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スピノザとベイズ推論

國分「スピノザー読む人の肖像」(岩波新書)のP58では、このように書かれている。

スピノザの挑戦的意志はあきらかであろう。スピノザは結果の分析からでは原因の真の認識は得られないのであって、まずは原因を認識し、そこから結果へと進まねばならないと考えている。

國分功一郎「スピノザ」(岩波新書) p58

 先ごろ永眠されたアメリカの哲学者ダニエル・デネットが論じているように、進化概念やカオス(複雑系概念)が自然主義的世界観の一部として強固に根を下ろした現在において、”結果から原因にさかのぼる”という探求は、解の一意性が保証されない可能性を常に意識しなければならない。
 近時、原因を単一に絞りこむのではなく確率分布として把握しているベイズ推論が、統計理論としてその重みを増しているのも、こういった進化思考、複雑系科学の進展、浸透を関連しているのだろう。

 

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