根津神社の近くで、リュックが違うことに気づいた発達障害の私が中井ゆうこさんの講演、『ネガティブ革命』参加した話。
根津神社の近くで、私はリュックが違うことに気づいた。
根津神社近くで
食事をしようと椅子に座った瞬間だ。

手が止まった。 「あれ。」 中に入っているものが、ちがう。
鞄の中を探る手が、止まる。 家を出る前、確かに確認したはずだった。 それでも、やってしまった。
発達障害という特性を持って生きていると、こういうことが起きる。
珍しいことでも、特別なことでもない。
でも一つのミスが呼び起こすのは
そのミスだけじゃない。
過去の全部が、ずるずると引っ張り出されてくる。
小さな失敗が、巨大な証拠になる。
「やっぱり私はだめだ」という、反論できない証拠に。
震える手でAIを立ち上げて
「最適解」を聞いた。
自分の頭を信じられないとき
私はそうやって次の一手を探す。
その時。
かつて、自信がなかった、3年前の私とちがう私がいた。
まさに革命だ。
中井ゆうこさんの講演、『ネガティブ革命』。
一年前、私は名前すら知らなかった。
1月に『発達障害のよりみちが、それでも生きる理由。』を出した。
その編集担当が、岡本さんだ。
岡本さんは、中井さんの本も手がけている。
その一本の縁が
2026年4月12日、私をこの会場へいこうと決意させた。
人生の道筋は、知らない誰かのご縁から変わることがある。
地元の友に荷物を届けてもらい、タクシーに飛び乗った。
4月なのに、夏みたいに暑い日だった。
焦りと汗と、それでも行くという意地だけで、会場へ向かった。
会場に滑り込んだとき
中井さんの声がすでに室内を満たしていた。
「1歳の娘を自宅保育する専業主婦でした。時間も体力も経験もない。『私にはなにもない』と思っていました」
その言葉が、走ってきたばかりの体に、静かに落ちてきた。
なにもないところから、始めた人がいる。
私はその人の声を、パニックの余熱が残ったまま、聞いていた。
彼女が語っていたのは「体」と「環境」の話だった。
「私なんて」と自分を責める前に、まず自分の扱い方を変えること。仕組みを先に置くこと。
書き続けることで、1年でKindle出版、2年で商業出版へ。 詳細は有料ゆえ割愛するが、彼女の言葉の根っこには、自己否定より先に「仕組み」を置くという静かな強さがあった。
パニックの中で東京を走ってきた私には、その言葉がよく沁みた。 「なにもない」は、終わりじゃないのかもしれない、と思いながら。
帰り道、スマホのバッテリーが8%になっていた。
リュックを交換するとき、モバイルバッテリーまで一緒に渡してしまっていた。 「また、やってしまった」と思った。 今日何度目の、その言葉だろう。
岡本さんに「貸してもらえませんか」
とお願いすると、すぐに貸してくれた。
数字が、8から少しずつ増えていく。
それを眺めながら、ふと思った。 パニックになったとき最初に頼ったのはAIだった。でも最後に安心させてくれたのは、目の前にいる人の、小さな応答だった。
助けを求める言葉を、ちゃんと声に出せた。 それだけで、今日は十分だと思った。
最後に、中井さん、イベントお疲れ様でした。
私は、3年以上イベントをやってきたからわかります。この日のための準備。本当にお疲れ様でした。そして、懇親会で書いていただいた書籍へのサイン、ありがとうございました。
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