品へと展開されています。今回のブースも、その新たな世界観で統一されていました。

◆購入したグッズ
・ZINE『陽だまり観測』
・ポストカード
・詩とタイポグラフィの栞3枚セット

特に印象的だったのが、新作ZINE『陽だまり観測』。SNSでは一瞬で流れていく作品も、紙という媒体になることで、ページをめくる時間や紙の質感、インクの表情まで含めた鑑賞体験へ変化します

文字を見るだけではなく、文字と向き合う時間そのものを楽しませてくれる。紙だからこそ生まれるタイポグラフィの魅力を改めて感じる作品です。


ふくだ

「おもしろかわいい」をテーマに、日常にある何気ない言葉をポップな作字へ落とし込む作字作家さんです。

シンプルな構造ながら、言葉が持つ印象を柔らかく変化させる表現が魅力で、アパレルブランド『OneDrop』ではTシャツやキャップなど「身につける作字」も数多く展開されています。

◆購入したグッズ
・キャップ「降参」
・アクリルキーホルダー「虚無」
・オリジナルステッカー「降参」

特に印象に残ったのが、「降参」の作字です。一見すると後ろ向きな言葉ですが、親しみやすいデザインへ落とし込むことで、思わず身につけたくなる存在へ変化しています。

普段何気なく使う言葉に新しい価値を与え、愛着を持てる形へ変えてしまう。その言葉選びとデザインのバランスこそが、ふくださんらしい表現だと感じました。


Reeya

「カタチにものがたりを吹き込むデザイナー」、通称「ものがたちデザイナー」として活動されているReeyaさん。今回は妹のarinkoさんとのユニット「モノガタチレコード」として出展されており、言葉の背景やイメージをもとに、物語を感じられる作品を展開されていました。

◆購入したグッズ
・ひみつのミニ本キーホルダー「秘密」
・版画ポストカード「自問自答行進曲」
・版画ポストカード「微糖が理想 無糖は修行」

ポストカードは妹のarinkoさんとのコラボレーションによるもの。Reeyaさんが作字を担当し、arinkoさんが手彫りした消しゴムはんこを一枚ずつ手押しして制作されています。手作業ならではのインクの濃淡や微妙なズレが一枚ごとに異なり、手に取るたびに違った表情を楽しめる仕上がりです。

作品そのものだけでなく、紙袋の「ことばの処方袋」など購入体験まで含めて言葉の世界へ引き込む。その細部まで物語を宿す姿勢が印象的です。


綾野

日常の中に埋もれている何気ない言葉をすくい上げ、レトロポップな作字へと昇華する作字作家さんです。

以前、個展「野生のつぶやき」を拝見した際に感じたのは、綾野さんの魅力は「まだ作品になっていない言葉」を見つけ出す視点にあるということでした。普段なら流れてしまう何気ないフレーズに価値を見出し、作品として残す発想が印象的です。

◆購入したグッズ
缶バッジ「トレンドなんて知らねェ!お前の知らない歌を歌う会」
オリジナルステッカー「フットワークはとにかく軽く!!」
オリジナルステッカー「なんてったって人生初心者」

今回購入したグッズも、どれも特別な名言ではありません。しかし、作字として形になることで、日常の一瞬が思わず持ち歩きたくなる存在へ変化しています。言葉を拾うところから始まる作字という表現に、改めて面白さを感じました。


hotaka

青を基調とした世界観と、流れるような文字造形が印象的な作字作家さんです。丸みを帯びた柔らかな曲線とレトロポップな色彩によって、文字そのものから架空の場所や物語を感じさせる表現が特徴です。

◆購入したグッズ
・アクリルキーホルダー「天才」
・架空チケットステッカー「深海遊覧」
・架空喫茶店のちいさな栞「真夜中」

特に惹かれたのが、「深海遊覧」や「真夜中」といった架空シリーズです。存在しないはずの場所なのに、「こんな駅がありそう」「こんな喫茶店がありそう」と思わせる説得力があります。

文字をデザインするだけでなく、その文字が存在する世界まで想像させる。思わずシリーズで集めたくなる世界観設計が、hotakaさんの作品をより印象深いものにしています。


芝山綾乃

フリーランスのグラフィックデザイナーとして活動する傍ら、作字作品やグッズを制作されている作家さんです。デザイングループ「あすてりすこ」では、作字ワークショップも開催されており、文字に触れる機会づくりにも取り組まれています。

手書きならではの柔らかさと、ポップな色彩感覚が魅力の作風。一見すると肩の力が抜けたような文字ですが、文字の形や配置、色の組み合わせまで丁寧に整えられており、親しみやすさの中に確かな完成度が感じられます。

◆購入したグッズ
・文字デザインZINE
・ステッカー「燃えるようなやる気」
・ステッカー「まだかな昇給」

どの作品も、文字そのものが持つ表情やリズムを楽しめる仕上がりになっています。力の抜けた言葉と、緻密に整えられた造形のバランスによって、思わず手元に置いておきたくなる魅力が生まれていました。


梨帆

作字グッズの制作を中心に、イベント出展や通販など幅広く活動されているマルチクリエイターです。自身の作品制作だけでなく、ライブドローイング形式の展示会「描いて飾る展」を主催するなど、クリエイターが作品を届ける場づくりにも取り組まれています。

ブースはトレードカラーでもある水色を基調に、多彩なグッズが並ぶ見応えのある空間になっていました。

今回購入したグッズ
・アクリルキーホルダー「休日最高」
・アクリルキーホルダー「今週の!ハッピーチャンス」
・ポストカード「睡眠の質向上委員会」

特に印象に残ったのが、「今週の!ハッピーチャンス」のアクリルキーホルダー。透明感のあるクリアアクリルとポップな配色によって、軽やかな言葉の雰囲気がそのまま形になっています。

「休日最高」「睡眠の質向上委員会」のように、作品に登場するのは特別な出来事ではなく、誰もが経験する日常の一場面です。何気ない瞬間を少しだけ前向きに切り取り、生活の中に小さな楽しみを生み出す文字表現が印象的です。


はなおかりん

「よいこのためのワクワクざっか」をテーマに活動されている作家さんです。アイドルオタクとしての視点を活かし、「好きなものを応援する人が日常で使いたくなるアイテム」へ作字を落とし込んでいます。

ライブチケットの当選を祝う「チケットご用意アクキー」や硬質ケースなど、ファン活動の中にある喜びや楽しみ方を、ポップで親しみやすい形へ展開している点が魅力です。

◆購入したグッズ
・コルクコースター「ボードゲーム大好きクラブ」
・ルームキー風キーホルダー「HOTELモラトリアム」

どちらも単にかわいいだけではなく、趣味の時間や日常の場面まで想像できるデザインになっています。文字を飾るためではなく、それぞれの「好き」と一緒に楽しむ体験まで作られているように感じました。


吉田大成

普段はタイプデザイナーとして書体設計に携わりながら、作字やグッズ制作を通じて文字の楽しさを届ける作家さんです。『源ノ角ゴシック』『源ノ明朝』などの開発にも携わるなど、文字を専門的に扱う一方で、フォント文化の発信にも取り組まれています。

書体という形で文字の基盤をつくるプロフェッショナルが、イベントでは一人の「文字好き」として自由な表現を楽しんでいる。その振れ幅こそ、文字イベントならではの魅力だと感じました。

◆購入したグッズ
・アクリルキーホルダー「推し吉」

漫画家・白山きゅーりさんとの合作である本作は、多色刷り印刷のような色の重なりやズレが特徴的で、どこか懐かしさを感じる仕上がりになっています。さらに、おみくじをモチーフにした遊び心も加わり、文字を眺める楽しさとグッズとして手に取る楽しさが共存した作品です。


◆その他に購入したグッズ
・アクリルキーホルダー「今夜は!パーティー」(でおねさん) 
https://x.gd/weuot

・ステッカー「燃えるゴミ」(AYUMISAWAさん) 
https://x.gd/ZZXy0

・ステッカーセット「育児讃字」(myomyo designさん) →https://x.gd/nEE2B

まとめ

今回のイベントを通して改めて感じたのは、作字は画面の中だけで完結する表現ではないということです。紙の質感、印刷の風合い、グッズとして持ち歩く体験、ブースや包装まで含めた世界観。作品を届ける過程そのものも、一つの表現です。

そして、今回紹介したタイポグラフィフェスティバルをはじめ、作字作家さんが参加するイベントや展示は今後も開催されます。また、今回紹介した作家さんを含め、BOOTHなどで作品やグッズをオンライン販売されている作字作家さんも少なくありません。

イベントに足を運ぶのが難しい方も、ぜひ気になった作家さんのショップを覗いてみてください。好きな文字を探して、集めて、身につける。そんな楽しみ方もぜひ味わってみてほしいです!!

作字最高!!!

今後開催されるおすすめイベント

文ッ字フリマ2026アキ(秋)
日時:2026年9月26日(土)〜27日(日)
場所:町田市民文学館ことばらんど (東京)

「文字による文字のための文字のフリマ」を掲げる、文字作品に特化したイベント。作字作品、ZINE、フォント、タイポグラフィ関連グッズなど、文字好きにはかなり刺さるイベントです。

https://x.com/mojji_bot

デザインフェスタ vol.64
日時:2026年11月14日(土)〜15日(日)
場所:東京ビッグサイト (東京)

ジャンル横断型の大型アートイベント。作字専門イベントではありませんが、イラスト・雑貨・グラフィック系の作家さんも多数参加するため、作字グッズを探す場としても楽しめます。

https://x.com/designfesta


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