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ビタミンDレベルを保つ 新型コロナウイルス感染症を防ぐためにできること 2

新型コロナウイルス感染症、COVID-19の重症化に、血中ビタミンDレベルが関係しているといくつか報告があります

ビタミンDとは?


ビタミンDは脂溶性ビタミンです。D2からD7まで6種類あります (D1は最初の頃の間違いで欠番です)。人体では、生理活性の高いビタミンD2(エルゴカルシフェロール)とビタミンD3(コレカルシフェロール)が問題とされます

ビタミンD欠乏症はよくありますか?

ビタミンDの欠乏症で、乳児はくる病に、成人は骨軟化症になります。母乳に含まれるビタミンD は少ないので母乳だけで育てる時は別に補給してあげます
陽の光にあたり、普通の食生活をしている人が減ってきているので、一般に過半数にビタミンDが不足していると言われています。不足すると腸からカルシウムとリン酸の吸収が悪くなります。免疫力もおちます。しかしビタミンDは脂溶性ビタミンなので過剰症があり、摂取しすぎもよくないです

必要摂取量

厚労省資料より作成

ビタミンDの摂取のしかた

生合成と食事


活性型のビタミンDは人体で生合成されます。最も生合成量が多いのは皮膚で、7-デヒドロコレステロールからコレカルシフェロールがUVB照射 (波長290-315 nm)による光化学反応で生合成されます。太陽光線を15分くらい浴びると良いです。皮膚科の先生は皮膚が老化したり、皮膚癌になるからと言いますが

ビタミンD は食品からも摂取できます。植物系はD2で動物系はD3です。しいたけのようなきのこにプロビタミンD2が含まれています。イワシ、ニシン、マグロ、サバ、サケなどの油性の魚やタラ肝油、卵黄、レバーなどにD3が含まれています

これらのビタミンD2、 D3は肝臓でC25の位置でヒドロキシル化され5(OH)D3 (別名 25-ヒドロキシコレカルシフェロール) になり、一部は肝臓で貯蔵されます。それから腎臓と免疫系の一部の細胞でヒドロキシル化され、活性型として働くカルシトリオール (1,25-ジヒドロキシカルシフェロール) になります。カルシトリオールは、ホルモンとして血中を循環し、カルシウムとリン酸の濃度を調節し、骨の健全な成長とリモデリングを促進します

カルシトリオールは、カルシウムとリン酸の代謝調節のほかに、細胞増殖、神経筋および免疫機能、炎症の軽減など、に働くでCOVID-19との関連性が調べられました

ビタミンDのサプリメント

子ども用


私はマツモトキヨシの黄色い缶の肝油ドロップを飲んでるのですが、よく見たらあまりお勧めできませんでした。しろくまさんが推薦しているものをスクショしてきました しろくまツイッターへリンク

大人用

大人用を並べてみました

服用方法

普通に製品の召し上がり方に従って良いと思います。公式には摂取上減量を超えないのが良いです (上の方に表があります)
ご参考までに、新型コロナウイルス感染症に抵抗する飲み方を海外の民間医療団体FLCCCが提唱しています。COVID-19発症と同時にビタミンD不足患者へ大容量のビタミンD投与した結果、重症化抑制のオッズ比がでた報告もありますのでの情報を置いておきます

それでは、根拠となるエビデンスをご紹介します

COVID-19が重症化した人はビタミンD欠乏症であることが多かった (メキシコ)


報告1
ビタミンDの欠乏は重症のCOVID-19発症のオッズ比を5倍に増加させました

Nutr Hosp. 2022 Mar 29;39(2):393-397. PubMedリンク

ビタミンD欠乏症とCOVID-19重症度の有病率を比較し、関連が解析されまし。た2020年3月~9月、メキシコ北東部の紹介診断センターにおける181人を対象とした横断研究です。このうち116人が ICU に入院しました

血清25(OH)D<20ng/mLをビタミンD欠乏症としています

統計解析は記述的分析,ANOVA,多変量順序回帰分析がが行われました

ビタミンDの中央値は,COVID-19重症群(16.3 ng/mL) が軽度群(23.4 ng/mL) またはCOVID-19なし群 (21.0 ng/mL) より低かった(p < 0.0001 )

ビタミンD欠乏症の有病率は,重症のCOVID-19では63.8%(95%CI),軽症のCOVID-19では25.6%(95%CI, 17.4,36.0), 非症例では42.4%(95%CI, 33.2,52.3) でした

Nutr Hosp. 2022 Mar 29;39(2):393-397.より作表

ビタミンD欠乏は、性別、年齢、肥満度、炎症マーカーとは無関係に、重症COVID-19のオッズを5倍(95 % CI, 1.1, 24.3)増加させました

Nutr Hosp. 2022 Mar 29;39(2):393-397.より作図
Nutr Hosp. 2022 Mar 29;39(2):393-397.より作表


論文対訳はこちら


COVID-19発症者は、非発症者と比較してビタミンD欠乏症の人が多かった(スペイン)

報告 2

Vitamin D Status in Hospitalized Patients with SARS-CoV-2 Infection
The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, Volume 106, Issue 3, March 2021, Pages e1343–e1353

2020年3月10日から3月31日までにスペイン北部サンタンデールのマルケス・デ・バルデシージャ大学病院に入院した18歳以上のCOVID-19確定患者216人と人口ベースの対照者197人の血清25OHD濃度が測定されました

研究方法はレトロスペクティブ症例対照研究で、多変量一般線形モデルを設定し、交絡変数を調整した上で、COVID-19患者と対照者の血清25OHDレベルが比較されました(ボンフェローニ検定)

ビタミンD欠乏症は、血清25OHD値<20 ng/mL(50 nmol/L)です

結果は、COVID-19患者の平均±標準偏差の25OHDレベルは13.8±7.2 ng/mLであり,対照群の20.9±7.4 ng/mLと比較して低かった(P < 0.0001)図1

結果は、入院中のCOVID-19患者の25OHD値は人口ベースの対照群と比較して低く、COVID-19患者は ビタミンD 欠乏症の有病が高かった

25OHDは、血清フェリチン(P = .013)およびDダイマー値(P = .027)と逆相関していました

それから、COVID-19の重症度(集中治療室への入院、人工呼吸の必要性、死亡率)との関連が評価されました

25OHD値が20ng/mL以上の患者(基礎値とビタミンDサプリメントの両方)をプールし、ビタミンD欠乏症の患者と比較したところ、高値の患者はPaO2/FIO2比<300として表される転帰がわずかに良好であった(12. 8% vs. 27.8%、P = 0.034)、トシリズマブの必要性が低い(17% vs. 33.1%、P = 0.032)、放射線学的進行が少ない(14.9% vs. 30.2%、P = 0.037)、ICU入院が少ない(12.8% vs 26.6%、P = 0.048)、さらに入院期間が短い(12.0 [8.0-17.0] 対 8.0 [6.0-14.0] days、P = 0.002 )という結果が示された

しかし、複合的な重症度エンドポイント(21.3% vs 30.8%、P = .203)および死亡率(12.9% vs 9.8%、P = .590)については差がみられなかった

ブログ論文紹介はこちら


長くなったので、前半だけ今日のうちに投稿します




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