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【体験談】JAIST(北陸先端科学技術大学院大学)で学ぶという選択

講義・研究・生活のリアルを受験生へ ―
はじめに
私は 北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)応用物理学分野に在籍し、修士課程を修了しました。
本記事では、受験生向けに
JAISTの講義内容はどんなものか
研究の進め方・求められる姿勢
実際の生活(立地・お金・人間関係)
向いている人・向いていない人
を、良い面も厳しい面も含めて率直に書きます。
「偏差値」「論文数」ではなく、
“自分に合う大学院かどうか”を判断する材料になれば幸いです。

  1. JAISTとはどんな大学か
    JAISTは「学部を持たない大学院大学」です。
    そのため学生のバックグラウンドは非常に多様で、
    高専・理工系学部
    情報系・材料系
    社会人(メーカー・IT・建設・公務員など)
    が同じ研究室・講義に集まります。
    特徴を一言で言うと、
    「研究を仕事としてやる訓練をする場所」
    です。

  2. 講義内容|“考えさせられる授業”が多い
    講義の特徴
    JAISTの講義は、
    「板書を写して試験を受ける」タイプではありません。
    論文輪講
    英語文献の読解・要約
    レポート・プレゼン中心
    研究計画を作らせる課題
    が多く、受け身だとかなりきついです。
    応用物理学分野で扱う内容(例)
    固体物理・半導体物性
    薄膜・成膜プロセス
    表面・界面物性
    分光・電子状態解析
    デバイス物理
    材料評価手法(XRD、SEM、AFM、XPS 等)
    特に印象的だったのは、
    「その測定結果は、再現性があると言えるのか?」
    という問いを、
    何度も何度も突きつけられる点です。

  3. 研究スタイル|“自走力”が強く求められる
    指導スタイル
    JAISTでは、
    テーマはある程度与えられる
    ただし「どう進めるか」は自分次第
    という研究室が多いです。
    「次は何をすればいいですか?」と聞くと、
    「君はどう考えている?」と返されることも珍しくありません。
    私の研究で求められたこと
    私の修士研究では、
    成膜条件
    保存環境
    膜厚ばらつき
    測定手順
    によって結果が揺れるため、
    同条件サンプルを複数用意
    保存時間を変えた比較
    複数回測定によるばらつき評価
    を行い、再現性を自分で証明する必要がありました。
    👉
    JAISTの研究は
    「うまくいった」では終わらない
    「なぜ再現できると言えるのか」まで問われる
    という点が最大の特徴だと思います。

  4. 生活面|田舎だが、研究に集中できる環境
    立地
    JAISTは石川県能美市にあり、正直に言ってかなり田舎です。
    車がないと不便
    遊ぶ場所は少ない
    冬は雪がある
    ただしその分、
    家賃が安い
    通学時間が短い
    研究に集中できる
    というメリットも大きいです。
    生活費の目安
    家賃:2〜4万円台
    食費:自炊中心なら抑えやすい
    奨学金・RA・TA制度あり
    「お金がないと無理」という大学院ではありません。

  5. 人間関係|年齢も経歴もバラバラ
    JAISTは、
    22歳の新卒
    30代社会人
    留学生
    が同じ研究室にいます。
    そのため、
    年功序列はほぼない
    議論はフラット
    研究の中身で評価される
    環境です。
    「年齢」「前職」に引け目を感じる必要はありません。

  6. 向いている人・向いていない人
    向いている人
    自分で考えて動くのが苦ではない
    研究を“作業”ではなく“思考”として楽しめる
    再現性・論理性を大事にしたい
    将来メーカー・研究開発に行きたい
    向いていない人
    手取り足取り教えてほしい
    指示がないと不安
    講義だけで単位を取りたい
    研究より「学歴」が目的

  7. 受験生へのメッセージ
    JAISTは、
    決して楽な大学院ではありません。
    ただし、
    「研究者・技術者として考える力」を
    本気で鍛えたい人にとっては
    非常に密度の高い環境です。
    「有名だから」「就職に強そうだから」ではなく、
    自分が2年間どう成長したいかで選んでほしいと思います。
    おわりに
    JAISTでの経験は、
    その後のメーカー就職・技術職・設計職において、
    再現性を疑う視点
    条件を構造化する癖
    自走する姿勢
    として、確実に活きています。
    進学に迷っている方の判断材料になれば幸いです。

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