いまさら聞けない!若干18歳のTHE KID LAROIって何者?
「期待通りの感染力」、「マニアックなほどキャッチー」、「今年最高のサプライズの一つ」、「ハイエナジーでシンセサイザーを駆使したポップ・バンガー」、「(Laroiを)新たなレベルに押し上げるように聞こえる」などと各誌のジャーナリストに言わしめた「Stay」 - The Kid LAROI(ザ・キッド・ラロイ) & Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー)。
さて、ジャスティン・ビーバーと一緒に歌うザ・キッド・ラロイとは果たしてどんな人物なのか。
今回は、彗星のごとくメインストリームに出現した若き新星をピックアップ。
名前は聞いたことがあるけど、何者なのかイマイチよく分かっていないという方のために深堀りしてみました。
STAY
同曲は2021年7月9日にGrade A Productions(グレード・エー・プロダクション)とColumbia Records(コロンビア・レコーズ)を通じて、ラロイのミックステープ『F*ck Love 3: Over You』のリード・シングルとしてリリースされました。
Billboard100やTikTok HOT SONG Weekly Rankingでそれぞれ首位を獲得しています。
ラロイにとってこれが初の全米1位。オーストラリア出身の男性ソロアーティストがこれ以前に全米1位を獲得したのは、Rick Springfield(リック・スプリングフィールド)の「Jessie's Girl」(1981)が最後となっていて、ラロイは17歳にして見事、40年ぶりに全米を制覇してみせました。
今では多くの人が1度は聞いたことのあるポップソングとなった『STAY』。特に、TikTokで耳にした人が多いのではないでしょうか。
確かに1度聞くとかなり癖になるループのイントロとサビ。
生い立ちとキャリア
ザ・キッド・ラロイ、本名:Charlton Kenneth Jeffrey Howard(チャールトン・ケネス・ジェフリー・ハワード)は、 オーストラリアのシドニーにて2003年8月17日に生まれました。
父は、音楽プロデューサー兼サウンドエンジニア、母はタレントマネージャー兼レコードレーベルの重役ということで芸能一家のもとに育ったラロイ。
両親から音楽の英才教育を受けてきた彼は、Fugees(フージーズ)、Erykah Badu(エリカ・バドゥ)、2pac(トゥーパック)などを聞いて育ち、13歳の頃からラップを始めたそうです。
しかし、そんなラロイに母は、
「有名になっている多くのラッパーは、ハーレムのようなところから出てきて、本当のストーリーを持っている。オーストラリアでは、ほとんどがただ彼らの真似をしているだけ」
と言っています。
かなり厳しめなプロ目線で息子にコメントをする母。
こんな皮肉にも負けず、ラロイは急成長を遂げていきます。
2018年8月16日、デビューEP『14 With aDream』をリリース。同月、ラロイは有名なオーストラリアの音楽コンペティションのファイナリストに入り、注目を集めました。
翌年、ラッパーのLil Bibby(リル・ビビー)が代表を務めるレコードレーベル、グレード・エー・プロダクションとコロンビア・レコーズと契約を結ぶことに。
同じ頃、同プロダクションのJuice Wrld(ジュース・ワールド)がオーストラリアでツアーをしていた際にラロイがサポートに入ることになりました。
その間、二人は共同生活をしており、今は亡きジュース・ワールドから大きな影響を受けたと言われています。

真似ではなく本物へ
ラロイがオーストラリア国外に認められるきっかけとなるのが、シングル『LetHerGo』(2019)です。
才能あふれる若きクリエーターのCole Bennett(コール・ベネット)によるミュージックビデオがYouTubeにアップロードされたことでラロイの知名度が急上昇していきます。
コール・ベネットは7年ほど前、高校3年生の時にHIPHOPブログとしてLyrical Lemonade(リリカル・レモネード)を立ち上げました。当初は、身の回りでラップをしている人たちのブログを書いていたのですが、そのうち自身の監督によるミュージックビデオも発信するようになります。
そこから、リリカル・レモネードが次世代のラップスターたちの発信の場となり、プラットフォームとなりました。1度見たら忘れられないリリカル・レモネードのポップなアイコンもワンポイント。

コールはある意味、アンダーグラウンドのインフルエンサー的な役割も果たしています。
その後、コール・ベネット繋がりでLil Mosey(リル・モジー)のシングル『Blueberry Faygo』(2019)のミュージックビデオにラロイがゲスト出演をし、ヘッズたちの間ではさらに気になる存在に。
個人的に『Blueberry Faygo』のビートもビデオもかなり好きです。
ラロイは、2019年12月にこの世を去った故ジュース・ワールドをフィーチャーしたシングル『Go』を2020年6月12日にリリース。
翌月には、ジュース・ワールドに捧げる『Tell Me Why』(2020)も発表。
故人へのリスペクトや愛があふれた作品となり、そのリリックに心を動かされた人も多かったでしょう。
Tell me why, tell me why it's so hard to say goodbye (Shit)
And when I get inside of my mind, I lose my time
Thinking 'bout the times we had, thinking 'bout the time we spent
Tell me why you left when you told me this was forever and
Tell me why, tell me why it's so hard to say goodbye, yeah
なぜか教えて、教えて、なんでこんなにさよならを言うのが辛いのか
自分の頭の中に閉じこもると 時間を忘れてしまう
僕たちが過ごした時間、一緒にいたときを思い出しているよ
なぜか教えて、僕たちはずっと一緒だって言ったのに彼が去ったのはなんで
なぜか教えて、教えて、なんでこんなにさよならを言うのが辛いのか
I can't count all the tears I cried, so many sleepless nights
Watch all of my idols die, right in front of my eyes
She asked why my heart so cold, and I just can't even lie
I think that I'm better off, without you with me tonight
Better off alone, 'cause I won't take it well if
You come in my life, just to go like the rest did
Why the fuck does God keep testing?
My mind to bed, let it rest in peace
どれだけ眠れずに泣いた夜を過ごしたか分からないよ
僕のアイドルが目の前で死んでいくのを見て
彼女はなんで僕がそんなに冷めているのか聞く 僕は嘘をつくことさえできない
今夜は君がいない方がいいと思うんだ
一人の方がいいと思う だって君が来たらうまくやれないよ きっと耐えられない
彼は僕の人生に現れてほかの人と同じように去っていく
なんで神様はこんな試練を与えるの?
僕の心もベッドの中で安らかに眠らせて
ジャスティンとの出会いと10億ドルの契約
2021年3月19日、ラロイはジャスティン・ビーバーのアルバム『Justice』より『Unstable』で初コラボを果たしました。
4月30日にはMiley Cyrus(マイリー・サイラス)とのコラボ曲『Without You』のリミックスをリリースし、6月2日、ジャスティンとのあの曲、『Stay』がオンラインで公開されることになります。
今年に入り、一気にその勢いを加速したラロイ。
なんと、『Stay』公開の翌日にラロイが10億ドル規模の契約に向けて大手プロダクションと話し合っていると報道されました。
これまでラロイはグレード・エー・プロダクションに所属していましたが、 このタイミングでSB Projects(エスビー・プロジェクツ)を設立したScotter Braun(スクーター・ブラウン)がマネージャーになったということです。

スクーター・ブラウンがこれまでにマネジメントを務めたメンバーには、ジャスティン・ビーバー、Kanye West(カニエ・ウェスト)、Quavo(クエボ)、Demi Lovato(デミ・ロバート)、Ariana Grande(アリアナ・グランデ)などがいます。
実はラロイが音楽を志すきっかけとなったのが、ジャスティン・ビーバーの存在。
「7歳のときに年上のいとこに連れられて観に行った『Never Say Never』のドキュメンタリー映画のことを覚えているよ。その時はまだ小さくてジャスティン・ビーバーのことをよく知らなかったんだ。でも、あの映画を見た後、ジャスティンが世界で一番クールな人だと思ったんだ。」とあるインタビューでコメントしています。

ラロイはビッグネームたちの仲間入りを果たし、憧れのジャスティンと肩を並べるまでに成長しました。
Instagramではお互いのパートナーとのショットをアップ。
日本では、ラロイのソニーミュージック公式サイトが開設されています。
なんといっても重要なのが、彼がオーストラリア人でありながら、アングラからトップチャートまでのし上がってきたということ。
そこに新しい風を感じます。
同じく同郷のMasked Wolf(マスクド・ウルフ)も人気急上昇中のラッパー。
『Astronaut In The Ocean’』(2019)が『Stay』と同じくTikTokでヘビロテされました。
今では、メジャーリーガーの登場曲としても使用されています。
TikTokを始めとするSNSの進化で、これまで埋もれていた世界各地のアーティストがどんどん世に出てくることが楽しみで仕方がないですね。
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