所得控除と税額控除ってなんだ??
皆様は税金がお得になるといったときに【所得控除】と【税額控除】あることはご存じでしょうか。
なんとなく聞いたことはあるけれどいまいち違いが判らないという方も多いかと思いますが今回はその違いについて説明していきたいと思います。
そもそも税金ってどうやって計算されているか。
今回も皆様がイメージしやすい個人住民税を例に説明していきましょう。
【所得控除】、【税額控除】といわれるまえにまず我々の所得税と住民税はどのように計算されているのでしょうか。簡潔述べると以下のとおりです。
収入金額を算出する。
収入金額から経費や法律に定められた控除額(給与所得控除等)を控除した所得金額を算出する。
所得金額から各種【所得控除】の金額を控除する。
3の金額(課税所得金額)から金額に応じた税率を乗ずる。(住民税の場合は一律10%)
4で算出された税額から【税額控除】の金額を控除する。
参考に過去の記事も参照ください。より詳しく書いています。
さて簡単に書いたところで理解が進んだ方もいる方思いますが、
所得控除と税額控除は控除されるタイミングが全く違います。
しかも金額によって全く意味が違うことがわかるでしょうか。
次はその点についてそれぞれの視点から見ていきましょう。
所得控除について
所得控除は税率を乗ずる前に控除されるもので税額に影響を与える金額は税率を乗じた後の数字になります。なお所得税率は令和6年現在以下のとおりです。

つまり仮に保険会社様が言っているように保険が節税になりますよと言われて入ったとしても計算上は以下の金額分だけが節税となります。
年収400万円の人
最大控除額の最小掛金 年間 80,001円×3=240,003円
所得控除金額 国税 40,000円×3=120,000円
住民税 上限 70,000円
控除税額 国税 120,000円×5%=6,000円
住民税 70,000円×10%=7,000円
合計 13,000円
控除率(控除税額÷掛金) 5.4%
これを多いと思うか少ないと思うかは人それぞれとなりますが、これは所得が多い分だけ国税の税率が変更となりますので、ご自身の所得で確認いただければと思います。なお積算にあたっては個人の置かれている状況により変化しますので自己責任となりますのでご了承ください。
結局は20万円以上は自己負担となりますので保険は節税を考えるよりもご自身に必要な保険を選ぶことのほうが重要だとわかります。そのうえで数%程度が割引されると考えてもよいかもしれません。
なお所得控除で主だったものは以下のとおりです。
人的控除
基礎控除・・・生きていく上で最低限必要な金額として定められています。
扶養控除・・・扶養親族の年齢によって控除金額が異なります。
寡婦控除、ひとり親控除・・・単身で子育てしている方の控除となります。
障害者控除・・・本人障害も対象となりますが扶養親族の障害も対象となります。
物的控除
社会保険料控除・・・健康保険や年金の支払金額、雇用保険料も含まれます。
医療費控除・・・年間で医療費が一定金額以上になった場合に利用できます。
小規模企業共済等掛金・・・idecoが該当します。
生命保険料控除
地震保険料控除
寄附金控除・・・詳細は以下
税額控除について
さてお次は税額控除ですが、こちらは所得控除よりも理屈は簡単です。
既に税率を乗じた後に算出された税額に対してその金額をそのまま控除するものが税額控除となります。
つまり仮に税額控除が50,000円となった場合は所得に関係なく50,000円が税額から控除されます。非常にわかりやすいかと思います。
したがって税額控除が13,000円といわれてもあまりインパクトがありませんが上記の所得控除の例でいうと所得控除12万円ですといわれているのと同じになります。13,000円と120,000円では大きな違いのように見えますが税額の控除額としては同じになります。
したがって一般的には税額控除のほうがお得なことが多いのですが、やはりあまり税額控除の数は多くはないです。皆様に影響があるものとして一番n身近なものはやはり住宅ローン控除でしょう。
これは住宅の取得年により上限も計算率も違いますが、年末の借入金残高の0.7~1%の控除となります。(上限14万円から40万円)
これがいかに大きな金額かは先ほどまでにみてきた説明でお分かりかと思います。住宅ローン減税についてはまた別の機会でお話ししたいと思いますが、所得税から引ききれない場合は一部住民税からも引かれることになります。
まとめ
今回は結構混乱が生じやすい所得控除と税額控除についてお話しました。
同じような言葉ですが実際の税金に与える影響はかなり違うものであることが分かったかと思います。
これからも所得控除なのか税額控除なのか少し頭の片隅にいれて税金の話を聞くのも面白いのではないでしょうか。
