110番のゼロの本当の理由
『心を落ち着かせるため』って迷信がはびこってます。書いておいた方が良いかなって書いてみます。電話網の仕様だと言えます。
後述しますが、フックをガチャガチャでも「111」を発信できちゃったんです。
アナログ電話の仕組み
銅線2本で安価に構築できる仕組みです。登り下りに2本づつの4芯に移行してますが、基本は2芯です。ショート(オンフック)とオープン(オフフック)の組合せ(パルス)で電話番号を発信する仕組みなんですね。必要なケタ数のパルスを発信し終わると、相手と回線が繋がり、コール音・話中音が流れる音声でのやりとりとなります。
電話番号の「0」は、「無し」のゼロではなく、パルスが10回ってのもポイントです。ダイヤルは、このパルス(1から10)を一定間隔で発信してくれます。
形骸化した発信音の確認
受話器を取ると、オンフックからオフフックに切り替わります。この時点で「1」を発信してしまう場合が有るんです。チャタリングなどですね。フックの接点が不安定でパルスを出しちゃう。電話局側では1をダイヤルしたのか、チャタリングなのか分かんない。
形骸化して言われなくなってるけど、ツーって発信音を確認してからダイヤルするんです。つまり、利用者側が確認していたんです。
緊急時には確認が疎かになりますし、後述のフックガチャガチャも合わせると、不用意な「111」の発信が多発してしまいます。
簡単に掛かりすぎる「111番」
発信音を確認せず、ダイヤルを開始すると間違い電話になります。オンフック→オフフックで発信しちゃうんだから、受話器を持ったまま、フックをガチャガチャ押すと、ダイヤルに触らなくても「111」をかけられちゃうんですよ。偶然に「1」のパルスを三回発信してしまう。そのために、意図的にダイヤルを回さないと発信する事のない、パルス10回のゼロを入れておく必要が有ったんです。消防なら「9」ですね。
黒電話で実験すれば、簡単に再現できるかもです。
言い換えると「111番」は、アナログ電話の仕組み・仕様の所為で、緊急通報専用の電話番号として使うのに不適格な番号だったのです。
間違い電話って表現より『誤発信』となると考えています。ダイヤルに触ってすらいないのに「1」を発信しているからです。
逆に「111番」は何に使われている?
利用者や工事作業者が、電話機や回線を正常に接続できているのか確認する番号になってます。113番の逆の機能と言えるかな。
以前は受付の人が配置されてたそうですが、現在は自動でアナウンスとなってます。
特に工事作業者は電話機を持ち歩いていません。また、電話機は後に利用者が用意するので、配線のみって場合も有ります。小型のヘッドセットでオンオフのボタンで発信するのに「111番」は好都合なんです。
「心を落ち着かせるため」とズレてるんですよ。なぜなら、心を落ち着かせなくても良い他の連絡先にも使われていないのです。例えば、警察がダメなら内閣府とか良いんじゃないかな? 誤発信で電話の受付は忙しくなるとは思うけど。
なぜ書きたくなったのか?
北海道道警のホームページに『ゼロは心を落ち着かせるため』って書かれてたんですよ。GoogleのAIが拾って、有力な説としてるんですね。他の県警が掲載をやめて、クイズ番組でも言われなくなってるのにです。
おそらくNTTの機器に詳しい人に聞けば、誤発信対策と答えると答えると思います。警察なのに裏を取ってないんでしょう。
冤罪事件のニュースを見る度に、この辺の姿勢が冤罪事件を起こす原因に繋がるのかなと思うんですよね。なぜなら、『110番の日』に、こども達に迷信を流布しているからです。裏を取らずに、俗説を信じるのですから。
まとめ。
・『ゼロは心を落ち着かせるため』は誤りです。なぜなら『111番』は心を落ち着かせなくても問題ない機関の連絡先として使われていないからです。電話の開通の確認の雑多な電話番号として使われています。矛盾とまでは言えないけど、確実にズレています。
・『間違い電話が多くなる』と言われているのを正確に言い表すと、『仕組み・仕様・使用方法に起因する誤発信』となろうかと思います。ダイヤルに触れてないのにパルスを発信するのですから。
・警察が俗説を流布していることに閉口します。俗説を信じる事や期間にもです。電電公社に確認するって簡単なことすらしてこなかったのです。
