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COUNTDOWN JAPAN25/26を彩る。KEISHU NUMAKURAさんが30秒の映像作品に込めた情熱

国内最大級の年越しフェスとして知られ、数万人の熱狂に包まれるCOUNTDOWN JAPAN(以下、CDJ)。2025年の年末に開催された「CDJ25/26」の会場内を、ある在学生の映像作品が彩りました。

CDJ25/26を主催するロッキング・オン社とデジタルハリウッド株式会社が共催した「装飾映像コンテスト」で、見事入賞を果たしたKEISHU NUMAKURAさん(学部3年)。会場の床面に設置される巨大な正方形LEDや空中に浮かぶ4面LEDといった、特殊な装飾映像の制作にチャレンジしました。

正方形・BGMなし・30秒間という制約の中で、いかにしてフェス参加者の心に響く非日常を演出したのか。作品に込められた想いと、その背景にあるDHUでの学び、そして挑戦を続けるモチベーションについて伺います。

▼CDJ25/26当日の様子


「やったるか」自分だけの表現で挑んだコンテスト

KEISHU NUMAKURAさん(学部3年)

── 入賞したと知ったとき、率直にどう思いましたか?

びっくりしました。出した時点ではどうなるか全然わからなかったし、締切もかなりギリギリ。正直、どこまで届くのか分からなかったです。

── そもそも、どうしてこのコンテストに応募しようと思いましたか?

今年(2025年)の7月末くらいに授業中に告知があって、それで知りました。話を聞いてみたら想像以上にスケールが大きくて、『え、CDJじゃん』って。フェスとかライブがめちゃくちゃ好きで、音楽の制作現場に関わりたいっていう気持ちが入学前からあったんです。だからその告知を聞いたとき、自分の“何か”を投げ込んでみたいなと。未知数だけど、躊躇よりもそっちの衝動が勝って「やったるか」って感じでしたね。

── 制作した作品について教えてください。

タイトルは『Mental Leak』。自分の精神世界というか、”精神の爆発”みたいなものを描いています。

最初は暗めで、煙が立ち上るようなイメージ。閉じ込めていた感情が漏れ出す、ちょっと負の感情に近いニュアンス。でも最後のどピンクのパートは逆にポジティブな“精神の噴出”。内側の濁りも光も全部ひっくるめて、“それでも自分であること”を肯定するような爆発です。核心や感情を大爆発させることで、自分本来の姿をさらけ出せました。

▼『Mental Leak』(CDJ25/26 装飾映像コンテスト入賞)

── 表現の面で意識したことはありますか?

アニメーションは全部自分で描いています。たぶん他の方はみんな、綺麗な映像とかで攻めてくるだろうなと思ったので、僕は変わり種でいこうと思いました。

制作においてずっと大事にしている考えがあって、それが「違和感の衝突と共存」。アナログとデジタルって、同じクリエイティブでも感触が全然違う。それが同じキャンバスの中にあったときに“違和感”が生まれる、面白い化学反応がある。そこを表現したかったです。綺麗にまとめるより、そのヒリつきを残したかった。

── CDJの会場で実際に流れているところをご覧になって、いかがでしたか?

いやあ、静かに感動しました。自分の世界が、あのスケールの中でちゃんと生きていた。それだけで十分でした。

── 今回の作品に点数をつけるなら?

10点中5点ですね。できた5点は、アナログとデジタルの衝突がつくる違和感を形にできたこと。足りない5点は、単純にクオリティ。まだまだ行ける感覚があるから。もし来年もチャンスがあるなら、もっと高みへ手を伸ばしたいです。

10代半ばの紆余曲折

── DHUに入学する前はどんな生徒だったんですか?

普通の中学生でした。みんな中3になると突然「高校どうする?」「将来は?」って、急に現実を突きつけられるじゃないですか。でも僕には、その時点で何かを選べる材料がなくて。自分にはまだ何もないのに急に言われたって、と思っていました。

でも、敷かれたレールにただ行って、いいところに就職するにはいい大学、いい大学にはいい高校、みたいな考え方には馴染めなかった。僕は10代後半から20代前半のこの10年が一番重要だと思っていて、その内の数年をなんとなく決めて、なあなあで過ごすっていうのは、想像しただけでもかなりゾワっとするというか、嫌だなって感覚がありました。

そんな時、父が「鹿児島に面白い学校があるらしい」と教えてくれました。それが「iBS外語学院」でした。英語を通して人間学や神話、宇宙学や対話学など幅広い教養を学びながら、自分の価値観や教訓、哲学を見つけましょう、という場所だったんです。僕みたいな10代の生徒もいれば、60~70代の人まで年齢層もバラバラ。世代や出身を超えて交流できるので、すごい化学反応が起きると。

これは面白そうだと思って入学を決めて、鹿児島で一人暮らしをはじめたのが15歳でした。周りはみんな年上で、大人の会話も飛び交う。価値観が破壊されては再構築してを繰り返す1年間で、人生のターニングポイントでした。

── その1年で、特に印象に残ってる出来事は?

1年に2回、スピーチをやるんです。夏は、商店街の広場で公開スピーチ。一般の人がいっぱいいる中で、全編英語で行いました。音楽をかけるタイミングも自分たちでディレクションして、5分くらいのスピーチを一人一人やりました。

卒業時の卒論スピーチは、県民ホールで尺も10分超にわたるものでした。TEDトークみたいにスライドを背景に出して、1年間で自分が学んだ人生観を全編英語で話す。スライド構成も演出も全部自分でやって、原稿も全部暗記。準備期間中は死ぬほど練習しました。夢中すぎて当日のことは何も覚えてないです。でも、そこまで本気で何かに取り組む姿勢や経験をその年齢でできたことは貴重で、今の制作の根気強さにも確実につながっています。

── 非常に濃い1年間を過ごされたんですね。その後、高校に通われたんですか?

iBS外語学院を卒業したあとは、そのまま日本の高校に戻るのも面白くないと思って、ニュージーランドの高校に3年間留学しました。外から見てみたら、やっぱり日本って面白いなって思ったんです。なので高校を卒業したら、世界の最先端が集う東京に拠点を構えたいなと思っていました。

クリエイティブを通して伝えたいもの

── DHUとの出会いについて教えてください。

高校で絵画とデザインの勉強を並行してやっていたので、クリエイティブの道を進もうと決めていました。最初は東京藝術大学に入りたいと思ったんですけど、気持ちが先走っちゃって、準備が足りなくて玉砕しました。

東京には絶対行きたかったので、「東京 クリエイティブ」 みたいな感じで検索していたら、引っかかったのがDHUでした。デジタルも英語も学べるし、学べる表現や知識の幅も広い。もう俺のための大学じゃんって思って。(笑)

── 入学してからはどんなことを中心に学んでいますか?

1年生の後半から、映像制作の授業を履修しました。映像系はそれまで1度も触れてこなかったんですけど、絵画で描いてたカオティックな表現とか自分の世界観を映像として表現できたらどれだけ楽しいだろうって思って、そこから制作活動の中心を映像にシフトしていきました。

でも、映像はあくまで手段でしかない。表現したい世界観があって、それをどの器に注ぐかの話なんです。ポスターでもZINEでも、器が変わるだけで核は変わらない。その核をずっと磨いていきたいと思っています。

── 現在はPOLLAPLISM(ポラプリズム)という名義でアーティスト活動も行っていらっしゃいますね。

POLLAPLISMは、僕が立ち上げたクリエイティブレーベルで、「掛け算」を表すギリシャ語(pollaplasiasmós)と英語の「イズム(ism)」を混ぜた造語です。人や価値観が掛け合わさったときに生まれる違和感や化学反応を大事にしたい、という思いを込めています。

違うもの同士が触れた瞬間に生まれる揺らぎって、ちょっと不安定で、でも美しい。そういう“揺れ”を愛する仲間と一緒に、おしゃれで刺激的なものを作るための場所としてつくりました。

── これからの目標を教えてください。

日本で、もっと面白くて、少し危なくて、僕らにしか作れない表現を生み出したい。「これはPOLLAPLISMだね」と自然に分かるくらい、チームとしての存在感を強くしていきたいです。クリエイティブを頼むならPOLLAPLISM──そう思われるところまで行けたら最高です。

── 最後に、受験生に向けてメッセージをお願いします。

DHUは、良くも悪くもめっちゃ自由。クリエイティブにほんの少しでも惹かれているなら、DHUは思い切り羽を広げられる場所です。業界との繋がりも大きいので、チャンスを掴みに行きたいなら迷わず飛び込んでみてほしい。きっと面白い景色が見えるはずだから。


いかがでしたか?

DHU公式noteでは在学生・卒業生のインタビューをはじめ、普段の授業の様子やイベント・特別講義のレポートなどを毎月投稿しています。DHUの最新情報をキュレーションする「デジタルハリウッドダイガクNOW」とあわせて、より深くDHUを知っていただけたら嬉しいです。

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