湯上さんの挑戦
“俺も行くよ”

この時は4/13のコンチネンタルツアーブロンズの試合だけ出場すると思っていた。4月20日には兵庫リレーカーニバルが控えているので、すぐに日本に戻らないといけない。ラモナの良い風の力をもらって、湯上さんのビッグスローを拝めるとワクワクしていた。
僕は3月15-16日にラモナで試合をしてきたので、その時感じたこと・こうしておけば良かったと感じたことを湯上さんに伝えた。
“俺は1ヶ月ぐらい滞在するよ。4月のThrows Seriesは出れる限り出るつもりやで”
僕の想像の上をいっていた。本気だ。本気で日本記録、いや日本記録の大幅な更新な狙っている。しかも、それを複数本揃えるつもりだ。
湯上さんは昨年ヨーロッパに長期滞在し、日本の陸上競技全体で見てもトップレベルってぐらいに国内外の試合を転戦した(なんと32試合:非公認1試合含む)。とてもチャレンジングなシーズンだった。その中で自身6年ぶりの61mを投げた。
今年は世界陸上・デフリンピックが東京で開催される。長くハードなシーズンになる。その中で円盤投げの聖地ラモナでの長期滞在。ラモナの素晴らしい環境は記録が出やすい。しかし、誰でも記録が出るわけではない。強い向かい風は吹いてほしいタイミングで吹くわけではない。円盤の飛行姿勢が少しでも傾くと強烈な向かい風に円盤がぶつかり失速する。しかし、同じ会場にいる世界のトップ選手は簡単そうにPBを大幅に更新していく。実際、簡単ではないがトップ選手の洗練された技術は「簡単に投げている」ように見えてしまうのだ。PBを更新できている選手は気持ちいいが、そうじゃない選手はいつも以上に焦りとストレスを感じる。遠くに投げることができる環境なのに、思うように投げられないことは本当につらいし、悔しいのだ。
湯上さんも苦戦している。
4/6 59m48、4/10 57m60、4/14 60m10
例年で比較するとめちゃくちゃ良い感じに見えるが、ここはラモナ。まだまだ投げることができる。
そして、4/17に湯上さんは62m52の自己ベストを投げる。あの伝説の日本選手権(山口)を越えることができたのだ。
ほぼ7年ぶりのPBでした。
— 湯上剛輝 Masateru Yugami (@yugateruyyy) April 17, 2025
もちろん嬉しいけど動きにキレがなさすぎた!
まだチャンスはある。
もっと頑張るぞ。 https://t.co/BksP7Bobv5
試合直後に湯上さんに「おめでとうございます」と連絡をした。「渋い」と返ってきた。
自分の理想のフォームがまだ試合で実現していないそうだ。それが実現したら何が起こるのか。ワクワクが止まらない。
湯上さんのラモナでの挑戦はまだ続く。直接それを目の当たりにはできないが、早起きして念を送ろうと思う。
「試合続きなので、ケガだけお気をつけください」と送った。「円盤投げすぎて指の皮めくれてる笑」と返ってきた。とても楽しそうだ。
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