【令和8年・税理士試験】簿記論の直前総点検100問|処理判断問題+本番ミス防止チェックリスト
独学合格チャンネルです。
令和8年度の税理士試験まで、残された時間はわずかです。
簿記論の試験は、令和8年8月4日火曜日、午前9時から11時まで行われます。
出題範囲は、複式簿記の原理、その記帳・計算および帳簿組織、商業簿記のほか工業簿記を含みます。
ただし、原価計算は除かれています。
簿記論の直前期に、分厚い問題集を最初から解き直す必要はありません。
この時期に重要なのは、新しい難問を解けるようにすることではなく、
「本来取れる問題を落とさないこと」
です。
簿記論では、計算方法を知っていても、最初の処理判断を誤ると、その後の計算がすべて崩れてしまいます。
たとえば、
・未渡小切手と未取付小切手を混同する
・仕入割引と仕入値引を同じように処理する
・有価証券の保有目的を確認せずに計算を始める
・減損の認識判定で割引後キャッシュ・フローを使う
・賞与引当金と未払賞与を区別しない
・同じ取引を複数の資料から二重に計上する
といったミスです。
これらは、計算力が足りないから起こるミスではありません。
計算を始める前の処理判断が曖昧だから起こるミスです。
ただし、簿記論では単純な○×知識問題ではなく、
・資料を見たときに、どの処理を選ぶか
・計算前に何を確認するか
・本番でどのミスを防ぐか
に重点を置きました。
そこでこの記事では、簿記論で頻出する処理判断を100問にまとめました。
さらに後半には、試験開始から答案提出までに確認すべき「本番ミス防止チェックリスト」を収録しています。
無料部分では15問を公開し、有料部分には残り85問と本番ミス防止チェックリストを収録しています。
記事全体で全100問となる構成です。
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この教材の特徴
近年の簿記論では、単独の仕訳だけでなく、取引の発生から決算、翌期の処理までを一連の流れとして理解しているかが問われています。
令和7年度の第一問では、自己株式、転換社債型新株予約権付社債、圧縮記帳、外貨建その他有価証券、剰余金と分配可能額が扱われました。
取引を一度処理して終わりではなく、取得、決算、処分、消却、権利行使などの処理を矛盾なくつなぐ力が問われています。
第二問では、事業分離と企業結合、ストック・オプションが出題されました。
第三問では、前期末と当期末の残高、資金収支、固定資産台帳などから期中取引を推定し、損益勘定を完成させる問題が出題されています。
令和6年度には、退職給付、税効果会計、資産除去債務、セール・アンド・リースバック、新株予約権などが出題されました。
令和5年度には、特殊仕訳帳、ソフトウェア、外貨建取引、為替予約、商的工業簿記などが扱われています。
令和4年度には、開始残高勘定やキャッシュ・フロー計算書から取引を推定する問題、返品権付き販売、減損、有価証券などが出題されました。
この流れから分かるのは、簿記論では、
「公式を覚えて数字を当てはめる力」
だけでは足りないということです。
必要なのは、
1.資料から取引を読み取る
2.適用する処理を選ぶ
3.仕訳に分解する
4.勘定の増減を追う
5.解答欄へ正しく転記する
という一連の力です。
この教材では、計算式そのものよりも、その前提となる処理判断を重点的に確認します。
なお、本教材は、問題文に別段の指示がある場合を除き、令和8年4月3日現在施行されている法令等を基準として作成しています。
令和8年4月3日より後に公表された会計基準等の改正については、令和8年度試験の基準には含めていません。
また、令和8年度試験の問題構成、配点または具体的な出題内容を予想・保証するものではありません。
近年の試験で繰り返し問われている処理と、本番で失点につながりやすい判断を中心に整理しています。
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おすすめの使い方
問題を読んだら、すぐに答えを見ないでください。
まず、
「どの勘定科目を使うか」
「会社側に修正仕訳が必要か」
「取得原価に含めるか、費用にするか」
「時価評価するか、取得原価のままか」
を判断します。
その後で、答えと解説を確認してください。
直前期は、次の3周がおすすめです。
1周目
全100問を解き、判断に迷った問題へ印を付けます。
正解していても、判断に時間がかかった問題には印を付けてください。
2周目
印を付けた問題だけを解き直します。
答えだけでなく、
「なぜ、その処理になるのか」
を説明できる状態にします。
3周目
本番ミス防止チェックリストと一緒に確認します。
試験当日は、100問すべてを読み直す必要はありません。
自分が間違えた問題だけを確認してください。
なお、解答順序や時間配分に関する問題は、国税庁が定める公式ルールではなく、本教材が推奨する本番戦略です。
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無料公開問題
第1章 現金・預金・帳簿記録
問題1
小切手を振り出して帳簿上は当座預金を減額したが、決算日までに取引先へ小切手を渡していなかった。
この場合、会社側の帳簿を修正する必要はない。
答え:×
取引先へ渡していない小切手は、未渡小切手です。
支払が完了していないため、小切手を振り出したときの仕訳を取り消し、当座預金の減額を戻します。
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問題2
会社が振り出して取引先へ渡した小切手が、決算日までに銀行へ呈示されていなかった。
この場合、会社側の当座預金勘定を増額する。
答え:×
これは未取付小切手です。
会社はすでに小切手を取引先へ渡しているため、会社側の帳簿処理は完了しています。
銀行残高を調整する際には考慮しますが、原則として会社側の修正仕訳は行いません。
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問題3
決算日に銀行へ預け入れた現金が、銀行の営業時間終了後であったため、銀行側では翌営業日の入金として処理された。
会社側で入金を正しく記帳している場合、会社側の修正仕訳は不要である。
答え:○
これは時間外預入などによる差異です。
会社側の処理が正しければ、会社側の帳簿を修正する必要はありません。
銀行勘定調整表上で銀行残高を調整します。
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問題4
銀行が当座預金口座から手数料を引き落としていたが、会社がその事実を記帳していなかった。
会社側で支払手数料を計上する必要がある。
答え:○
銀行側だけで処理され、会社側が未記帳である場合は、会社側の帳簿を修正します。
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問題5
銀行から受取手形の取立て完了通知が届いていたが、会社が未記帳だった。
会社側では、当座預金の増加と受取手形の減少を記帳する。
答え:○
銀行が取り立てた時点で、受取手形が消滅し、預金が増加します。
銀行側の処理を会社側に反映させます。
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問題6
取引先から受け取った先日付小切手は、受け取った時点で現金として処理する。
答え:×
先日付小切手は、将来の日付が記載され、その日までは呈示しないという当事者間の了解の下で用いられる小切手です。
簿記上は、通常の小切手のように直ちに換金できる現金として扱わず、受取手形などの債権として処理します。
なお、小切手法上、記載された日付より前には支払呈示できないという意味ではありません。
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問題7
当座預金勘定が貸方残高となった場合は、現金及び預金のマイナスとして表示する。
答え:×
当座預金の貸方残高は、実質的に銀行からの借入れです。
原則として、当座借越などの負債へ振り替えます。
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問題8
決算時まで原因が判明しなかった現金過不足は、翌期にそのまま繰り越す。
答え:×
決算時まで原因が判明しなかった場合は、雑損失または雑収入などへ振り替えます。
現金過不足勘定を翌期へ残さないことが原則です。
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問題9
外貨建ての現金や預金は、原則として決算時の為替相場で換算する。
答え:○
外貨建ての現金や預金は貨幣性資産であるため、原則として決算時の為替相場で換算します。
換算差額は、原則として為替差損益として処理します。
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問題10
帳簿上の期末残高が分からない場合でも、期首残高、当期の増加額、当期の減少額が分かれば、期末残高を推定できる。
答え:○
基本的な関係は、次のとおりです。
期首残高+当期増加額-当期減少額=期末残高
簿記論では、直接与えられていない数値を勘定の増減から推定する問題が出題されます。
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問題11
総勘定元帳の残高と補助元帳の合計額が異なっていても、財務諸表の合計額が一致していれば問題ない。
答え:×
総勘定元帳の統制勘定と、補助元帳の合計額は一致する必要があります。
売掛金元帳、買掛金元帳、固定資産台帳などとの照合は、取引や記帳漏れを発見する重要な手掛かりです。
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問題12
同じ取引が、決算整理事項と補助資料の両方に記載されている場合は、それぞれ別の取引として2回仕訳する。
答え:×
複数の資料が、同じ取引を異なる角度から示していることがあります。
資料ごとに機械的に仕訳をすると、二重計上になる可能性があります。
取引日、金額、相手勘定、残高の動きを確認してください。
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問題13
期首残高と期末残高だけでは、期中取引を推定することはできない。
答え:×
入出金資料、損益勘定、補助元帳、固定資産台帳などを組み合わせれば、期中の取得、売却、返済、回収などを推定できる場合があります。
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問題14
資料から取引を推定する問題では、先に仕訳を考えず、すべての数値を直接財務諸表へ当てはめる方が安全である。
答え:×
取引を仕訳へ分解した方が、借方と貸方の関係や、複数勘定への影響を確認しやすくなります。
数字を直接当てはめると、相手勘定や二重計上を見落としやすくなります。
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問題15
問題番号の順番どおりに解くことが、すべての受験者にとって最も効率的である。
答え:×
簿記論では、問題ごとの難易度や資料量が異なります。
最初に全体を確認し、自分が処理しやすい問題、独立して解ける設問、確実に取れる空欄から着手する方法も有効です。
ただし、本番直前に解答順序を大きく変更するのではなく、これまで練習してきた方法を基本にしてください。
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ここまでの15問で、何問正解できたでしょうか。
簿記論で重要なのは、答えを見た後に、
「知っていた」
と思うことではありません。
問題文を読んだ瞬間に、
・会社側の修正仕訳が必要か
・銀行側だけの調整か
・どの勘定が増減するか
・同じ取引が二重に含まれていないか
を判断できることです。
ここから先では、次の論点を収録しています。
・商品売買と棚卸資産
・収益認識と本人・代理人の区分
・債権債務と貸倒引当金
・経過勘定と決算整理
・有価証券と外貨建取引
・為替予約とヘッジ処理
・固定資産、減損、資産除去債務
・リースとソフトウェア
・引当金、退職給付、税効果会計
・自己株式、社債、新株予約権
・企業結合、事業分離
・商的工業簿記と取引推定
・本番ミス防止チェックリスト
直前期に確認すべき処理判断を100問に絞っています。
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