マーケターの成果が営業の手柄になると感じる時に考えたい役割設計
マーケティングの仕事をしていると、ふとした瞬間に「これ、マーケが頑張った成果なのに、営業だけが評価されていないかな」と感じることがあります。
たとえば、時間をかけてSEO記事を作り、ホワイトペーパーを整え、広告やメールでリードを獲得したとします。そのリードが商談になり、最終的に受注につながった。ところが、社内では営業担当の受注実績として扱われ、マーケティングの貢献はほとんど話題に出ない。
こういう状態が続くと、マーケターとしてはかなりつらいです。
もちろん、営業の努力を否定したいわけではありません。商談を進め、顧客の不安を解消し、最後に受注まで持っていく営業の仕事はとても重要です。ただ、その前段階でマーケティングが作った接点やコンテンツ、顧客理解、リード獲得の仕組みが見えないままだと、マーケターの成果は評価されにくくなります。
特にBtoBマーケティングでは、受注までのプロセスが長く、関わる人も多いため、誰の貢献なのかが見えにくくなりがちです。その結果、マーケターは「リードを出しても営業の手柄になる」「成果は営業に持っていかれるのに、リードの質が悪いときだけマーケが責められる」と感じやすくなります。
私は、現在大手町にある某大手企業でBtoBの事業を中心にマーケティング業務をしています。
ただ、もともと最初からBtoBマーケターだったというわけではなく、最初はBtoCで全国CMをガンガン打つような会社でマーケティング戦略や広告宣伝を担当していました。そこから、大手の総合広告代理店に転職し、事業会社と広告代理店の両方でのマーケティングの経験を積んだあと、現在のポジションに移りました。
マーケター歴も長いですし、マーケターとしての転職も何度か経験しており、業界のことはたぶんめちゃくちゃ詳しいと思います。
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この記事では、マーケターの成果が営業の手柄になると感じる理由と、そうならないための役割設計について解説します。
この記事を読むと、次のことが整理できます。
・なぜマーケティングの成果が営業の手柄に見えやすいのか
・マーケティングと営業の役割をどう分ければいいのか
・マーケティング貢献を見える化するために何を記録すべきか
・営業と対立せずに成果を共有するにはどうすればいいのか
・評価面談や社内報告でマーケターの成果をどう伝えればいいのか
大事なのは、営業を責めることではありません。受注までの流れを見える化し、マーケティングと営業の役割をきちんと設計することです。
マーケターの成果が営業の手柄になると感じる瞬間
マーケターの成果が営業の手柄になると感じる場面は、一つではありません。日々の小さな違和感が積み重なって、だんだんモヤモヤに変わっていきます。
マーケティングが獲得したリードから受注しても営業だけが評価される
よくあるのが、マーケティングが獲得したリードから受注が生まれたのに、社内では営業の成果としてだけ扱われるケースです。
マーケティング側から見ると、受注の前には次のような積み重ねがあります。
・ターゲット顧客を整理した
・顧客課題に合う記事を作った
・ホワイトペーパーを用意した
・広告やメールで接点を作った
・資料請求や問い合わせにつなげた
・営業に渡す前に検討度を高めた
それでも、受注の最終接点が営業になるため、社内では「営業が受注した」とだけ見られやすくなります。
もちろん営業が受注したことは事実です。ただ、マーケティングの貢献が見えないままだと、受注までのプロセスが半分しか見えていない状態になります。
ホワイトペーパーや記事経由の商談が営業成果として扱われる
BtoBマーケティングでは、ホワイトペーパーやSEO記事が商談の入口になることが多いです。
たとえば、顧客が課題解決の記事を読み、ホワイトペーパーをダウンロードし、メールを何度か開封したあとに問い合わせをしたとします。この場合、マーケティングのコンテンツが顧客の検討を前に進めています。
しかし、SFAやCRM上で「誰が商談化したか」だけを見ると、営業の活動として記録されることがあります。
この状態では、次のようなマーケティングの貢献が消えやすくなります。
・顧客が最初に接触した記事
・ダウンロードされた資料
・検討度を高めたメール
・商談前に読まれた導入事例
・営業が商談で使ったコンテンツ
つまり、マーケティングが顧客の検討を進めた事実が、評価の場では見えなくなるのです。
営業資料や導入事例を作っても貢献が見えにくい
マーケターはリード獲得だけでなく、営業活動を支える資料や導入事例を作ることもあります。
たとえば、営業が商談で使う提案資料、比較表、導入事例、よくある質問集などです。これらは顧客の不安を減らし、商談を進めるうえで大きな役割を持ちます。
しかし、資料を作っただけでは評価されにくいことがあります。なぜなら、資料が実際にどの商談で使われ、どのように受注に貢献したのかが記録されていないことが多いからです。
その結果、マーケター側は「営業が使いやすいように資料を作ったのに、評価されない」と感じます。
ここで必要なのは、資料そのものを作った事実だけではありません。その資料が営業活動や受注にどう効いたのかを見える化することです。
商談化率を改善してもマーケティングの成果として認識されない
マーケターがリードの質を改善し、商談化率が上がったとしても、それが評価されないことがあります。
たとえば、以前は資料請求リードからの商談化率が低かったとします。そこでマーケティングが以下の改善を行ったとします。
・ターゲットを絞った
・ホワイトペーパーのテーマを見直した
・フォーム項目を調整した
・営業に渡すリード条件を変えた
・ナーチャリングメールを改善した
その結果、商談化率が上がったとしても、社内でリード数だけを見ていると、その改善は見落とされます。
リード数は変わらなくても、商談化率が上がれば営業効率は良くなっています。営業が追うべきリードが増え、無駄な架電やメールも減ります。
それでも、評価指標がリード数だけになっていると、マーケティングの改善努力は見えにくくなります。
営業からリードの質だけ指摘され、成果は共有されない
マーケターがつらく感じるのは、悪いところだけがマーケティングに戻ってくる状態です。
営業からは次のような指摘が来ます。
・このリードは温度感が低い
・資料請求だけで商談にならない
・ターゲット外が多い
・担当者の役職が低い
・連絡してもつながらない
一方で、マーケティング経由のリードが商談になったときや受注したときは、マーケティングに共有されない。
これでは、マーケティング側から見ると「失敗だけは自分たちの責任で、成功は営業の成果」という状態に見えてしまいます。
この構造を変えるには、営業からのフィードバックを不満として受け取るだけでは不十分です。良い結果も悪い結果も同じように共有するルールが必要です。
評価面談でマーケティングの貢献が話題に出ない
一番つらいのは、評価面談で自分の成果がほとんど触れられないことです。
日々の業務では、マーケターは多くのことをしています。
・リード獲得
・記事制作
・広告改善
・ホワイトペーパー作成
・営業資料作成
・メール施策
・データ分析
・営業とのすり合わせ
それでも、評価面談では「今期の売上は営業が頑張ったね」となり、マーケティングの貢献が評価されないことがあります。
この状態が続くと、マーケターは自分の仕事の価値を疑うようになります。
でも、マーケターの成果がないわけではありません。多くの場合、成果が存在しないのではなく、成果の見せ方が設計されていないのです。
営業の手柄になると感じてしまう主な原因
マーケターの成果が営業の手柄に見える背景には、個人の問題だけではなく、組織の設計の問題があります。
マーケティングと営業の役割分担が曖昧になっている
最も大きな原因は、マーケティングと営業の役割分担が曖昧なことです。
たとえば、次のようなことが決まっていない状態です。
・マーケティングはどこまで責任を持つのか
・営業はどこから責任を持つのか
・リードを渡す条件は何か
・営業はどれくらいの期間で対応するのか
・商談化しなかった理由を誰が記録するのか
・受注後にマーケティング接点を振り返るのか
これらが曖昧なままだと、リードが商談になったときは営業成果、商談にならなかったときはマーケティングの責任、という偏った見方が生まれやすくなります。
役割分担は、責任の押し付け合いをするためのものではありません。お互いがどこで価値を出すのかを明確にするためのものです。
リード獲得から受注までの貢献が可視化されていない
マーケティングの貢献が見えにくい会社では、リードがどのように受注につながったのかが可視化されていません。
本来は、受注までに次のような接点があります。
・初回流入
・記事閲覧
・資料ダウンロード
・メールクリック
・ウェビナー参加
・問い合わせ
・営業接触
・商談
・提案
・受注
しかし、この流れが記録されていないと、最後に接触した営業だけが目立ちます。
サッカーでたとえると、ゴールを決めた人だけが評価され、そこまでパスをつないだ人が見えない状態です。もちろんゴールを決める人は重要です。でも、パスがなければゴールは生まれません。
BtoBマーケティングでも同じです。営業が受注する前には、マーケティングが作った接点や情報提供があります。
マーケティングのKPIがリード数だけになっている
マーケティングのKPIがリード数だけになっていると、マーケティングの本当の貢献は見えにくくなります。
リード数は重要です。ただし、リード数だけでは足りません。
なぜなら、BtoBではリードの先に次の流れがあるからです。
・MQL
・SQL
・商談化
・有効商談
・提案
・受注
・継続
・アップセル
リード数だけを追うと、マーケティングは数を増やすことに寄りやすくなります。一方で営業は「数は多いけど質が低い」と感じます。
その結果、マーケティングは「リードを増やしているのに評価されない」と感じ、営業は「追っても商談にならない」と感じます。
このすれ違いを防ぐには、リード数だけではなく、商談化率やパイプライン創出額まで見る必要があります。
営業の評価指標とマーケティングの評価指標が分断されている
営業は受注や売上で評価され、マーケティングはリード数で評価される。このように評価指標が分かれていると、両者の目線も分かれます。
営業は受注に近い数字を見ます。マーケティングはリード獲得数を見ます。すると、同じ顧客獲得活動をしているはずなのに、会話が噛み合わなくなります。
営業は「商談にならないリードはいらない」と言います。マーケティングは「リードは増えているのに評価されない」と感じます。
本来、両者は対立する関係ではありません。マーケティングは営業の前工程を作り、営業は顧客の意思決定を支援します。だからこそ、共通KPIが必要です。
共通KPIの候補は次のようなものです。
・商談化率
・有効商談数
・パイプライン創出額
・受注率
・リード対応率
・受注失注理由の共有率
共通KPIを持つと、営業とマーケティングは同じ方向を見やすくなります。
上司や経営層がマーケティングの貢献を理解していない
上司や経営層がマーケティングを十分に理解していない場合、マーケティングの成果は評価されにくくなります。
たとえば、マーケティングを次のように見ている会社もあります。
・広告を出す部署
・記事を書く部署
・資料を作る部署
・SNSを更新する部署
・営業にリードを渡す部署
この見方だと、マーケティングは作業部門に見えてしまいます。
しかし実際には、マーケティングは顧客理解、ターゲット設計、訴求設計、リード獲得、ナーチャリング、営業支援、データ分析を通じて売上づくりに関わっています。
その価値を上司や経営層に伝えるには、マーケティング用語だけでは不十分です。売上、商談、パイプライン、営業効率といった経営側が見ている言葉に変換することが必要です。
受注までのプロセスを振り返る仕組みがない
受注後に、どの接点が効いたのかを振り返らない会社では、マーケティング貢献が残りません。
受注案件について、本来は次のようなことを確認したいところです。
・初回接点は何だったか
・どの記事を読んでいたか
・どの資料をダウンロードしていたか
・どのメールに反応していたか
・営業はどの資料を使ったか
・顧客はどの訴求に反応したか
・最終的な決め手は何だったか
これらを振り返ることで、マーケティングと営業の両方の貢献が見えてきます。
逆に、この振り返りがないと、受注した事実だけが残り、マーケティングの接点は忘れられてしまいます。
まず整理すべきマーケティングと営業の違い
営業の手柄になると感じるときほど、まずはマーケティングと営業の違いを冷静に整理することが大切です。
マーケティングは顧客接点を作る役割
マーケティングの大きな役割は、顧客との接点を作ることです。
BtoBでは、顧客がいきなり問い合わせをするとは限りません。多くの場合、顧客は次のような行動をします。
・課題を検索する
・記事を読む
・資料をダウンロードする
・ウェビナーに参加する
・導入事例を見る
・比較記事を読む
・メールを受け取る
・サービスページを見る
こうした接点を作るのがマーケティングです。
顧客が自社を知り、課題を整理し、解決策を比較し、問い合わせや商談に進む。その流れの入口を作るのがマーケティングの役割です。
営業は商談を進めて受注につなげる役割
営業の役割は、顧客ごとの状況に合わせて商談を進め、受注につなげることです。
営業は個別の顧客に向き合い、次のようなことを行います。
・顧客課題を深掘りする
・意思決定者を確認する
・導入時の不安を解消する
・予算や時期を確認する
・社内稟議を支援する
・提案内容を調整する
・最終的な合意形成を進める
営業がいなければ、顧客の個別事情に応じた提案は難しくなります。特にBtoBでは、決裁者、推進者、利用者が分かれるため、営業の役割はとても重要です。
マーケティングは顧客理解と訴求設計を担う役割
マーケティングは、単にリードを集めるだけではありません。
顧客が何に困っているのか、どんな言葉に反応するのか、どんな情報があれば検討を進めるのかを整理し、それを施策に落とし込みます。
具体的には、次のような役割があります。
・顧客課題を整理する
・ターゲット顧客を定義する
・訴求メッセージを作る
・検索意図をもとに記事を作る
・導入事例を整える
・ホワイトペーパーを設計する
・広告やLPのメッセージを改善する
この役割は、営業の前工程であり、営業を支える土台でもあります。
営業は個別顧客の意思決定を支援する役割
営業は、顧客一社ごとの意思決定を支援します。
マーケティングは広く顧客に届ける仕組みを作りますが、営業は目の前の顧客に合わせて説明します。
たとえば、同じサービスでも顧客によって気にする点は違います。
・経営層は費用対効果を気にする
・部門長は業務改善への影響を気にする
・現場担当者は使いやすさを気にする
・情シスはセキュリティを気にする
・経理は契約条件や支払いを気にする
営業はこうした違いを踏まえて、顧客ごとに提案を調整します。
両者の成果は本来つながっている
マーケティングと営業は、別々に評価されがちですが、本来はつながっています。
マーケティングが顧客接点を作り、顧客の検討を前に進める。営業がその顧客と向き合い、個別の不安を解消して受注につなげる。
この流れを見れば、どちらか一方だけの手柄ではないことがわかります。
大切なのは、手柄を奪い合うことではありません。受注までの流れの中で、それぞれがどこに貢献したのかを見える化することです。
どちらか一方の手柄にすると全体最適になりにくい
営業だけが評価されると、マーケティングはモチベーションを失います。
一方で、マーケティングだけが「リードを渡したから終わり」と考えてしまうと、営業は困ります。
BtoBの売上づくりでは、部分最適ではなく全体最適が必要です。マーケティングと営業がそれぞれの役割を果たしながら、受注という共通ゴールに向かうことが重要です。
営業の手柄になる状態を放置すると起きる問題
マーケターの成果が営業の手柄になる状態を放置すると、単なる感情の問題では済まなくなります。組織全体の成果にも影響します。
マーケターのモチベーションが下がる
成果が見えず、評価されない状態が続くと、マーケターのモチベーションは下がります。
最初は「もっと成果を出そう」と思っていても、次第に次のような気持ちになります。
・どうせ営業の成果になる
・リードの質が悪いときだけ責められる
・資料を作っても評価されない
・頑張っても年収や役割が変わらない
・マーケティングの仕事に意味があるのかわからない
この状態が続くと、優秀なマーケターほど離職を考えやすくなります。
営業とマーケティングの対立が強くなる
成果が正しく見えないと、営業とマーケティングは対立しやすくなります。
マーケティングは「営業がちゃんと追ってくれない」と感じます。営業は「マーケが持ってくるリードの質が低い」と感じます。
お互いが自分の立場だけで話すと、議論は感情的になります。
本来話すべきなのは、次のような事実です。
・どのチャネルのリードが商談化しているか
・どのリード条件なら営業が追いやすいか
・商談化しない理由は何か
・受注につながる顧客の共通点は何か
・どのコンテンツが商談を支援しているか
事実を共有しないまま感情で話すと、営業とマーケティングの関係は悪くなります。
リードの量と質の議論が感情的になる
営業の手柄問題は、リードの質の議論ともつながります。
営業が「リードの質が低い」と言い、マーケティングが「ちゃんと追っていないだけでは」と返す。このようなやり取りは、多くの会社で起きています。
ただ、この議論で必要なのは、どちらが悪いかを決めることではありません。
見るべきなのは、次のような指標です。
・リード獲得チャネル
・ターゲット一致率
・商談化率
・営業対応率
・初回接触までの時間
・受注率
・失注理由
数字と事実で話せるようになると、リードの量と質の議論は改善しやすくなります。
受注までの改善点が見えにくくなる
マーケティングと営業の貢献が見えないと、受注までのどこに課題があるのかも見えにくくなります。
たとえば、受注が増えない原因は一つではありません。
・ターゲットがズレている
・訴求が弱い
・リードの温度感が低い
・営業の初回接触が遅い
・商談で決裁者に届いていない
・資料が顧客の不安に答えられていない
・価格や導入時期で失注している
これらを分けて見ないと、改善の方向性を間違えます。
営業の手柄かマーケティングの手柄かだけで考えると、受注プロセス全体の改善が進まなくなります。
マーケティング投資の価値が説明しにくくなる
マーケティングの貢献が見えないと、経営層に対してマーケティング投資の価値を説明しにくくなります。
広告費、制作費、MAツール、外注費、ウェビナー運営費など、マーケティングには一定の投資が必要です。
その投資がどれだけ商談や売上につながっているのかを説明できないと、経営層からはコストに見られやすくなります。
マーケティングを投資として見てもらうには、リード数だけでなく、次の数字を見せる必要があります。
・商談化率
・有効商談数
・パイプライン創出額
・受注率
・マーケティング起点の受注額
・コンテンツ別の商談貢献
マーケターの評価や市場価値が上がりにくくなる
社内でマーケティングの貢献が見えない状態が続くと、マーケター自身の評価も上がりにくくなります。
評価面談でも、職務経歴書でも、成果を説明できなければ市場価値は伝わりません。
マーケターが自分の価値を高めるには、次のように語れる状態が必要です。
・どんな課題に対して施策を行ったのか
・どの数字を改善したのか
・営業や他部署とどう連携したのか
・商談や売上にどう貢献したのか
・次の環境でも再現できる強みは何か
つまり、マーケターの成果を守るためにも、役割設計と貢献の可視化は重要です。
役割設計で最初に決めるべきこと
営業の手柄になる状態を変えるには、マーケティングと営業の役割を設計し直す必要があります。
マーケティングがどこまで責任を持つのか
まず、マーケティングがどこまで責任を持つのかを決めます。
BtoBマーケティングでは、マーケティングの責任範囲は会社によって違います。
たとえば、次のような範囲があります。
・認知獲得まで
・リード獲得まで
・MQL創出まで
・SQL創出まで
・商談化まで
・パイプライン創出まで
・受注貢献まで
どこまで責任を持つかが曖昧だと、評価も曖昧になります。
マーケティングが商談化まで見るなら、商談化率をKPIに入れるべきです。パイプラインまで見るなら、パイプライン創出額を追うべきです。
営業がどこから責任を持つのか
次に、営業がどこから責任を持つのかを決めます。
マーケティングがリードを渡したあと、営業がいつ、どのように対応するのかが決まっていないと、リードの成果は見えにくくなります。
決めるべきことは次の通りです。
・営業が対応するリード条件
・初回接触までの期限
・接触できなかった場合の扱い
・商談化しなかった理由の記録
・ナーチャリングへ戻す条件
・受注失注時のフィードバック方法
営業が責任を持つ範囲を明確にすると、リードの質の問題と営業対応の問題を分けて見られるようになります。
MQLとSQLの定義
MQLとSQLの定義は、営業とマーケティングのすれ違いを防ぐうえでとても重要です。
MQLは、マーケティングが営業に渡してよいと判断したリードです。SQLは、営業が商談化の可能性があると判断したリードです。
ここが曖昧だと、マーケティングは「良いリードを渡した」と思い、営業は「まだ追うには早い」と感じます。
定義では、次の条件を分けて考えると整理しやすいです。
・企業規模
・業界
・部署
・役職
・問い合わせ内容
・閲覧ページ
・ダウンロード資料
・検討時期
・予算感
・営業接触への反応
属性条件と行動条件を組み合わせて、現実的な定義を作ることが大切です。
リード引き渡しの条件
営業にリードを渡すタイミングも決めておきます。
何でもすぐ営業に渡すと、営業は追いきれません。逆に、育成しすぎると商談機会を逃すことがあります。
引き渡し条件の例は次の通りです。
・問い合わせがあった
・料金ページを閲覧した
・導入事例を複数見た
・比較検討資料をダウンロードした
・役職や企業規模がターゲットに合っている
・メールへの反応が一定以上ある
・ウェビナー参加後に個別相談を希望した
リードを渡す条件が明確になると、営業もマーケティングも判断しやすくなります。
商談化後の情報共有ルール
商談化したあとも、マーケティングには情報が必要です。
営業から戻してほしい情報は次の通りです。
・商談化した理由
・顧客が抱えていた課題
・顧客が反応した訴求
・商談で使った資料
・比較していた競合
・検討時期
・失注理由
・受注の決め手
この情報が戻ることで、マーケティングは施策を改善できます。
受注後の振り返り方法
受注したら終わりではありません。受注後こそ、マーケティングと営業で振り返るべきです。
振り返るべきことは次の通りです。
・最初の接点は何だったか
・どの施策が商談につながったか
・営業はどの資料を使ったか
・顧客は何に反応したか
・最終的な決め手は何だったか
・次に同じような顧客を獲得するには何をすべきか
この振り返りを続けると、マーケティング貢献が自然と見えるようになります。
マーケティングが持つべき役割
マーケティングの役割を明確にすると、営業の手柄問題はかなり整理しやすくなります。
ターゲット顧客の定義
マーケティングは、誰に向けて施策を打つのかを明確にする役割を持ちます。
BtoBでは、ターゲットを曖昧にするとリードの質が落ちやすくなります。
整理すべき項目は次の通りです。
・業界
・企業規模
・売上規模
・部門
・役職
・課題
・導入可能性
・予算感
・検討時期
ターゲット顧客を明確にすることで、営業に渡すリードの質も上がります。
顧客課題の整理
マーケティングは、顧客が何に困っているのかを整理します。
顧客課題は、社内の想像だけでは見えません。次の情報をもとに整理する必要があります。
・営業の商談ログ
・受注理由
・失注理由
・問い合わせ内容
・検索キーワード
・CSの面談メモ
・顧客インタビュー
顧客課題が整理できると、記事、広告、LP、ホワイトペーパー、営業資料の精度が上がります。
訴求メッセージの設計
マーケティングは、商品の特徴を顧客に伝わる言葉に変換します。
機能をそのまま伝えても、顧客には響かないことがあります。大切なのは、顧客にとってのメリットに言い換えることです。
たとえば、次のように変換します。
・機能が豊富です
・業務に合わせて柔軟に使えます
・管理画面が見やすいです
・現場担当者でも迷わず操作できます
・レポートを自動出力できます
・資料作成の時間を減らせます
この変換ができると、営業も説明しやすくなります。
リード獲得施策の実行
マーケティングは、リードを獲得する施策を実行します。
主な施策は次の通りです。
・SEO記事
・広告
・ホワイトペーパー
・ウェビナー
・サービスページ
・導入事例
・メール施策
・展示会
・SNS
・外部メディア
ただし、リード獲得は数だけでは不十分です。ターゲットに合ったリードを獲得できているかを見続ける必要があります。
ナーチャリングの設計
すぐに商談化しないリードを育てることも、マーケティングの役割です。
BtoBでは、資料をダウンロードした人がすぐに商談化するとは限りません。情報収集中の人も多くいます。
ナーチャリングでは、次のような情報を届けます。
・課題整理の記事
・比較検討資料
・導入事例
・よくある質問
・ウェビナー案内
・活用ノウハウ
・料金や費用対効果に関する情報
顧客の検討段階に合わせて情報を届けることで、営業に渡す前の温度感を高められます。
営業が使えるコンテンツの整備
マーケティングは、営業が商談で使いやすいコンテンツを整える役割もあります。
営業が使えるコンテンツには次のようなものがあります。
・提案資料
・導入事例
・競合比較表
・費用対効果資料
・よくある質問集
・稟議用資料
・業界別資料
・課題別資料
これらは、リード獲得だけでなく、商談進行や受注にも貢献します。
商談化しやすいリード条件の改善
マーケティングは、リードの質を改善し続ける必要があります。
営業のフィードバックを受けながら、次のような条件を見直します。
・獲得チャネル
・ホワイトペーパーのテーマ
・フォーム項目
・スコアリング条件
・ターゲティング
・広告訴求
・メールシナリオ
・営業への引き渡しタイミング
これにより、営業が追いやすいリードを増やせます。
営業が持つべき役割
マーケティングの役割を整理するだけでは不十分です。営業側の役割も明確にする必要があります。
リードへの初回接触
営業は、マーケティングから渡されたリードに対して初回接触を行います。
ここで重要なのは、対応スピードです。顧客が問い合わせや資料請求をした直後は、関心が高い状態です。対応が遅れると、競合に流れたり、検討意欲が下がったりします。
営業対応では、次のことを記録するとよいです。
・接触日時
・接触方法
・つながったかどうか
・顧客の反応
・次回アクション
・商談化の有無
顧客課題の深掘り
営業は、顧客ごとの課題を深掘りします。
マーケティングは広く顧客課題を整理しますが、営業は個別の企業事情を確認します。
聞くべきことは次の通りです。
・なぜ今検討しているのか
・どの部門が困っているのか
・これまでどんな対策をしたのか
・社内で誰が関わっているのか
・導入時に何が不安なのか
・決裁に必要な条件は何か
この情報は、マーケティング施策の改善にも役立ちます。
商談の推進
営業は、顧客の検討を前に進めます。
商談では、単に商品説明をするだけではなく、顧客の意思決定を支援する必要があります。
営業が行うことは次の通りです。
・課題整理
・提案内容の調整
・導入効果の説明
・社内説明材料の提供
・関係者への説明支援
・不安や反対意見への対応
決裁者や関係者との合意形成
BtoBでは、担当者が良いと思っても、決裁者が納得しなければ受注にはなりません。
営業は、決裁者や関係部門を巻き込みながら合意形成を進めます。
関わる人は次のように分かれます。
・決裁者
・推進者
・利用者
・情シス
・法務
・経理
・購買部門
・経営企画
それぞれの関心ごとに合わせた説明が必要です。
受注に向けた提案
営業は、顧客に合わせて最終提案を行います。
提案では、次の要素が重要です。
・顧客課題
・導入効果
・費用対効果
・導入スケジュール
・運用体制
・サポート内容
・他社との違い
・社内で進める理由
マーケティングが作った資料や事例が、この提案を支援します。
商談結果のフィードバック
営業は、商談結果をマーケティングに戻す必要があります。
共有すべき情報は次の通りです。
・商談化した理由
・商談化しなかった理由
・受注した理由
・失注した理由
・顧客が反応した訴求
・営業資料への反応
・競合比較で出た論点
・次に必要なコンテンツ
これがないと、マーケティングは改善できません。
受注・失注理由の共有
受注と失注の理由は、マーケティングにとって非常に重要です。
受注理由がわかれば、同じような顧客を増やせます。失注理由がわかれば、コンテンツや訴求を改善できます。
共有すべき失注理由は次の通りです。
・価格
・機能不足
・導入時期
・競合優位
・決裁者の反対
・社内稟議の停滞
・課題の優先度が低い
・リードの温度感不足
これを蓄積すれば、マーケティング施策は強くなります。
マーケティングと営業で共有すべき役割
営業とマーケティングには、それぞれの役割があります。ただし、完全に分けられない領域もあります。そこは共有すべき役割として設計します。
ターゲット顧客のすり合わせ
ターゲット顧客は、マーケティングだけで決めるものではありません。営業の現場感も必要です。
すり合わせるべきことは次の通りです。
・受注しやすい業界
・商談化しやすい企業規模
・反応がよい部門
・決裁につながりやすい役職
・失注しやすい顧客条件
・今後狙いたい市場
このすり合わせがないと、マーケティングが集めるリードと営業が会いたい顧客がズレます。
リードの質の定義
リードの質は、感覚で語ると揉めます。
営業が「質が低い」と言ったとき、何が低いのかを分ける必要があります。
・企業規模が違う
・業界が違う
・役職が低い
・検討時期が遠い
・予算がない
・課題が明確でない
・連絡がつながらない
・営業接触への反応が弱い
リードの質を条件で定義すれば、改善しやすくなります。
商談化しやすい条件の確認
営業とマーケティングで、商談化しやすい条件を確認します。
たとえば、次のような条件です。
・特定業界からの問い合わせ
・比較検討資料のダウンロード
・料金ページの閲覧
・導入事例の複数閲覧
・ウェビナー参加後の質問
・部門長以上の担当者
・導入時期が半年以内
・明確な課題がある
こうした条件がわかると、リード引き渡しの精度が上がります。
顧客のよくある不安の整理
営業が商談で聞く顧客の不安は、マーケティング施策に活かせます。
よくある不安は次の通りです。
・費用対効果が見えない
・社内で説明できるか不安
・既存システムと連携できるか不安
・現場が使いこなせるか不安
・導入後に定着するか不安
・競合との違いがわからない
これらは、SEO記事、ホワイトペーパー、LP、営業資料に反映できます。
営業資料やコンテンツの改善
営業資料やコンテンツは、営業とマーケティングが一緒に改善すべきです。
マーケティングは制作の視点を持っています。営業は顧客反応の視点を持っています。両方を合わせることで、使える資料になります。
確認すべきことは次の通りです。
・営業が商談でよく使う資料は何か
・顧客が反応するページはどこか
・説明しづらい部分はどこか
・足りない情報は何か
・競合比較で必要な材料は何か
受注・失注理由の振り返り
受注と失注の振り返りは、営業とマーケティングの共通業務にするべきです。
振り返りでは、次のことを確認します。
・どの接点から始まったか
・どの施策が効いたか
・商談で何が決め手になったか
・どこで検討が止まったか
・どの資料が使われたか
・次に改善すべきことは何か
受注と失注を一緒に振り返ることで、成果を奪い合う関係ではなく、成果を増やす関係になります。
成果が営業の手柄にならないために見直すべき指標
マーケティングの成果を見える化するには、追う指標を変える必要があります。
リード数
リード数は基本的な指標です。
ただし、リード数だけではマーケティングの価値は伝わりません。リード数は入口であり、受注までの最初の数字です。
リード数を見るときは、次のように分けるとよいです。
・チャネル別のリード数
・資料別のリード数
・広告キャンペーン別のリード数
・ターゲット一致リード数
・有効リード数
MQL数
MQL数は、営業に渡してよいと判断したリードの数です。
リード数が増えても、MQLが増えていなければ、営業に渡せるリードは増えていない可能性があります。
MQLを見ることで、リードの量と質を分けて考えられます。
SQL数
SQL数は、営業が商談化の可能性があると判断したリードの数です。
MQLからSQLへの転換率を見ると、マーケティングが渡したリードが営業にとって有効だったかを確認できます。
商談化率
商談化率は、営業とマーケティングの共通KPIにしやすい指標です。
商談化率が上がれば、営業効率が良くなります。リード数が同じでも、商談化率が上がれば事業への貢献は大きくなります。
有効商談数
商談化しても、実態として受注可能性が低い商談ばかりでは意味がありません。
有効商談数を見ることで、ただのアポイントではなく、事業成果につながる商談を追えるようになります。
受注率
商談から受注につながる割合も重要です。
受注率を見ると、マーケティングが獲得したリードの質や、営業の提案精度を確認できます。
パイプライン創出額
BtoBマーケティングでは、パイプライン創出額を追うと貢献が見えやすくなります。
リードや商談の数だけではなく、将来的な売上見込みとしてどれだけ貢献しているかを示せるからです。
マーケティング起点の受注額
マーケティング起点の受注額は、マーケティング貢献を経営層に伝えるうえで強い指標です。
ただし、何をマーケティング起点とするかは事前に定義しておく必要があります。
定義の例は次の通りです。
・初回接点がマーケティング施策
・資料ダウンロード後に商談化
・ウェビナー参加後に商談化
・SEO記事経由で問い合わせ
・ナーチャリング後に営業連携
リード数だけで評価される状態から抜け出す方法
リード数だけで評価されると、マーケターの仕事は狭く見られます。ここから抜け出すには、リードの先を見る必要があります。
リードの質を定義する
まず、良いリードとは何かを定義します。
定義の例は次の通りです。
・ターゲット業界に合っている
・企業規模が合っている
・部門や役職が合っている
・課題が明確である
・導入時期が近い
・営業接触に反応する
・商談化しやすい行動をしている
質の定義がないまま議論すると、営業の感覚とマーケティングの感覚がズレます。
商談化率を追う
リードの質を判断するには、商談化率を追います。
リード数が増えても商談化率が下がっているなら、ターゲットや訴求を見直す必要があります。リード数は少なくても商談化率が高いなら、質の高い施策かもしれません。
有効商談数を見る
商談数だけではなく、有効商談数も見ます。
有効商談とは、受注可能性がある程度ある商談です。会社によって定義は違いますが、営業と合意しておくことが大切です。
受注につながったリードの特徴を整理する
受注につながったリードには、共通点があります。
確認するポイントは次の通りです。
・どのチャネルから来たか
・どの資料をダウンロードしたか
・どの記事を読んだか
・どの業界だったか
・どの役職だったか
・どの課題を持っていたか
・どのタイミングで商談化したか
この共通点を見つけると、次の施策に活かせます。
獲得チャネル別に成果を見る
チャネルごとに、リードの質は違います。
見るべきチャネルは次の通りです。
・SEO
・広告
・ホワイトペーパー
・ウェビナー
・展示会
・紹介
・メール
・SNS
・外部メディア
チャネル別に商談化率や受注率を見ることで、どこに投資すべきか判断しやすくなります。
営業のフォロー結果まで確認する
マーケティングは、リードを渡して終わりにしないほうがよいです。
確認すべき営業結果は次の通りです。
・営業が対応したか
・接触できたか
・商談化したか
・商談化しなかった理由は何か
・受注したか
・失注したか
・次回フォロー対象か
ここまで見ることで、マーケティング施策の改善点が見えてきます。
MQL・SQLの定義をそろえる方法
MQLとSQLの定義をそろえると、営業とマーケティングのすれ違いはかなり減ります。
MQLの条件を明確にする
MQLは、マーケティングが営業に渡してよいと判断するリードです。
条件の例は次の通りです。
・ターゲット業界に該当する
・企業規模が合っている
・役職や部門が合っている
・資料ダウンロードなどの行動がある
・検討に近いページを見ている
・メール反応がある
・問い合わせ内容が具体的である
SQLの条件を明確にする
SQLは、営業が商談化の可能性があると判断したリードです。
条件の例は次の通りです。
・顧客課題が明確である
・導入時期が見えている
・予算感がある
・意思決定者や推進者が確認できている
・営業接触に前向きである
・商談の次回アクションがある
営業が追うべきリードの基準を決める
営業が追うべきリードを明確にすると、対応の優先順位がつけやすくなります。
優先度の高いリードは次のようなものです。
・問い合わせリード
・料金ページ閲覧リード
・導入事例を複数閲覧したリード
・比較検討資料をダウンロードしたリード
・ターゲット企業の部門長以上
・ウェビナーで質問した参加者
スコアリングの条件を見直す
MAを使っている場合、スコアリング条件も見直します。
ただし、点数だけで判断すると危険です。行動の意味を考える必要があります。
スコアリングで見る項目は次の通りです。
・ページ閲覧
・資料ダウンロード
・メールクリック
・ウェビナー参加
・問い合わせ
・役職
・企業規模
・業界
・再訪問回数
商談化しないリードの理由を確認する
MQLがSQLにならない理由を確認します。
主な理由は次の通りです。
・ターゲット外だった
・情報収集段階だった
・連絡がつながらなかった
・検討時期が遠かった
・予算がなかった
・課題が明確でなかった
・営業の初回接触が遅かった
理由を分類すると、マーケティングの改善点と営業対応の改善点を分けられます。
定義を定期的に更新する
MQLやSQLの定義は、一度決めたら終わりではありません。
市場、商材、営業体制、顧客の検討行動は変わります。定期的に見直す必要があります。
見直しのタイミングは次の通りです。
・月次の営業マーケ定例
・四半期のKPI振り返り
・新しい施策の開始後
・商談化率が下がったとき
・受注率が変化したとき
・ターゲット市場を変えるとき
営業へのリード引き渡しルールを決める方法
リード引き渡しのルールが曖昧だと、営業とマーケティングの責任がぼやけます。
引き渡すタイミングを決める
リードを営業に渡すタイミングを決めます。
タイミングの例は次の通りです。
・問い合わせ直後
・資料ダウンロード後
・ウェビナー参加後
・料金ページ閲覧後
・スコアが一定以上になったとき
・ターゲット条件に合ったとき
・複数回の反応があったとき
引き渡し時に必要な情報を決める
営業が動きやすいように、リード情報を添えて渡します。
必要な情報は次の通りです。
・会社名
・部署
・役職
・流入経路
・閲覧ページ
・ダウンロード資料
・メール反応
・想定課題
・検討段階の仮説
・初回連絡の切り口
情報があるだけで、営業の初回接触の質は上がります。
営業が対応する期限を決める
リードを渡したあと、営業がいつまでに対応するかを決めます。
対応期限がないと、リードが放置されることがあります。放置されたリードは、関心が下がりやすくなります。
決めるべきことは次の通りです。
・問い合わせは当日中に対応する
・資料請求は翌営業日までに確認する
・高スコアリードは優先対応する
・接触できない場合は何回まで追うか決める
対応結果を記録するルールを作る
営業対応後の結果を記録します。
記録項目は次の通りです。
・接触済み
・未接触
・商談化
・商談化せず
・ナーチャリング戻し
・ターゲット外
・検討時期未定
・失注
・受注
この記録があると、マーケティング側も施策改善ができます。
対応できないリードの扱いを決める
営業がすぐに対応できないリードもあります。
その場合の扱いを決めておきます。
・マーケティングでナーチャリングする
・一定期間後に再度営業へ渡す
・ターゲット外として除外する
・メール配信対象に残す
・今後の施策対象から外す
マーケティングに戻す条件を決める
営業が追っても商談化しなかったリードは、マーケティングに戻すことがあります。
戻す条件の例は次の通りです。
・検討時期がまだ先
・情報収集段階
・予算が未確定
・担当者レベルで止まっている
・今は優先度が低い
・競合比較中だが決定時期が遠い
マーケティングに戻したリードは、ナーチャリングで育てます。
マーケティング貢献を可視化する方法
営業の手柄になる状態を変えるには、マーケティング貢献を記録する必要があります。
初回接点を記録する
まず、顧客の初回接点を記録します。
初回接点の例は次の通りです。
・SEO記事
・広告
・SNS
・展示会
・ウェビナー
・ホワイトペーパー
・紹介
・サービスページ
・外部メディア
初回接点がわかると、どの施策が顧客獲得の入口になっているかが見えます。
資料ダウンロード履歴を残す
資料ダウンロード履歴も重要です。
どの資料が商談につながっているかを見ると、コンテンツ改善に活かせます。
見るべき資料は次の通りです。
・課題整理資料
・比較検討資料
・導入事例集
・費用対効果資料
・業界別資料
・チェックリスト
・ウェビナー資料
メール反応を記録する
ナーチャリングメールの反応も、マーケティング貢献の一部です。
見るべき指標は次の通りです。
・開封率
・クリック率
・返信
・資料再ダウンロード
・問い合わせ
・ウェビナー申込
・営業連携後の商談化
コンテンツ閲覧履歴を確認する
顧客がどのコンテンツを見ていたかも重要です。
商談前に見られやすいコンテンツがわかると、営業支援にも活かせます。
確認したいコンテンツは次の通りです。
・導入事例
・料金ページ
・比較記事
・機能説明ページ
・FAQ
・セキュリティページ
・サポートページ
商談化前の接触を整理する
商談化前にどの接点があったかを整理します。
たとえば、次のような流れです。
・SEO記事を読む
・ホワイトペーパーをダウンロードする
・メールをクリックする
・導入事例を見る
・ウェビナーに参加する
・料金ページを見る
・問い合わせる
この流れを見れば、営業に渡る前にマーケティングが顧客の検討を進めていたことがわかります。
受注案件に関わった施策を振り返る
受注案件ごとに、関わった施策を振り返ります。
確認する項目は次の通りです。
・初回接点
・閲覧コンテンツ
・ダウンロード資料
・参加イベント
・メール反応
・営業が使った資料
・受注の決め手
・マーケティング施策の貢献
この振り返りを定例化すると、マーケティングの成果が社内に伝わりやすくなります。
営業とマーケティングの共通KPIを作る方法
営業の手柄問題を減らすには、共通KPIを作ることが重要です。
商談化率を共通指標にする
商談化率は、営業とマーケティングの両方に関係します。
マーケティングは商談化しやすいリードを獲得する必要があります。営業はリードに適切に対応する必要があります。
商談化率を共通指標にすると、両者が協力しやすくなります。
有効商談数を共通指標にする
有効商談数を見ると、商談の質を確認できます。
単なるアポイント数ではなく、受注可能性のある商談を増やすことが目的になります。
パイプライン創出額を共通指標にする
パイプライン創出額は、経営層にも伝わりやすい指標です。
リードや商談だけでなく、将来的な売上見込みとしてマーケティングと営業の貢献を示せます。
受注率を共通指標にする
受注率も共通指標になります。
受注率が低い場合、課題はマーケティングだけにあるとは限りません。営業提案、価格、競合比較、導入時期など複数の要因があります。
営業とマーケティングで受注率を見ると、改善点を一緒に探せます。
リード対応率を共通指標にする
リード対応率も重要です。
マーケティングがリードを獲得しても、営業が対応していなければ成果につながりません。
見るべき項目は次の通りです。
・営業が対応した割合
・初回接触までの時間
・接触できた割合
・商談化した割合
・未対応の理由
受注・失注理由の共有率を共通指標にする
受注や失注の理由が共有されなければ、マーケティング施策は改善できません。
そのため、受注失注理由の共有率を指標にするのも有効です。
たとえば、商談終了後に必ず次の情報を入力するルールを作ります。
・受注理由
・失注理由
・競合比較
・顧客課題
・決裁者の反応
・使った資料
・次に必要なコンテンツ
営業にマーケティングの成果を伝える方法
営業に成果を伝えるときは、営業を責めるのではなく、営業の仕事に役立つ形で共有することが大切です。
リード数だけでなく商談化率を共有する
営業にリード数だけを伝えても、営業から見ると価値がわかりにくいことがあります。
共有すべき数字は次の通りです。
・リード数
・MQL数
・SQL数
・商談化率
・有効商談数
・チャネル別の商談化率
・資料別の商談化率
商談化率まで共有すると、営業もリードの質を判断しやすくなります。
受注につながったコンテンツを共有する
受注案件に関わったコンテンツを営業に共有します。
たとえば、次のような形です。
・この案件は導入事例を商談前に閲覧していました
・この顧客は比較資料をダウンロードしていました
・このウェビナー参加者は商談化率が高いです
・この記事を読んだリードは相談内容が具体的でした
こうした情報は、営業の商談にも役立ちます。
営業が使った資料の成果を共有する
営業資料がどのように使われているかも共有します。
確認することは次の通りです。
・どの資料がよく使われているか
・どのページに顧客が反応したか
・どの資料が商談を前に進めたか
・どの資料が不足しているか
・どの資料を改善すべきか
営業が「この資料は使いやすい」と感じるものは、マーケティングの成果です。
顧客が反応した訴求を共有する
マーケティング施策で反応が良かった訴求は、営業にも共有します。
たとえば、次のような情報です。
・この課題訴求の広告はCVRが高かった
・この記事テーマは商談化につながりやすかった
・この資料タイトルは部門長層の反応が良かった
・この導入事例は比較検討中の顧客によく読まれていた
営業も同じ訴求を商談で使えるようになります。
営業の負担を減らした点を伝える
マーケティングの成果は、売上だけではありません。営業の負担を減らすことも成果です。
たとえば、次のような貢献があります。
・営業資料を整備して説明しやすくした
・FAQを作って顧客の不安を減らした
・導入事例を作って信頼形成を支援した
・メールで事前情報を届けて商談の理解度を高めた
・比較資料で営業の説明負担を減らした
これらも営業活動への重要な貢献です。
営業成果とマーケ成果を対立させずに伝える
伝え方で大切なのは、営業の成果を奪おうとしないことです。
よい伝え方は次のようなものです。
・営業の受注にマーケティングも前段階で貢献できていました
・次回も同じような流れを作るために接点を振り返りたいです
・営業が受注しやすいリードを増やすために、このデータを見たいです
・営業の成果を増やすために、マーケティング側でもこの施策を強化します
このように、共通ゴールを置くと対立になりにくくなります。
上司や経営層にマーケティング貢献を伝える方法
上司や経営層に伝えるときは、マーケティング施策の細かい説明よりも、事業成果とのつながりを示すことが大切です。
売上目標とのつながりを示す
マーケティングの成果を、売上目標とつなげて説明します。
たとえば、次のように伝えます。
・今期の売上目標に対して、マーケティング起点でこれだけの商談を創出しました
・商談化率が改善したことで、営業が追うべき有効商談が増えました
・この施策により、受注につながるターゲット企業からの問い合わせが増えました
売上とのつながりが見えると、マーケティングの価値は伝わりやすくなります。
パイプライン貢献で伝える
BtoBでは、パイプラインで伝えると経営層に伝わりやすいです。
パイプライン貢献として見るものは次の通りです。
・マーケティング起点の商談数
・マーケティング起点のパイプライン金額
・チャネル別のパイプライン金額
・コンテンツ別の商談貢献
・受注見込み案件の初回接点
施策前後の変化を比較する
成果を伝えるときは、施策前後で比較します。
たとえば、次のように整理します。
・改善前のCVR
・改善後のCVR
・改善前の商談化率
・改善後の商談化率
・改善前のCPA
・改善後のCPA
・改善前の有効商談数
・改善後の有効商談数
比較があると、マーケティングの改善効果が伝わります。
営業との連携成果として見せる
経営層には、マーケティング単独の成果としてだけでなく、営業連携の成果として見せるのも有効です。
たとえば、次のように伝えます。
・営業とMQL定義を見直した結果、商談化率が改善しました
・営業フィードバックをもとに資料を改善し、商談で使われる回数が増えました
・受注理由を分析し、広告訴求とLPを改善しました
・営業が追いやすいリード条件を整理し、有効商談数が増えました
この伝え方なら、営業との対立ではなく、組織成果として見せられます。
短期成果と中長期成果を分ける
マーケティングには、すぐに数字が出る施策と、時間をかけて効く施策があります。
分けて伝えるべきです。
・短期成果
・中長期成果
・今後の成長につながる資産
・顧客理解の蓄積
・営業活動の効率化
・ブランドや信頼の形成
SEOやコンテンツ、導入事例、メールナーチャリングは中長期で効くことも多いです。短期売上だけで判断されないように説明する必要があります。
次の投資判断につながる情報を出す
経営層に伝えるときは、次の意思決定につながる情報を出すと評価されやすいです。
たとえば、次のような情報です。
・どのチャネルに投資すべきか
・どのターゲットの反応が良いか
・どの施策は止めるべきか
・どのコンテンツを強化すべきか
・営業とどの部分を改善すべきか
・追加予算を使うならどこが効果的か
マーケティングを単なる実行部隊ではなく、事業判断に役立つ存在として見せることができます。
営業からリードの質を否定されるときの対処
営業からリードの質を否定されると、マーケターとしてはつらいです。ただ、ここで感情的に返すと関係が悪くなります。具体的に分解して確認することが大切です。
どのリードが悪いのか具体的に聞く
まず、どのリードが悪いのかを具体的に聞きます。
聞くべきことは次の通りです。
・どのチャネルのリードか
・どの資料から獲得したリードか
・どの業界か
・どの役職か
・どの点がターゲットと違うのか
・どの時点で商談化しなかったのか
「質が低い」という言葉だけでは改善できません。具体化する必要があります。
商談化しなかった理由を分類する
商談化しなかった理由を分類します。
分類例は次の通りです。
・ターゲット外
・情報収集だけ
・予算なし
・導入時期が遠い
・担当者権限が弱い
・課題が明確でない
・連絡がつながらない
・競合比較で負けた
・営業接触が遅かった
理由が分類できれば、改善策も変わります。
ターゲット条件を営業と見直す
営業が求めるリードとマーケティングが獲得しているリードがズレている場合、ターゲット条件を見直します。
確認することは次の通りです。
・営業が会いたい企業条件
・商談化しやすい業界
・受注しやすい企業規模
・反応が良い役職
・失注しやすい顧客条件
・今後狙うべき市場
フォロータイミングを確認する
リードの質が悪いのではなく、営業フォローのタイミングが遅い場合もあります。
確認すべきことは次の通りです。
・初回接触までの時間
・接触回数
・接触方法
・フォロー文面
・商談化しなかった理由
・再フォローの有無
マーケティングと営業の両方で改善できる点を見つけることが重要です。
リード獲得チャネルごとに質を比較する
チャネルごとにリードの質を比較します。
見るべき指標は次の通りです。
・商談化率
・有効商談数
・受注率
・CPA
・リード獲得単価
・ターゲット一致率
・営業対応率
これにより、増やすべきチャネルと見直すべきチャネルがわかります。
マーケティング施策の改善に反映する
営業からの指摘は、ただの不満として受け取るのではなく、施策改善に使います。
改善例は次の通りです。
・広告ターゲティングを絞る
・ホワイトペーパーのテーマを変える
・フォーム項目を見直す
・メールシナリオを改善する
・営業に渡すタイミングを変える
・LPの訴求を見直す
成果が営業の手柄になるときの社内コミュニケーション
営業の手柄になると感じるときほど、伝え方が重要です。
営業を責める言い方を避ける
営業を責める言い方をすると、関係は悪くなります。
避けたい言い方は次の通りです。
・それはマーケが取ったリードです
・営業だけ評価されるのはおかしいです
・マーケの成果を横取りされています
・営業がちゃんと共有してくれません
・営業のせいで成果が見えません
気持ちはわかりますが、この言い方では対立になります。
受注までのプロセス全体で話す
代わりに、受注までのプロセス全体で話します。
伝え方の例は次の通りです。
・受注までの流れを一緒に振り返りたいです
・どの接点が効いたのか確認したいです
・次に同じような案件を増やすために整理したいです
・営業とマーケの両方の貢献を見える化したいです
この言い方なら、営業を敵にせずに話せます。
マーケティングの役割を図で説明する
言葉だけで説明しても伝わりにくい場合は、受注までの流れを図にするとよいです。
流れは次のように整理できます。
・初回接点
・情報収集
・資料ダウンロード
・ナーチャリング
・営業接触
・商談
・提案
・受注
この流れの中で、どこをマーケティングが担い、どこを営業が担っているのかを示します。
営業の成果も認めたうえで貢献を伝える
マーケティングの貢献を伝えるときは、営業の成果も認めます。
たとえば、次のように伝えます。
・営業が受注まで進めてくれたことは大きいです
・その前段階で、マーケティング接点も効いていました
・今後さらに受注を増やすために、接点を振り返りたいです
この言い方なら、営業の努力を否定せずにマーケティングの貢献も伝えられます。
共通ゴールを売上や顧客獲得に置く
営業とマーケティングの共通ゴールは、手柄を分けることではありません。
共通ゴールは次の通りです。
・売上を増やす
・良い顧客を増やす
・商談化率を上げる
・受注率を上げる
・顧客に価値を届ける
・営業効率を上げる
このゴールを共有すると、手柄の奪い合いではなく改善の話ができます。
定例会で事実ベースに共有する
営業との定例会では、感情ではなく事実ベースで話します。
共有する内容は次の通りです。
・今月のリード数
・商談化率
・有効商談数
・受注案件の初回接点
・失注理由
・営業が困っている情報
・次に改善する施策
数字と事実をもとに話すと、建設的な議論になります。
営業とマーケティングの定例会で話すべきこと
営業とマーケティングの連携を強めるには、定例会をただの報告会にしないことが大切です。
今月のリード数
まず、今月のリード数を共有します。
ただし、リード数だけで終わらせないようにします。
分けて見る項目は次の通りです。
・チャネル別リード数
・資料別リード数
・ターゲット一致リード数
・MQL数
・SQL数
商談化率
商談化率は必ず確認します。
見るべきことは次の通りです。
・全体の商談化率
・チャネル別の商談化率
・資料別の商談化率
・営業担当別の対応状況
・前月との変化
有効商談の特徴
有効商談になったリードの特徴を共有します。
確認することは次の通りです。
・業界
・企業規模
・部署
・役職
・流入経路
・閲覧コンテンツ
・ダウンロード資料
・顧客課題
受注につながった接点
受注案件について、どの接点があったかを確認します。
見るべき接点は次の通りです。
・初回流入
・SEO記事
・広告
・ホワイトペーパー
・ウェビナー
・メール
・導入事例
・営業資料
失注理由
失注理由は、営業だけで抱えずマーケティングにも共有します。
分類項目は次の通りです。
・価格
・機能不足
・競合優位
・導入時期
・決裁者の反対
・社内稟議の停滞
・課題の優先度不足
・ターゲット外
営業が困っている資料や情報
営業が商談で困っていることを聞きます。
たとえば、次のようなものです。
・競合比較資料が足りない
・費用対効果を説明しにくい
・導入事例が少ない
・業界別資料がない
・決裁者向け資料がない
・FAQが古い
次に改善する施策
定例会では、最後に次の改善を決めます。
決めることは次の通りです。
・改善するチャネル
・見直す資料
・追加するコンテンツ
・営業から共有してほしい情報
・マーケティングが次に検証する仮説
・次回までに確認する数字
MA・SFA・CRMで貢献を見える化する方法
マーケティング貢献を見える化するには、ツールの活用も重要です。
リード獲得元を記録する
まず、リード獲得元を記録します。
記録する項目は次の通りです。
・SEO
・広告
・ウェビナー
・ホワイトペーパー
・展示会
・紹介
・SNS
・メール
・外部メディア
リードのステータスを管理する
リードの状態を管理します。
ステータス例は次の通りです。
・新規リード
・MQL
・SQL
・商談化
・ナーチャリング中
・失注
・受注
・対象外
営業対応履歴を残す
営業対応履歴を残すことで、リードがどう扱われたかがわかります。
記録項目は次の通りです。
・初回接触日
・接触方法
・接触結果
・次回アクション
・商談化の有無
・商談化しなかった理由
商談化したリードを追跡する
商談化したリードについて、過去のマーケティング接点を確認します。
確認する接点は次の通りです。
・閲覧ページ
・ダウンロード資料
・メール反応
・ウェビナー参加
・広告クリック
・導入事例閲覧
受注案件の流入経路を確認する
受注案件の初回接点や接触履歴を確認します。
これにより、どの施策が受注につながりやすいかが見えます。
ダッシュボードで共通指標を見える化する
営業とマーケティングが同じダッシュボードを見るようにします。
表示する指標は次の通りです。
・リード数
・MQL数
・SQL数
・商談化率
・有効商談数
・受注率
・パイプライン創出額
・マーケティング起点の受注額
BtoBマーケターが営業の手柄問題を避ける方法
BtoBマーケターは、受注までの流れが長いからこそ、貢献を見える化する必要があります。
MQLから受注までの流れを追う
MQLで終わらず、受注まで追います。
追う流れは次の通りです。
・リード
・MQL
・SQL
・商談
・提案
・受注
・失注
営業とリード定義をそろえる
営業とリード定義をそろえます。
そろえる項目は次の通りです。
・ターゲット企業
・対象部門
・役職
・課題
・検討時期
・営業対応条件
・ナーチャリング戻し条件
コンテンツ別の商談貢献を見る
コンテンツごとに商談貢献を見ます。
見るコンテンツは次の通りです。
・SEO記事
・ホワイトペーパー
・導入事例
・比較資料
・ウェビナー
・FAQ
・メール
ナーチャリングの役割を説明する
ナーチャリングは、すぐに受注にはつながらなくても、顧客の検討を進めます。
説明するポイントは次の通りです。
・情報収集中のリードを育てる
・検討段階に合わせて情報を届ける
・営業接触前に理解度を高める
・反応が高まったタイミングで営業に渡す
・休眠リードを再度動かす
パイプライン創出額を報告する
BtoBでは、パイプライン創出額を報告すると貢献が伝わりやすくなります。
リード数よりも、事業成果に近い指標だからです。
受注案件のマーケ接点を振り返る
受注案件ごとにマーケティング接点を振り返ります。
確認することは次の通りです。
・初回接点
・読まれた記事
・ダウンロード資料
・メール反応
・営業が使った資料
・受注の決め手
コンテンツマーケティングの貢献を伝える方法
コンテンツは成果が見えにくい施策です。だからこそ、役割を明確にする必要があります。
記事別のCVを示す
SEO記事やブログ記事は、記事別にCVを見ます。
見る指標は次の通りです。
・記事別流入数
・記事別CV数
・記事別CVR
・記事からの資料請求
・記事からの問い合わせ
・記事経由の商談数
ホワイトペーパー別の商談化率を見る
ホワイトペーパーは、ダウンロード数だけで評価しないほうがよいです。
見るべき指標は次の通りです。
・ダウンロード数
・ターゲット一致率
・営業対応率
・商談化率
・有効商談数
・受注率
導入事例の営業活用を記録する
導入事例は、営業活動を支援するコンテンツです。
記録することは次の通りです。
・営業が使った回数
・商談で顧客が反応した箇所
・受注案件で使われた事例
・業界別の利用状況
・不足している事例
比較検討コンテンツの貢献を整理する
比較検討コンテンツは、商談化や受注に近い役割を持ちます。
見るべきものは次の通りです。
・競合比較記事
・選び方記事
・費用対効果資料
・導入前チェックリスト
・稟議支援資料
ナーチャリングメールで使われた成果を示す
メール施策も、商談化に貢献します。
見る指標は次の通りです。
・開封率
・クリック率
・クリック後の行動
・資料再ダウンロード
・商談化
・休眠リードの再反応
コンテンツが営業の説明を支援した例を共有する
営業から「この資料のおかげで説明しやすかった」と言われたら、それも成果です。
記録することは次の通りです。
・どの資料が使われたか
・どの商談で使われたか
・顧客がどこに反応したか
・商談進行にどう役立ったか
・受注につながったか
ホワイトペーパーやウェビナーの貢献を伝える方法
ホワイトペーパーやウェビナーは、BtoBマーケティングで重要な施策です。ただし、申込数だけでは評価されにくいです。
ダウンロード数や申込数だけで終わらせない
ダウンロード数や申込数は入口の数字です。
その先を見る必要があります。
・営業対応率
・商談化率
・有効商談数
・受注率
・パイプライン創出額
・ナーチャリング後の反応
参加者の商談化率を見る
ウェビナーは、参加者の商談化率を見ると成果がわかりやすくなります。
特に見るべき参加者は次の通りです。
・最後まで視聴した人
・質問した人
・アンケートで課題を書いた人
・資料請求した人
・個別相談を希望した人
・ターゲット企業の参加者
営業フォロー後の結果を確認する
ウェビナー後は、営業フォローの結果まで確認します。
確認項目は次の通りです。
・営業が接触したか
・商談化したか
・商談化しなかった理由
・次回フォロー対象か
・受注につながったか
・次回施策に活かす点は何か
テーマ別にリードの質を比較する
ホワイトペーパーやウェビナーは、テーマによってリードの質が変わります。
比較する項目は次の通りです。
・申込数
・ターゲット一致率
・商談化率
・受注率
・営業評価
・顧客課題との近さ
受注につながった案件を追跡する
受注案件が過去にどのホワイトペーパーやウェビナーに接触していたかを確認します。
これにより、成果につながりやすいテーマが見えてきます。
次回施策の改善点をまとめる
施策後は、次回の改善点まで整理します。
改善項目は次の通りです。
・テーマ
・タイトル
・集客チャネル
・ターゲット
・アンケート項目
・営業連携方法
・フォローシナリオ
営業資料や導入事例の貢献を伝える方法
営業資料や導入事例は、マーケティング貢献として見えにくいですが、商談では重要です。
営業が使った回数を確認する
まず、営業がどれくらい使っているかを確認します。
確認する資料は次の通りです。
・提案資料
・導入事例
・競合比較表
・費用対効果資料
・FAQ
・稟議支援資料
・業界別資料
商談で刺さったページを聞く
営業から、顧客が反応したページを聞きます。
聞くべきことは次の通りです。
・どのページで顧客が反応したか
・どの説明がわかりやすかったか
・どの情報が不足していたか
・どの資料が決裁者向けに使いやすかったか
顧客の反応を営業から集める
営業が聞いた顧客の反応は、資料改善に役立ちます。
集める反応は次の通りです。
・わかりやすいと言われた点
・質問が多かった点
・不安が残った点
・競合比較で聞かれた点
・社内説明で使われた点
受注案件で使われた資料を記録する
受注案件で使われた資料を記録します。
これにより、どの資料が受注に近い場面で使われているかがわかります。
資料改善前後の商談進行率を見る
資料を改善したら、商談進行率の変化を確認します。
見るべき指標は次の通りです。
・初回商談から次回商談への進行率
・提案後の稟議移行率
・決裁者同席率
・受注率
・失注理由の変化
営業活動の効率化に貢献した点を伝える
資料や導入事例は、営業効率化にも貢献します。
伝えるべきことは次の通りです。
・説明時間を短縮できた
・顧客の不安を事前に解消できた
・決裁者への説明がしやすくなった
・競合比較の説明がしやすくなった
・新人営業でも説明しやすくなった
評価面談でマーケティング成果を伝える方法
マーケターが評価されるには、評価面談前の整理が重要です。
半期で担当した施策を整理する
まず、担当した施策を整理します。
整理する項目は次の通りです。
・SEO
・広告
・ホワイトペーパー
・ウェビナー
・メール
・営業資料
・導入事例
・LP改善
・MA運用
・営業連携
改善した指標を示す
成果は数字で示します。
見る指標は次の通りです。
・流入数
・CV数
・CVR
・CPA
・リード数
・MQL数
・SQL数
・商談化率
・有効商談数
・パイプライン創出額
・受注率
営業連携で生まれた成果を伝える
営業連携の成果も伝えます。
たとえば、次のようなものです。
・リード定義を見直した
・商談化率が改善した
・営業資料を改善した
・営業フィードバックを施策に反映した
・受注理由をもとに訴求を変えた
・失注理由をコンテンツに反映した
受注やパイプラインへの貢献を示す
経営や上司に伝えるなら、受注やパイプラインへの貢献が重要です。
伝える項目は次の通りです。
・マーケティング起点の商談数
・マーケティング起点のパイプライン金額
・受注案件の初回接点
・受注につながったコンテンツ
・商談化率の改善
・営業効率化への貢献
自分が工夫したことを説明する
成果だけでなく、自分の工夫も説明します。
たとえば、次のような工夫です。
・営業の声をもとに資料を改善した
・ターゲットを絞って広告を改善した
・検索意図を見直して記事をリライトした
・メールシナリオを検討段階別に分けた
・フォーム項目を見直してリードの質を上げた
次に広げたい役割を伝える
評価面談では、過去の成果だけでなく、次に広げたい役割も伝えます。
伝える内容は次の通りです。
・商談化率改善にもっと関わりたい
・営業連携を強化したい
・パイプライン貢献まで追いたい
・コンテンツ戦略を任されたい
・MAやCRM施策を広げたい
・事業成果に近いKPIを持ちたい
営業の手柄になると感じるときにやってはいけないこと
モヤモヤしているときほど、やってはいけないことがあります。
営業を敵として扱う
営業を敵にすると、連携は進みません。
営業も顧客と向き合い、数字に追われています。マーケティングの貢献を伝えることと、営業を責めることは別です。
感情だけで不満を伝える
「評価されていない気がする」と感情だけで伝えても、改善にはつながりにくいです。
必要なのは、事実と数字です。
整理するべきことは次の通りです。
・どの施策が商談につながったか
・どのコンテンツが使われたか
・どの指標が改善したか
・営業にどう貢献したか
・今後どう可視化するか
リード数だけを増やそうとする
評価されないからといって、リード数だけを増やすと逆効果になることがあります。
リード数だけ増えても商談化しなければ、営業からの不満は増えます。
見るべきなのは、量と質の両方です。
マーケティングの貢献を記録しない
貢献を記録しないと、評価の場で伝えられません。
日頃から記録するべきことは次の通りです。
・施策の目的
・実行内容
・改善前後の数字
・営業との連携内容
・使われた資料
・商談化や受注への影響
・次の改善案
評価基準を確認しないまま我慢する
評価基準が曖昧なまま我慢しても、評価は変わりにくいです。
上司に確認すべきことは次の通りです。
・何を成果として評価するのか
・どのKPIを重視するのか
・商談化率やパイプラインは評価対象になるのか
・営業連携はどう評価されるのか
・次の評価までに何を達成すべきか
成果が伝わらない環境に慣れてしまう
一番危ないのは、評価されない状態に慣れてしまうことです。
「マーケはこういうものだから」と諦めると、自分の市場価値も上がりにくくなります。
成果を見える化し、伝え、それでも改善しないなら、環境を見直すことも必要です。
それでも評価されないときに考えること
役割設計や成果の見せ方を改善しても、評価されない場合があります。そのときは、冷静に環境を見直します。
評価制度がマーケティングに合っているか
会社の評価制度がマーケティングの成果に合っていないことがあります。
たとえば、売上だけを見る評価制度だと、リード獲得や商談化率改善、コンテンツ資産の価値が見えにくくなります。
確認すべきことは次の通りです。
・マーケティングKPIが評価に入っているか
・短期成果だけで判断されていないか
・プロセス改善も評価されるか
・営業支援の成果が評価されるか
・中長期施策の価値が理解されているか
上司がマーケティングの役割を理解しているか
上司がマーケティングを理解していないと、どれだけ成果を出しても評価されにくいことがあります。
見極めるポイントは次の通りです。
・マーケティングを作業部門として見ていないか
・リード数だけで判断していないか
・商談化率やパイプラインを見ているか
・営業との役割分担を理解しているか
・中長期施策の価値を理解しているか
営業とマーケティングの分業が成立しているか
営業とマーケティングの分業が成立していない場合、マーケターの成果は見えにくくなります。
たとえば、次のような状態です。
・営業がリードを追わない
・対応結果が記録されない
・受注失注理由が共有されない
・マーケティングだけがリードの質を責められる
・営業の成果だけが評価される
この場合、個人の努力だけでは限界があります。
自分の市場価値が上がる経験を積めているか
評価されなくても、市場価値が上がる経験を積めているなら、まだ残る選択肢もあります。
確認することは次の通りです。
・商談化率や受注率まで見られているか
・営業連携の経験が積めているか
・MAやSFAやCRMを活用できているか
・パイプライン貢献を説明できるか
・職務経歴書に書ける実績が増えているか
逆に、評価もされず市場価値も上がらないなら、危険信号です。
転職したほうが評価される可能性があるか
会社によって、マーケティングの評価のされ方は大きく違います。
今の会社で評価されなくても、別の会社では高く評価される経験もあります。
たとえば、次の経験は転職市場で評価されやすいです。
・リード獲得から商談化まで見た経験
・営業と連携して商談化率を改善した経験
・コンテンツから受注貢献を作った経験
・MAやCRMを活用した経験
・限られた予算で成果を出した経験
・パイプライン貢献を説明できる経験
心身の負担が大きくなっていないか
評価されない状態が続くと、心身の負担が大きくなります。
特に注意したい状態は次の通りです。
・仕事のことを考えるだけでつらい
・営業や上司との会話が怖い
・成果が出ても喜べない
・自分の価値がないように感じる
・疲れているのに休めない
・転職活動を考える気力もない
こういう状態なら、評価制度や役割設計以前に、自分を守ることを優先してよいです。
転職を考えたほうがいいサイン
今の会社で改善できることもあります。ただし、転職を考えたほうがよいサインもあります。
営業の手柄になる構造が改善されない
何度話しても、マーケティング貢献が見える化されない場合は注意が必要です。
たとえば、次の状態です。
・共通KPIを作れない
・商談結果が共有されない
・受注案件の接点を振り返らない
・営業だけが評価される
・マーケティングはリード数だけで判断される
マーケティングの役割が社内で軽視され続ける
マーケティングが便利屋のように扱われているなら、成長しにくい環境かもしれません。
軽視されているサインは次の通りです。
・記事や資料を作るだけの部署だと思われている
・戦略や顧客理解に関われない
・広告やSNS投稿だけを求められる
・営業の依頼に振り回される
・成果責任はあるのに裁量がない
共通KPIを作る余地がない
営業とマーケティングで共通KPIを作れない環境では、連携改善が難しくなります。
共通KPIがないと、いつまでも次のような状態が続きます。
・マーケティングはリード数を見る
・営業は受注だけを見る
・リードの質で揉める
・受注までの改善点が見えない
・マーケティング貢献が評価されない
営業や上司との対話が成立しない
対話が成立しない場合も、限界があります。
たとえば、次の状態です。
・話しても聞いてもらえない
・数字を出しても見てもらえない
・営業から一方的に責められる
・上司がマーケティングを理解しようとしない
・改善提案が毎回流される
成果を出しても評価や年収が変わらない
成果を出しているのに、評価も年収も役割も変わらない場合は、環境を見直してよいです。
確認することは次の通りです。
・評価基準が明確か
・成果が評価に反映される仕組みがあるか
・上司が成果を理解しているか
・昇給や昇格の余地があるか
・次の役割を任される可能性があるか
市場価値が上がる経験を積めない
今の会社で市場価値が上がる経験を積めないなら、長くいるほど不利になることがあります。
市場価値が上がりにくい状態は次の通りです。
・リード数だけを追っている
・商談化率や受注率を見られない
・営業連携の経験が積めない
・MAやCRMに触れられない
・施策の企画より作業が中心
・成果を数字で語れない
転職前に整理すべき実績
転職を考える場合も、まずは自分の実績を整理することが大切です。
獲得したリード数
リード数は基本実績です。
整理する項目は次の通りです。
・月間リード数
・チャネル別リード数
・資料別リード数
・前年比や前月比
・ターゲット一致リード数
改善した商談化率
商談化率の改善は、BtoBマーケターとして強い実績になります。
整理することは次の通りです。
・改善前の商談化率
・改善後の商談化率
・改善した施策
・営業との連携内容
・再現できる工夫
パイプライン創出額
パイプライン創出額は、事業貢献として伝えやすいです。
整理することは次の通りです。
・マーケティング起点の商談金額
・チャネル別のパイプライン
・施策別のパイプライン
・受注見込み案件への貢献
受注につながった施策
受注につながった施策を整理します。
たとえば、次のようなものです。
・SEO記事
・ホワイトペーパー
・ウェビナー
・導入事例
・メール施策
・広告
・営業資料
営業連携で改善したこと
営業連携の実績も重要です。
整理する項目は次の通りです。
・MQL定義の見直し
・リード引き渡し条件の改善
・営業資料の改善
・商談化率の改善
・受注失注理由の共有
・営業定例の設計
コンテンツや資料で支援した成果
営業資料やコンテンツの成果も整理します。
見るべきことは次の通りです。
・営業が使った資料
・商談で反応が良かった資料
・導入事例の活用実績
・コンテンツ経由のCV
・コンテンツ経由の商談
・受注案件で使われた資料
生成AIを使って役割設計を整理する方法
生成AIは、営業とマーケティングの役割整理にも使えます。ただし、AIの答えをそのまま正解にするのではなく、自社の情報で補正することが大切です。
営業とマーケティングの役割分担を整理する
自社の業務を書き出し、営業とマーケティングの役割に分けます。
整理する項目は次の通りです。
・リード獲得
・リード育成
・営業接触
・商談化
・提案
・受注
・受注失注理由の共有
・コンテンツ改善
MQL・SQLの定義案を作る
生成AIに、自社のターゲット条件や商談化条件を入れて、MQLとSQLのたたき台を作ることができます。
ただし、最終判断は営業とすり合わせる必要があります。
共通KPIの候補を出す
共通KPIの候補を整理することもできます。
候補は次の通りです。
・商談化率
・有効商談数
・パイプライン創出額
・受注率
・リード対応率
・受注失注理由の共有率
評価面談で伝える成果を整理する
評価面談前に、成果を整理する用途にも使えます。
整理する内容は次の通りです。
・担当施策
・改善した数字
・営業への貢献
・事業への影響
・工夫した点
・次に挑戦したいこと
営業との定例会アジェンダを作る
営業との定例会で話すべき項目を整理することもできます。
アジェンダ例は次の通りです。
・今月のリード状況
・商談化率
・リードの質に関するフィードバック
・受注失注理由
・必要なコンテンツ
・次回改善する施策
職務経歴書に書ける成果表現を作る
転職を考える場合は、職務経歴書の実績表現にも使えます。
ただし、数字や事実は自分で確認する必要があります。
明日からできる役割設計の改善ステップ
最後に、明日からできる具体的なステップを整理します。
直近の受注案件を三件選ぶ
まず、直近の受注案件を三件選びます。
選ぶ案件は次のようなものがよいです。
・マーケティング起点の可能性がある案件
・営業と連携した案件
・コンテンツが使われた案件
・ホワイトペーパーやウェビナー経由の案件
受注までのマーケティング接点を整理する
各案件について、マーケティング接点を整理します。
確認することは次の通りです。
・初回接点
・閲覧記事
・ダウンロード資料
・メール反応
・ウェビナー参加
・営業資料
・導入事例
営業がどこで関わったかを書き出す
営業の関与も整理します。
確認することは次の通りです。
・初回接触
・商談化
・提案
・決裁者対応
・稟議支援
・受注の決め手
マーケティングと営業の両方の貢献を見える化することが大切です。
MQL・SQLの定義を確認する
今の会社でMQLとSQLの定義があるか確認します。
ない場合は、仮でよいのでたたき台を作ります。
確認する項目は次の通りです。
・MQLの条件
・SQLの条件
・営業に渡すタイミング
・営業が対応する期限
・商談化しなかったときの戻し方
営業と商談化率を共有する
営業と商談化率を共有します。
ただし、責めるためではありません。改善するために共有します。
話す内容は次の通りです。
・どのチャネルが商談化しているか
・どの資料が商談化につながっているか
・商談化しない理由は何か
・次に見直すリード条件は何か
・営業が追いやすいリードは何か
上司にマーケティング貢献の見せ方を相談する
最後に、上司にマーケティング貢献の見せ方を相談します。
聞くべきことは次の通りです。
・今後どの指標で評価されるのか
・商談化率やパイプラインは評価対象になるのか
・営業連携の成果をどう見せればよいか
・評価面談で何を伝えるべきか
・次に任される役割を広げるには何が必要か
まとめ:営業の手柄になると感じるときは、役割分担と共通KPIを設計し直す
マーケターの成果が営業の手柄になると感じるとき、原因はマーケターの努力不足ではないことが多いです。
多くの場合、問題は次のようなところにあります。
・マーケティングと営業の役割分担が曖昧
・受注までのプロセスが可視化されていない
・マーケティングのKPIがリード数だけになっている
・営業とマーケティングの評価指標が分断されている
・マーケティング貢献を記録する仕組みがない
・上司や経営層に成果が伝わる形になっていない
大事なのは、営業を責めることではありません。
営業は商談を進め、受注につなげる重要な役割を担っています。一方で、マーケティングも顧客接点を作り、検討を前に進め、営業が動きやすい状態を作っています。
だからこそ、どちらか一方の手柄にするのではなく、受注までの流れの中で、それぞれがどこに貢献したのかを見える化することが大切です。
まずは、次の小さな行動から始めてみてください。
・直近の受注案件を三件振り返る
・マーケティング接点を整理する
・営業がどこで関わったかを整理する
・MQLとSQLの定義を確認する
・商談化率を営業と共有する
・評価面談で伝える成果を数字でまとめる
マーケターの仕事は、表に見えにくいことが多いです。記事を作る。資料を整える。リードを育てる。顧客の不安を減らす。営業が商談しやすい状態を作る。こうした仕事は、受注の瞬間だけを見ると見落とされがちです。
でも、見えにくいだけで、価値がないわけではありません。
あなたの成果を正しく評価してもらうには、成果を記録し、指標に変換し、営業や上司に伝わる形で共有することが必要です。
営業の手柄になると感じてモヤモヤしているなら、我慢するだけで終わらせないでください。まずは役割分担と共通KPIを整理するところから始めましょう。
マーケティングの貢献が見えるようになると、営業との関係も変わります。評価面談で話せることも増えます。自分の市場価値も説明しやすくなります。
マーケターの成果は、ちゃんと設計すれば見えるようになります。今日から少しずつ、営業の成果とマーケティングの成果を対立させず、受注までの流れ全体で語れるようにしていきましょう。
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