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発達障害の私が「カンペキでないと生きてはいけない」と思っていたのに今の商業絵本『よりみちが生まれた日』サイン会を終えて感想記事と岡本さんとのトークセッションについて

「カンペキでないと生きてはいけない」

かつての私はそう思っていた。

聞いて。 あなたは、何者かにならなければいけない。 あなた自身に、欠点があってはいけないよ。

そうやって、自分を追い込んでいた日々。

微塵も隙のないカンペキな人間にならなきゃいけないと、自分を縛り付けていた。

でも、2026年5月30日。

新宿という世界の片隅で
私は絵本『よりみちが生まれた日』のサイン会の一幕として
朗読を行った。

滑舌の悪い私の朗読。それを、参加者は一心に聴いてくれた。そして、終わったあと、拍手がおきた。

当たり前? そんなことはない。
拍手の音の一つ一つが、私の細胞の中で「歓喜」というタネを生んだ。

新しい一歩。 発達障害の私。
不器用なままの自分で、表現の場に立つこと。そのあるがままを受け取ってくれた皆さんの存在が、この日を一生忘れられない記念日にしてくれた。

まさに、私の「よりみち記念日」。

今回の商業出版絵本『よりみちが生まれた日』の出版記念サイン会。


会場に足を運んでくださった皆様、そして遠方から「応援チケット」を通じて見守ってくださった皆様、本当にありがとうございます。

自分のギフトの見つけ方

「絵本作家」という肩書きからすると、少し意外に思われるかもしれない。

私は高校時代、登山部に所属していた。重いザックを背負い、一歩一歩土を踏みしめる日々。その経験が、今の私の創作哲学の根底の隅にいる気がする。

日常は放っておくとマンネリ化していく。だからこそ、私は意識的に「非日常」を取りに行く。山の頂上から見る景色は、自分の足で登った人にしか得られない、何物にも代えがたいギフトだ。

今なら、スマートフォンの通知を切り、自然に入る。 「デジタルデトックス」。そんな言葉がまだない時代から、私は自然の中にいた。

祖父の海辺の家で、祖父が仕掛けた網を一緒に回収して、祖父とその海の幸を調理する。あるいは山や林の中でぼんやりと地面を見つめ、苔の変化をただ眺める。

今なら思う。そこには、アルゴリズムに支配されない世界があった。あの、自分と対話する静かな時間こそが、私の表現の源流の一つであると。

3年間の「よりみち」が形になった絵本

今回の絵本『よりみちが生まれた日』は、実はわずか3日間という短期間で描き上げた。

それは一瞬の出来事に見えるかもしれない。でも、私は長年のカンと感性のすべてを、その3日間の絵に注ぎ込んだ。

↓制作の様子↓

この3年間、多くの方から
「絵が描けない」
「お話なんて作れない」
という悩みを聞いてきた。そんな方々へ
「誰でも表現していいんだ」と伝えたい一心で、特典データとして『絵本の作り方』も制作している。

デッサン力のような技術よりも先に、まずは一歩を踏み出すための「よりみちの思うメソッド」を伝える。それが、誰かの創作の第一歩になればと願っている。

書くことは、呼吸すること、生きること

私にとって「描くこと、書くこと」は、もはや生活習慣の一部だ。Xでの毎日投稿や、一度は途切れてしまったものの500日以上継続しているnote投稿。

1円? そう、1円でもいい。
調子が良い時に言葉を書き溜めておくことは
心の貯金箱に少しずつ溜まっていく。

そうすることで、たとえ調子が悪い日であっても、まるで呼吸するように自然と言葉が出てくるようになる。

文章を書く上で大切にしているのは
「感情の昇華」だ。

単なる愚痴をそのまま投げつけるのではなく
読み手を意識し、ポジティブな気づきへと変換して届ける構成法。それが、書き手と読み手を繋ぐ架け橋になると考えている。

リアルな繋がりと初体験の熱量

イベントの中盤では、編集担当の岡本雄太郎さんとのトークセッションを行った。

実は岡本さん自身にとっても、そして私にとっても、これが人生初のトークセッション。お互いに何もかもが初体験だった。

後からメンバーシップ向けに録音していた音声を聴き返してみると、二人の不器用さがこれでもかと伝わってくる。声の震え、間の取り方、たどたどしさ。

しかし、私はあえて言おう。 「それも味である」と。

あのたどたどしさこそが、あの瞬間にしか生まれなかった本物の生身のやり取りだった。

この3年間、私はオンラインの活動にとどまらず、茨城、広島、横浜、御殿場、大阪、浜松と、積極的に各地へ足を運んできた。
3年以上の時間をかけて積み重なった「交流の粒子」が、孤独になりがちな私の創作活動を支えてくれた。それは他ならぬ「人の熱量」だ。

AIが瞬時に答えを出してくれる便利な時代だからこそ、実際に人に会い、景色を眺め、不器用でも自らの手を動かし、声を震わせながら得た「一次情報」の重みを大切にしたい。そこにしか宿らない温度があるから。

これからも続く、終わらないよりみち

「一度は捨てたはずの筆を、もう一度手に取った」
あの日から始まった私の旅は、まだ終わることはありません。

現在は次回作の構想を練りつつ、海外での個展開催という大きな夢に向けて、一歩ずつ進んでいます。
毎週木曜日のメルマガ、YouTube、Instagramなど、形を変えながら発信を続けていきます。

「嫌いだけど、やっぱり好き」。 不完全な自分を抱えたまま、これからも文章や絵と向き合っていきます。

私の「よりみち」に付き合ってくださる皆様に、心からの感謝を込めて。





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ここからはメンバーシップ限定のコンテンツとなります。

先ほど触れた、編集担当・岡本雄太郎さんとの「初体験」のトークセッションの模様をお届けします。

声の震えも、独特の間も、すべてがあの日のリアルな熱量です。 どうぞ私たちの「味」をお楽しみください。


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