ヤバイよヤバイよ足底腱膜炎 2025・10・1
足裏、かかとの内側に痛みが出ることがあって足底腱膜炎という名前がついています。長時間の起立や歩行で痛みが増悪します。中年女性に好発するとされていますが私も以前罹患したことがあります。経験した方ならご存知の通り結構な痛みで歩くのにも難儀しました。
かかとの骨(踵骨)内側に付着している足底腱膜の繰り返しの牽引によって踵骨に「トゲ」が発生してそれが炎症を起こすと説明されてきました。かつては難治性の足底腱膜炎の治療法として踵骨の骨棘を手術で切除することもあったそうです。
現在では骨棘と足底腱膜炎の関係は一応否定されているのですが、それでも整形外科学のテキストを見ていると「踵骨棘および足底腱膜炎」みたいな感じで二つの傷病はセットで扱われていることが多いです。たしかにレントゲン写真を見てみるとこの骨棘は、いかにも痛そうで足底腱膜炎の犯人らしい顔つき?をしています。
椎間板ヘルニアとか変形性関節症とかと同様に、この骨棘も痛みの原因の濡れ衣をなんとなく着せられたままになってしまうのでしょうか。
圧痛部位を免荷するような足底板を処方したり、局所にステロイドを注射するのが一般的な治療法ですけれど、クラニオセイクラルで側頭骨(耳のあたりの骨)を調整しても足底腱膜炎の症状は改善します。確かに効果はあるのですが足底腱膜炎と側頭骨との関係が今一つ納得できないままになっていました。
ある時、「身体のバランスを取るには屈筋の緊張を緩めるといい」、という記事を書籍で読んでハタと気づきました。身体を曲げる時に働く筋肉を屈筋と呼びます。屈筋が緊張したままだと脊柱も関節もちゃんと伸びません。頸や腰や膝の痛みは、ちゃんと伸びない関節を無理に伸ばそうとしたときに発症します。
全身の筋肉はひとつながりになっています。屈筋は側頭骨の乳様突起(胸鎖乳突筋)から始まり、大胸筋、大腰筋からハムストリングス、下腿三頭筋へとおよび最終的に足底腱膜に及びます。つまり身体のバランスが崩れて屈筋が緊張した状態では側頭骨と足底腱膜がお互いに引っ張りあっていることになります。
側頭骨を調整することで足底腱膜炎が軽快する、という判じ物みたいな話は何のことはない、側頭骨をテコにして屈筋の緊張を緩めているという話だったのでした。
