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『国宝』の女性描写は本当に甘いのか ― 精神科医が読み取った女性たちのこころ。謎とされる春江(高畑充希)はどこに惹かれなぜ去ったのか?

国宝について、「女性描写が甘い」「男性中心の物語」という意見を見かけます。
確かにこの作品は、歌舞伎という男性中心の世界を描いた物語であり、男性の人生が中心に描かれています。

しかし、女性たちがないがしろにされているのかと言われると、私はそのようには感じませんでした。
むしろ、理解しやすいのかなと思いました。

『国宝』に出てくる女性たちは、舞台の中心には立ちません。
しかし、彼女たちはそれぞれに選択し、感情を抱えながら生きています。

・愛する人を見守る
・距離をとる
・諦める
・受け入れる

こうした静かな感情の積み重ねが、この作品の女性たちにはあります。

「好きだけれど一緒にはいられない」
「理解しているからこそ距離をとる」

こうした心理は、派手ではありませんが、とても現実的です。


男性中心の世界の中での女性の選択

歌舞伎の世界は、極めて男性中心の社会です。
芸の道は、家庭や日常よりも優先されることもあります。

その中で女性たちは、

・理解する
・距離をとる
・別の人生を選ぶ

という行動をとります。

それは必ずしも自己犠牲ではありません。
むしろ、自分の人生を選ぶ行動でもあります。

無理に女性を中心に描くのではなく、
男性中心の世界の中での女性の立場を静かに描いている点に、
この作品のリアリティがあるように感じました。


福田春江は何に惹かれ、なぜ去ったのか

特に議論になっているのが、
福田春江(高畑充希)の心理です。

なぜ惹かれ、
なぜ去り、
なぜ別の男性と結婚したのか。

その流れを考えると、
非常に自然な心理の変化が見えてきます。


惹かれたのは「幼なじみ」と「才能」

春江が惹かれた理由の一つは、幼なじみという関係です。

幼なじみには、

・過去を知っている
・弱さを知っている
・変化を見てきた

という特別な距離があります。

そこに圧倒的な才能が加わると、
その人はさらに特別な存在になります。

昔から知っている相手が、
自分の知らない場所に進んでいく。

その姿に、
誇らしさや憧れを感じることは、自然なことのように思います。

春江は、
幼なじみとしての親しさと、
才能への憧れ、
その両方に惹かれていたのではないでしょうか。


なぜ去ったのか

「自分がいないほうがいい」と感じた心理

しかし春江は、主人公のそばを離れます。

それは、主人公の才能を理解していたからこそだったのかもしれません。

歌舞伎という世界では、
芸に人生を捧げることが求められます。

その中で、

・恋愛
・家庭
・日常

こうしたものが、むしろ重荷になることもあります。

春江は、
自分がそばにいることで、
主人公の道を狭めてしまうのではないかと感じたのかもしれません。

好きだからこそ離れる。
その選択は、静かですが自然なもののように感じます。


なぜ大垣俊介と結婚したのか

その後、春江は
大垣俊介(横浜流星)と結婚します。

俊介は、どこか放っておけない存在として描かれています。

才能に惹かれる関係とは別に、
必要とされる関係に安心感を覚えることもあります。

一緒に生活していく中では、

・安心できること
・必要とされること
・支え合えること

こうした要素も大切になります。

春江は、
そうした関係を選んだのかもしれません。


女性の心理は一つではない

・才能に惹かれる
・でも一緒にいると苦しい
・必要とされる関係に安心する

こうした心理は、矛盾しているようで自然なものです。

恋愛は必ずしも
「一番好きな人」と結婚するとは限りません。

・安心できる人
・一緒に生きていける人

そうした選択もまた、人生の一つです。


まとめ

『国宝』の女性たちは主役ではありません。
しかし、確かにそこに

・感情
・葛藤
・選択

があります。

派手ではないけれど、
静かに生きている女性たちの姿。

それが、この作品の魅力の一つのように感じました。

書籍版も読んで、また解釈をアップデートしてみたいと思います。

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