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陰茎プロステーシスとは?|重度EDのためのインプラント治療

陰茎プロステーシス移植手術ってなんですか?

陰茎プロステーシス移植手術は他ED治療が無効か適応外の場合に行います。陰茎プロステーシス移植手術に失敗したから、陰圧式勃起補助具や陰茎海綿体注射を試してみたいと言うのは順序が逆で、後戻りできない最後の治療法です。手術は、正常の勃起で血液が充満する場所である陰茎海綿体内に通常移植されます。
陰茎プロステーシスの種類には棒状で曲げ延ばし式のノンインフレータブルタイプ水の移動によるポンプ式のインフレータブルタイプがあります。
日本で厚生労働省の承認を受けているものは3種類で、ノンインフレータブルタイプにはAMS DuraII™とAMS600™があり、インフレータブルタイプにはAMS700CXM™などがあり、いづれもAmerican Medical Systems社製(米国)です。

陰茎プロステーシス移植手術の有効性と問題点はなんですか?

AMS陰茎プロステーシスは、すでに30万人の男性に移植され、90%以上が満足していると報告されています。勃起障害(ED)の治療法の最後の治療手段ですが、陰茎プロステーシスの利点として、

  1. 満足な性生活を取り戻すことができる

  2. EDを長期に解決できる

  3. 望んだときいつでも勃起させることができる

  4. 雰囲気を壊さず自然な性交が可能になる

  5. 望むだけ勃起を持続できる

  6. 薬の費用を必要としない

  7. 射精やオーガズムの障害とならない

などがあり陰圧式勃起補助具や陰茎海綿体注射より満足度が非常に高いです。

陰茎プロステーシスの欠点としては、

  1. 手術とその治癒期間が必要

  2. 自然な勃起の回復の可能性がなくなる

  3. 感染・びらん・器具の故障などで再手術が必要となる。特に、糖尿病コントロール不良例では感染リスクが高くなる。

われわれは、糖尿病コントロール不良例でも感染リスクを抑える手術法を開発し良好な結果を得ています。

ノンインフレータブル陰茎プロステーシスの特徴を教えてください。

厚労省に承認されたノンインフレータブルタイプ(棒状で曲げ延ばし式)には、AMS Dura II™とAMS 600™の二種類があります。この種の陰茎プロステーシスは、いつも硬い陰茎であり性交時に陰茎プロステーシスを伸ばし、非性交時に曲げます。

AMS Dura II™は、シンプルな器具で、手先が器用でない人でも操作を可能にし、性交に十分な硬さの勃起を維持しながらどんな位置にも動かすことができるので、服の下にあっても快適です。


陰茎プロステーシス(AMS Dura II™)

AMS 600™は、自然な形にするため先を徐々に細くした弾性のシリコン物質で作られ、固い勃起を維持しながらある程度の太さを保ちます。


陰茎プロステーシス(AMS 600™)

AMSノンインフレータブル陰茎プロステーシスの利点は、

  1. 本人やパートナーが操作しやすい

  2. 手先が器用でない人でも操作可能

  3. 比較的金額が安い

  4. 体の中にすべて隠れる

  5. 手術操作もシンプルである(局所麻酔で日帰り手術が可能)

AMSノンインフレータブル陰茎プロステーシスの欠点は、

  1. 勃起していない時も硬い

  2. 隠すとき曲げなければならない

  3. 膀胱鏡を繰り返す患者には適当ではない

などです。

成績は、いくつかの報告にAMSノンインフレータブル陰茎プロステ−シスの満足度が書かれており、2年間で全般的満足度は91%で、全般的生活の質は87%で改善しました。

インフレータブル陰茎プロステーシスの特徴を教えてください。

インフレータブル陰茎プロステーシス(水の移動によるポンプ式)にはAMS 700CXM™があり、ノンインフレータブル陰茎プロステーシスより自然な勃起の状態非勃起時に非常に柔らかい状態になります。
これは3つの部分からなり、患者に適するためさまざまなサイズがあります。
各々の部分は、腹部に挿入されるリザバー(水を貯めるタンク)、陰嚢に置かれるポンプとペニスに挿入される一対のシリンダーから成り、この3つの部分は壊れにくい管でつながり全て体の中に隠されます。
手術の時に、リザバーは下部腹部に挿入され、ポンプは陰嚢内に置かれ、2本のシリンダーは陰茎海綿体(通常の勃起では血液で満たされる部分)に入れられます。装置は無菌の食塩液で満たされて、閉鎖系を作るようにつながれます。

操作方法は、シリンダーをふくらませ勃起させるために、単純に何度かポンプをしぼります。これで、滅菌水がリザバーから管を通ってシリンダーに移動します。シリンダーへ移動している水は、ペニスに流れ込んでいる血液の自然なプロセスを再現します。シリンダーが膨らむと、ペニスが完全な硬さになります。シリンダーから水を抜くために、ポンプのリリース弁部分を押し続け、陰茎を握ります。これで水をリザバーに移動させ、ペニスをたるんだようにします。

AMS 700 CXM™は、より自然な勃起状態とより柔らかい非勃起状態を望む、良い精神状態身体的な巧みさを持つ男性にとって理想的です。


陰茎プロステーシス(AMS700CXM™)

インフレータブル陰茎プロステーシスの利点は、

  1. ノンインフレータブルタイプより自然な勃起状態となる

  2. ペニスの太さを太くする

  3. ノンインフレータブルタイプより硬さと膨らみが得られる

  4. ノンインフレータブルタイプよりしぼむとき、より柔らかくてより自然な感じになる

  5. 体の中にすべて隠れる

インフレータブル陰茎プロステーシスの欠点には、

  1. 若干の手の巧みさを必要である

  2. 水の漏出または故障の可能性がある

  3. 意図的でない勃起の可能性がある

などがあります。

成績は、いくつかの報告では86%患者は、手術をして良かった96%のパートナーが満足していました。

その他の陰茎プロステーシスはありますか?

米国FDAで認可されているものでコロプラスト(Coloplast)社のGenesis(ノンインフレータブル)やAlpha One Titan(インフレータブル)などが個人輸入可能です。その他陰茎サイズが小さい場合や安いものを希望する患者さんでは日本の高研社製のプロステーシスを特別注文しています。

注:AcuFormとGenesisは同じものです。取り扱いの会社が変わったため名前が変更されました。

日本で使用できる陰茎プロステーシスは?

日本で厚生労働省の承認を受けているものは3種類で、ノンインフレータブルタイプにはAMS DuraII™とAMS600™があり、インフレータブルタイプにはAMS700CXM™などがあり、いづれもAmerican Medical Systems社製(米国)です。これらは、製品の改善(感染予防のため器具の表面を抗菌コートされた)がなされ手術の合併症が低下したにも関わらず、厚生労働省は、製品の変更と判断し、新たな臨床試験を日本の医療器具業者に義務付けました。日本の医療器具業者は莫大な経費のかかる新たな臨床試験を行わず、2007年9月から正式な輸入が止められてしまいました。

世界のED治療ガイドラインでは、ED治療薬や陰茎海綿体自己注射が無効の場合は、陰茎プロステーシス手術がゴールドスタンダードであるため、東邦大学では2007年10月から外国業者と11か月間の交渉の後2008年8月から医師による個人輸入が可能となりました。現在、医師による個人輸入が可能な製品はColoplast社製のノンインフレータブルタイプのGenesisとインフレータブルタイプのTitan OTRです。


ノンインフレータブルタイプ陰茎プロステーシス ジェネシス
(コロプラスト社製、アメリカFDA認可)

日帰り陰茎プロステーシス手術の費用は?

この手術は保険適用がありません。
日帰り手術費用が52万円(消費税別)、材料費が約30万円 です。手術前検査は手術を決めた日に行い自費で約1-2万円くらいです。(ちなみに入院手術費用は全身麻酔なので約60万円、材料費は同じ、術前検査は自費で全身麻酔のための検査が必要となります。)
陰茎海綿体注射テストを病院で行って、無効な場合は、連携クリニックで日帰り陰茎プロステーシス手術を行っています。
また、Coloplast社製インフレータブルタイプのTitan OTRは、材料費込みで350万円くらいです。


メディア掲載情報~日刊スポーツ医療コラム記事~

ED克服が人生の転機に

仕事づけの毎日で、ストレスがたまり、たまに行うパートナーとの性行為も上手くいかない。このような心因性のED(勃起障害)では、勃起治療薬を服用することで改善可能。だが、糖尿病や高血圧などで、勃起に関る神経や血流、内分泌に障害があると、勃起治療薬を飲んでも効かないことがある。「現在のED治療は進歩しています。勃起治療薬が効かない場合でも、陰茎海綿体注射、血管手術、日帰りの陰茎プロステーシス手術などを行っています」こう東邦大学医学部泌尿器科学講座の永尾光一准教授は説明する。陰茎プロステーシス手術は、陰茎の海綿体の中にプロステーシスという棒を入れる手術。永尾准教授は、独自の技法を用い、従来はED治療が難しいとされてきた重度の糖尿病患者に対しても、日帰り手術を行っている。「痛くもなく、あっという間に手術が終わった」というのは、作家のAさん。本人の希望で名前は伏せるが、70代で世界を飛び回るほど勢力的な仕事をこなしている。そんなAさんは、仕事中心の生活を長年続け、60歳になった頃からEDになってしまった。「心がキズついたと同時に、夫婦関係も冷めた状態になってね。仕事への意欲も薄れていた」(Aさん)悩んだ上で、かかりつけの医師に相談したところ、紹介されたのが永尾准教授だったという。日帰りの陰茎プロステーシスの手術を受けた後は、夫婦間の問題も解決。すると、仕事にも再び前向きになれたそうだ。「あの手術を受けていなかったら、"引きこもり"になっていたかもしれない。恥ずかしがらずに治療を受けて良かった」(Aさん)EDは自信喪失、夫婦間の亀裂などにより、心に暗い影を落としてしまう。それを改善するには、適切な治療を受けることが何より。「ストレス社会と高齢化で、EDの方は増加傾向にあります。70代の方でも、治療を受けられますので、諦めないでいただきたい」(永尾准教授)悩みを一人で抱え続け、心の病に結びつかないように。

朝日新聞「患者を生きる」


糖尿病「注射の効果6年で薄れる」


糖尿病「手術受け、生きる意欲再び」

体験談:陰茎プロステーシス 朝日新聞19年5月 (PDF 224KB)




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