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19の春に飛行機で

金もあまりなく、帰る日程も決めずにオープンで購入していたアエロフロートの航空券

2ヶ月のヨーロッパ放浪から帰国するロンドンからの飛行機の中

離陸して少し経って気がついた通路を挟んだ斜め前の席に座る乗客
ギターケースが空いた席に置かれていたのが気になって、目が大きくぎょろっとして背の高い男性に話しかけた

「音楽をやっているの?」

「ああ、日本でライブをやるんだよ」

BOØWYからパンク、The Clash、Sex Pistols、パンクから古典ロック、The Rolling Stones、そこからルーツミュージックへ、Chuck Berry、Bo Diddley、Robert Johnson、Bob Marley、Stevie Ray Vaughan など。音楽は好きだったけど、かなり偏っていた。

「スティービーレイボーンが好きなんだ」

「俺たちは一緒にプレイしたことあるよ、亡くなってしまって残念だ。」

「ウィルコは特に悲しんでるよ」
と前の席に座る男を紹介してくれた。
目つきの鋭いその男は、こっちを見て軽く頷いた。

なに?この人たち、すごい有名な人?
恥ずかしながら知らなかった。
ウィルコジョンソンバンドだった。

最初話しかけたのは、ベースのノーマンワットロイ
一緒に話をしてくれていたのは、ドラムのサルバトーレラムンドだった。

その後も何時間も一緒に酒を飲み煙草を吸いながら音楽の話をして過ごした。

「ぜひ俺たちのライブにも来てくれよ」

残念ながら帰国してすぐのライブにはお金もなくて行けなかった。

その後、数年経って再来日の情報を得られたのでチケットを取り、渋谷クラブクアトロに向かった。

そこで前座に出てきたバンドが、アベフトシが加入する前のミシェルガンエレファントだった。

日本のちゃんとしたバンドの演奏を生で聴いたのは初めて。こんなにかっこいいバンドがいるんだ!?と驚いた。

その後出てきたウィルコジョンソンバンドはもちろんすごくかっこよかったです。

あの頃はまだ、インターネットもなく、東京にいてもいろいろな情報をつかむのはとても難しかった。雑誌チケットぴあとかだったのかな。

あの時、飛行機でノーマンと話をしなかったら、聴く音楽の幅は広がらなかったかもしれない。
それからは、ジャンルを問わず様々なアーティストを聴くようになりました。



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