『 苦労したことの元を取る 』
長い人生の中では、誰にでも 『 失われた時間 』 があります。
私もそのうちのひとりです。
みなさまも、ご存知かと思いますが、人に利用されたり、騙されたり、裏切られたり、したことがあります。
精神的な病に罹患したために、時間を無駄にしたり、身も心もぼろぼろになり疲弊しました。
苦労はしない方が幸せだと思いますか?
人は、人の言葉により、命を絶つこともあります。
随時お伝えしていますが、言葉は、武器にもなり、愛にもなりすまし、人間関係をスムーズにする、潤滑油にもなります。
あなたは、失われた時間はありますか?
私はもう、あきらめています。
失われた時間を生きていたときよりも軽やかに歩いて行こうと思います。
それが、『 失われた時間に対する復讐 』です。
そして、苦労したことの元を取ります。
しかし、大切な当たり前の要因があります。
過去は、振り向かなくても、過去を忘れないことです。
神学者ラインホールド・ニーバーの祈りの言葉があります。
『 神よ、変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。変えることのできないものについては、それを受け入れるだけの冷静さを与えたまえ。そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ 』
そして私は、最近になって、ようやく気づき始めました。
苦労とは、『 失うこと 』ではなく、『 深くなること 』なのかもしれない、と。
もちろん、綺麗事ではありません。
傷つかなくて済む人生なら、その方が良かったに決まっています。
病気にもならず、裏切られず、孤独にもならず、誰かを憎むこともなく、穏やかに生きられたなら、それが一番幸せだったと思います。
だけど、人は不思議なもので、痛みを知ったあとにしか見えない景色があります。

たとえば、以前の私は、誰かの『 大丈夫 』という言葉を、どこか軽く聞いていました。
でも今は違います。
笑顔の裏にある無理や、沈黙の奥にある悲しみを、
感じ取れるようになりました。
それは、失われた時間が、私から『 何か 』を奪った代わりに、人の痛みを理解する『 感覚 』を残していったからだと思っています。
哲学者のアルトゥル・ショーペンハウアーは、『 人間は苦しみの中でこそ、本当の自分に出会う 』という意味の言葉を残しました。
私はこの言葉を、若い頃は理解できませんでした。
でも今なら、少し分かる気がします。
人は順風満帆な時、本当の意味では、自分自身を見つめません。
苦しみ、崩れ落ち、立ち止まり、『 もう無理だ 』と思った夜にこそ、人は初めて、自分の弱さと向き合うのだと思います。
そして、弱さを知った人は、優しくなれます。

だから私は、失われた時間を、完全に否定したくはありません。
あの時間があったからこそ、今、誰かの涙に気づける自分がいます。
もし、何も苦労せずに生きていたなら、私はきっと、こんな言葉を書かなかったでしょう。
だから、苦労したことの元を取るとは、成功することでも、見返すことでもなく、『 過去の痛みを、誰かの希望に変えること 』なのかもしれません。
人は、過去を消すことはできません。
でも、過去の意味を変えることはできます。
『 ここから先は、失われた時間を、本気で人生の意味に変えたい人だけ読んでください。 』
また、この文章は、過去に時間を奪われたことがある、『 誰かひとり 』のために書きました。
必要な人にだけ届けばいいと思っています。
そのため、今回は10部限定で公開します。
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