Copilot、お前が現場に合わせろ
「AIが扱いやすいデータにしましょう」
機関銃のように、あちこちから聞こえてくる言葉だ。
けれど、サンプルデータのように整ったデータなど、現場には存在しない。
日本の現場では、やはりExcelだ。
業務が変わるたびに、データを入力するセルが縦横無尽に追加されていく。いつしか、その数式が何を意味しているのか、誰にも分からなくなる。
それでも、動いている。
やたらとセルが結合されている。似たようなシートがいくつも並び、どこを見ればいいのかも分からない。
コンサルがよく口にしそうなのは、「データをきれいにしましょう」という言葉だ。
たしかに、正論ではある。
けれど現実には、Excelの形式を一つ変えるだけでも、関係各所との調整が必要になる。誰かの業務を変え、別の誰かの手順書を書き換えなければならない。
データをきれいにする。
そんなスローガンだけで、どうにかなるものではない。
だったら、AIのほうが現場に合わせればいい。
Copilotに、「お前のほうがフレンドリーになれ」と命じるプロンプトを設計し、エージェントを作った。
ChatGPTと相談しながら、嫌になるほどデータ検査のプロンプトを練り直した。
そしてエージェントは、形式がバラバラなExcelを解析し始めた。
お前、できるじゃないか。
疲れた目で、Copilotが出力した検査結果のシートを眺めていた。
