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PMVV策定の思い出

こんにちは!
企業カルチャーやら組織などアウトプットするときに
PMVV策定時の思い出が蘇るので、
以前フリーランス時代にPMVVの策定プロジェクトを実施した時の
支援内容をnoteに書いてみようと思います。
(もちろん守秘義務があるので、押さえておくべき箇所のみを紹介します)

「PMVV策定」ってめちゃ大変なんですよ。。涙
PMVVは調べた内容だけの理論では通用しない最たる例です。

支援企業様の概要

年商~50億企業様で、家族経営の中小企業様
業界まで書いてしまうとある程度絞られるので、toCやtoB、行政など
幅広く事業を展開されている企業様です。
代表は3代目経営者で先代の2代目ともご一緒に仕事をさせていただいたこともあります。
創業50年以上の老舗企業様ですので、歴史や古くからある風土が根付いた
旧態依然のアナログ企業様です。

PMVV策定に至った経緯

この企業様とのご縁は採用難に伴う、中途・新卒採用のW支援依頼でした。
とりあえず結果を出さないといけないので、中途有資格者の採用をしつつも、3ヶ月(開始月4月〜)という短い期間で新卒を5名採用するという力技で結果を出したところからスタートしました。

この5名は4年経った今でも3名は残っており、活躍している優秀な人材です。(なぜこんな優秀な人を取れたのか、先方含め運が良かったと・・)
そんな経営者から以下2つの相談をきっかけにPMVV策定支援が始まりました。(当時はコロナ前〜コロナタイミング)

①私自身(経営者)が先代(親)から教えられた経営哲学が既存社員に浸透してない。お金ばかりに走り、賞与のタイミングでは交渉ばかりでミッションワークというものが存在しない

②新卒入社する若手に上記のような社風を伝播させたくない。もっと働く目的や使命を社会に向けて欲しい

結構シンプルにした方です。これを6時間毎週聞かされてました涙

特に①の問題に対する課題は無限と言っていいほどたくさんあり、評価制度だけで解決できる問題ではなく、特に経営者自身の問題がほとんど。ですが、こんなに苦労してると経営者だけではないよな、って肩を持ちたくなりました。(当時は)

①に対しては、経営理念の歴史を汲み取り、構造化→言語化に全力を注ぎ経営理念の刷新から着手しました。諸々優先順位はありましたが、根本は経営者自身を変えるところから。一番影響度も高いので、直球で攻め込んだ記憶があります。

②に対しては求人・採用HPなど応募入口からメッセージを変更し、会社説明会にTOPセミナーを1時間実施。このスライドも数えきれないほど経営者に壁打ちをしました。

経営理念って何?

まず最初にぶつかった壁は「経営理念」って何?というところです。
企業によって経営理念の言葉の定義はバラバラであることはご存知でしょうか。ミッション・ビジョンを経営理念と表記する会社もいれば、経営理念=「~~」みたいな会社もあります。時に社是という言葉とかあったり・・・
でも社員誰も経営理念の言葉の定義に関して相談してこないものです。
だから経営者だけの言葉になってしまう。

経営理念の言葉の意味が納得できるまで調べ、この企業様に適した言葉の枠組みから考えました。
そこで必ず(絶対)してはいけないことを記載します。
・変えてはいけないこと
・変わらなければいけないこと
の2つがあるということです。私は不易流行という言葉をよく使います。

変えてはいけないこと
・ビジョン
・ミッション

変わらなければいけないこと
・バリュー(行動指針)

すごくシンプルに書きましたが、松下幸之助さんの考えにもあるよう、

経営理念という根本の考え方は変えてはいけないが
経営方針というものは時代に合わせて変えていけなければならない

松下幸之助

そんな中、どうしてもビジョン・ミッションを変えなければいけない会社というのが世の中に存在します。
私はこれを「考え方」と「表現方法」に分けて提案しました。

「考え方」
→創業の背景から、ビジョン・ミッションを掲げるに至った背景をヒアリングし、会話しながら言語化していく作業

「表現方法」
→既存社員の年齢比率から、上記考え方を伝わりやすい言葉へ置き換える作業
(これが20代中心の会社であれば、20代の人がわかる言葉を使う)

この時、経営者との折衝はすごく大変です。
3代目となると先代の哲学を無碍にされていると感じてしまう人もいるので、提案方法は慎重に行うべきです。私自身は関係性が出来上がっていたため、苦労はしませんでしたが他社で同様に実施する際は社員サーベイからデータを元に提案します。(絶対に)
※過去に他社で実施した際は社員サーベイで200名のアンケートより提案しました。社員サーベイって経営者めちゃ気になってる。クソほど刺さるコンテンツです。

プロジェクトの概要

上記だけではまだ、プロジェクトのゴールが見えない。という方もいらっしゃると思うので、簡易にゴールをどこに置いたのかを記載します。
プロジェクトゴール自体は「経営方針発表会の開催と中期経営計画の策定+浸透」です。
数値的なKPIは、「離職率」・「コンピテンシー評価」です。
・離職率は方針の変更に伴う一定の離職者が出ることを前提(過去より基準値を策定)に、どれだけ離職者数を押さえられるか。
・コンピテンシー評価は社内人事評価制度に、経営理念の項目を詳細に分けて、行動実態ベースで評価できるように見直しを行い経営理念への体系的な理解を落とし込む。(数値では測れない評価比率を一時的に高め、社員風土の転換を狙う)

上記だけでは業績が下がるのでは?と思う方もいらっしゃるので、
PMVV策定には中長期の事業計画支援を同時に進行します。
この事業計画で営業利益額を最重要指標に置いた上で、事業責任者主体に提案しつつ、実現可能性の高い実行計画に近づけるよう何度もFBを行います。
(管理会計の勉強を死ぬほどしました。数字が苦手なので、本当に辛かった)

PMVV策定スケジュール

最低でも半年、浸透まで考えると最長で3~5年といったところでしょうか。
策定〜制定、発表までは1年あればじっくり考える時間などあるので、これから進めようと思っている方は1年前から動くことをお勧めします。
スケジュールの決め方は下記①〜順に逆算します。
①期末~期首のタイミングに経営方針発表会を開催するために、開催日を指定(日付)
②1ヶ月半前に経営計画書の原稿を制作会社に提出(日付)
③各事業部の事業計画最終提出日を指定(日付)
④事業部責任者のみの事業計画立案合宿(日付)
⑤経営者との中期経営計画指標を策定(日付)※ここが長いから、②〜④まで同時並行で開催
⑥中期経営計画のスケジュール策定mtg(日付)

少なくとも半年は必要です。第二四半期が終わったタイミングで当期の着地予想は大体できるモデルだったので、半年前から動いてます。
ビジネスモデルによっては来期の着地予想まで見据えることが可能なので、自社に合ったスケジュールで調整しましょう。
例:商品設計・集客開始〜入金までが何ヶ月必要か。
→建設業界など1年を超える企業もあるので、前持った準備が必要です。

PMVV策定で外せないこと

大きく外せないことを記載します。
あくまで私個人の見解です。
・企業経営の歴史を辿る
・言語化→ビジュアライズ(CI/VI/BIと呼ばれるやつです)
・浸透施策

noteとしてウケが良いのは言語化→ビジュアライズかもしれませんが、
私が絶対的に伝えたいことは「企業経営の歴史を辿る」です。
ここさえできればあとはなんとかなります。(これ本当)

具体的にどんなことをしたのか
・外部環境
・会社の沿革
・経営方針の変化
・ビジョン / ミッション
上記4つを過去から振り返ります。ざっと図にするとこんな感じ。

第一段階(ヒアリングしながら)

それぞれを振り返ります。
そして最初にする質問は下記です。
理念刷新のタイミングで
・外部環境で何が起こりましたか?
・それを受けて、経営者自身はどんなことを考えましたか?

経営方針転換のタイミングを整理
(意思決定のタイミング)

おおよそは、震災やリーマンショック、コロナなど企業経営に影響が出るタイミングとなるはずです。
次に、これから経営方針発表会を行うに向け、なぜこのタイミングで理念の刷新を行うかを言語化します。(気分で刷新してたら説得力が皆無)

なぜ今取り組まないといけないのか?

ここまで整理できれば、おおかた完成です。
ここまでが経営者の仕事。
次は社員にどう落とし込むか。

各社員のビジョン・ミッションを整理する
必要が生まれる

採用と同様、個人のビジョンと企業のビジョンが交差すること(もしくは同じ方向を向くこと)が大切なので、各社員に落とし込む必要が生まれます。
(割愛)

次に経営者に取り組んでもらうことは2つ。
①経営理念の刷新(PMVV)
②中期経営計画の策定

上記表を埋めていけば、PMVVの骨子ができます。
・創業時の背景を言語化する必要が生まれる(経営者)
→Purposeの種となる
・ミッション、ビジョン(経営者)
→上記表から考え方のポイントを言語化することが可能
 →既存社員比率とこれからを見据えた表現に変えるだけ
・バリュー(社員)
→これだけは経営者の一存で決めない。既存社員の日常にある素敵な要素をピックアップするところから始める

決して過去の経営判断を否定せず、常に成長し続けていることを前提に
「より良くしていく」という発想で進めます。

考え方(哲学)の骨子ができたらストーリーとビジュアルに落とし込む

ここまでは経営者自身で取り組める内容。ここからがさらに大変です。
既存社員の行動を変えるには、事実データより感情に訴えかけなければいけません。そのため、感情に訴えかけるストーリーテリングを考えます。
結論ファーストでやらないようにしましょう。

ここは企業様に応じて変更したりするので割愛

ビジュアルに落とし込む時は「ビジョン」をデザインするところから。
・どんな社会の姿を描いている?
・どんな表情をしてる?
・どんな行動をしてる?
言葉をできるだけ削ぎ落とします。
優秀なデザイナーが知り合いにいれば良いですが、いないときはイメージデザインを自社で作りましょう。
私がよく参考にしてるWebデザインを添付しておきます。

https://www.kokuyo.co.jp/ir/strategy/pdf/vision_ccc2030.pdf


中期経営計画は上場企業のIRを参考にする

中期経営計画は原則数値で策定するものです。
管理会計の知識を使いながら、事業計画を積み上げます。

大事なのは
「〜〜億円」達成した時、どんな姿になり、どんな影響をあたえ、どんなメリットが社員・顧客・ステークホルダーに届けられるか。
全ては感情に訴えかけるために考えることです。

やはり上場企業のIR資料には参考にすべき要素がたくさん詰まってます。
中期経営計画・成長可能性資料とか特に見ておきたい。

一旦ここまでで、経営者と練り上げる大事な要素(部分的ですが)は揃います。あとは実行がメインとなります。

経営方針発表会・経営計画を練った初年度

上記をスケジュールまでにやれることを全てやり切っただけでは、まだ経営方針の発表で終わりです。この後に浸透計画を実行するのですが、これまた骨が折れる。リーダー(事業責任者も)の腕が試される期間ですので、
経営者は四半期に1回で良いので社員レベルまで降りてサポートしましょう。
企業規模が大きい場合はしなくて良いです。
基本的には月次で数値管理→四半期に1回社員の成長をみる→半期に振り返りmtg+翌年度の経営計画に向けた稼働の開始

初年度は方針が決まったところで満足してしまい、大きな変化は目に見えないでしょう。ただ経営の舵取り(後押し)が全然違います。
方針を決める前と決めた後では、積極的に投資について考え、足止めされる機会が減ります。
不安と葛藤して過ごした数年と比べると、経営スピードが上がってるのは客観的に見ても感じます。

私の所感ですが、2~3年目以降から計画に整合性が取れ始め、軌道が見えます。

ここまで整理されると採用のピッチ資料や内定承諾率にも影響を与えます。
採用が変わり、組織が変わり、経営が変わる好循環が生まれます。
(ただし方針発表後の1年間は離職者との対峙でストレスがマックスに)

PMVV策定って経営者と戦略を練ること

PMVV策定支援において、依頼スタートが「理念が浸透してない」みたいなことがほとんどですが、問題は経営者自身にあることです。
このような支援をする度に、「途中で辞めたい」・「やっぱり前に戻そうかな」みたいなメールが届きます。

孤独との戦いではありますが、その数年の結果が現在であることを諄いほど伝えます。

進んでいる会社は新卒がこの理念策定(バリューにおいて)の中心となっています。変化に柔軟な組織を目指すために、毎年新卒をプロジェクト中心に据えることで組織の若返りを図ることへつながります。

新卒と経営者のサンドイッチで中間管理職は変わらざるを得なくなる環境を作り出すのも手段です。(中間管理職の人たちごめんね。)

最後に

こういうPMVVプロジェクトをするときのメンバーには
採用担当を必ず入れましょう。
採用担当が求職者に言語化して伝えなければいけないことです。
採用力にも影響を与えます。

経営方針について悩んでる。組織戦略について悩んでいるという方がいらっしゃればコメントください。私でよければ無料で相談に乗ります。

世の中の経営者にとってプラスとなれば嬉しいです!

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