『長い呪文を唱えなくても、スタバを飲める事を知った夏。』
この夏、私は大発見をしたのである。
これはまだ、世間の誰も知らない事だと思う。
今度、学会に正式に発表しようと思っているのだが、今日はここで内容を書いていく。
それはスターバックスにはモバイルオーダーという代物があり、お馴染みの長い呪文を唱えなくてもスタバが飲めてしまうという事だ。
皆の驚く顔が想像出来る。
そう私は恥ずかしながらスタバを飲んだ事が無かった。
それは何故かと言うと、コーヒーが苦手といった事ではない。
スターバックスの注文方法がよく分からなかったのである。
過去にもスタバに挑もうと事前に、便利でオシャレなインターネットで調査をした所、このような呪文が出てきた。
「グランデバニラノンファットアドリストレットショットノンソースアドチョコレートチップエクストラパウダーエクストラホイップ抹茶クリームフラペチーノ」
何だこれは。ピカソの本名くらい長い。
言ってる途中で何回かカミカミになってしまい、舌が千切れてしまう。
そもそもこの呪文で出てくる物ってなに?
千利休もビックリのバケツに入った抹茶でも出てくるのかな?
そんな事から私は恐怖に陥り、魔境スターバックスから足が遠のいてしまったのである。
それから数年が経過した、私の目の前にスタバへの道が急に開かれたのである。
職場の先輩と休憩時に話していると
「今からスタバのモバイルオーダーで、注文するけど何か飲む?」
この先輩は魔境スタバへ行く事が出来る勇者なのか!?という驚きと、聞き馴染みのない「モバイルオーダー」というフレーズが私の頭の中で反響した。
しかし「何か飲む?」と聞かれたのだが、スタバに行った事がない私は「先輩と同じのでお願いします!」と華麗にその場をクリアした。
スマホでアプリを開いた先輩はサッと指を動かし、共に店舗へ向かった。
ドライブスルーに到着した先輩は魔境のマイクに向かって「モバイルオーダーの〇〇(先輩の名前)です。」とだけ伝えると、車を進ませた。
呪文を唱えていないけれど、大丈夫なのか!?と私は内心ドキドキしていた。
魔境の出窓から店員さんが出てきて、「今からお作りしますね〜」と夏の日差しと同じくらい眩し過ぎる笑顔で話していた。
その数分後になんと、スタバのカフェモカという飲み物が2個出てきた。
店員さんにお礼を告げ、魔境から離れた。
呪文を唱えずにコーヒーが出てきた衝撃を受けながら、カフェモカを口へと運ぶ。
甘くて美味しい〜!!
心の中でミュージカル俳優ばりに叫んでいた。
呪文を唱えなくても、美味しいコーヒーが飲めたのである。
この瞬間、私は魔境スタバに勝った。
劇的な勝利である。
教科書に載せていいレベルの出来事である。
その出来事以来、私はスタバの虜になった。
モバイルオーダーを駆使すれば怖いものなど何も無い。無敵である。
この夏、無敵となった私は、モバイルオーダーと共にスタバへと足しげく通っている。
しかしスタバと同じ様な理由で、サブウェイにも行った事が無いのは、ここだけの秘密にしておく。
