AIに聞けば済む時代に、なぜ本を読むのか
Drakeです。
最近、AIを使えば使うほど、本を読む時間が戻ってきました。
去年、ほとんど本を読まなかったんですよ。 10年近く、年間100冊以上を読んでいた人間が。
理由は単純です。
「AIがあれば、もう本いらなくないか?」
本気でそう思っていました。
AIで聞けば簡単に本の内容を要約してくれる。ポイントも解説してくれる。
本棚の前で「お前たち、今までありがとうな……」みたいな顔をしていました。
勝手に卒業式を始められた本からしたら、迷惑だったと思いますw
でも。
最近、完全に逆だと感じています。
AIがあるからこそ、本を読む意味が増している。 もっと正確に言うと──
AIがあるからこそ、自分の中に「レンズ」を持つことが大事になっている。
AIは、やさしい顔で「ど真ん中」を出してくる
AIは本当に優秀です。
こっちが雑に聞いても、それっぽく返してくれる。 人間なら「いや、何がしたいんですか?」と眉間にしわを寄せる場面でも、AIはやさしい顔で答えてくれる。
ありがたい。
が。
ここが怖い。
AIが出してくるのは、とても上手な「標準解」なんです。
大きく外さない。極端なことは言わない。平均的に正しい。きれいにまとまっている。
だから油断すると、自分のアウトプットまで平均値に寄っていく。
気づいたら、会議室で全員が同じ顔をしている。
きれいな資料を持っている。 正しそうなことを言う。 角が立たない。
でも、誰が言っても同じに見える。
会社員の量産型ザク工場です。(このネタ通じるのは40代までかもしれないw)
しかも、資料の体裁だけ妙に整っている。
心当たり、ありませんか。
「あれ、これ、自分じゃなくてもよくないか?」
AIで資料は作れるようになった。文章も速くなった。調査もできる。会議メモも整う。
でも、ふとした瞬間に思うんです。
「あれ、これ、自分じゃなくてもよくないか?」
この感覚。
会社員は、もともと標準化されやすい生き物です。 ルールを守る。周囲と合わせる。再現性のある仕事をする。説明できる形に整える。
これは悪いことじゃない。 会社で信用を積むには、むしろ大事です。
でも、思考まで標準化されると、話が変わる。
無難なことを言う。前例から外れない。正しそうなことを、正しそうな言葉でまとめる。
ちゃんとしているけど、面白くない人。
社内では便利。でも、市場から見ると、何者なのかわからない。
ここでAIと張り合っても、たぶん勝てません。
AIは眠らない。疲れない。昼ごはん後に眠そうな顔もしない。
こちらは普通に眠い。
この時点でかなり不利です。
人間は「レンズ」で勝つ
じゃあ、どこで勝つのか。
僕は「レンズ」だと思っています。
何を問題だと見るのか。 どの問いを立てるのか。 何を重要だと判断するのか。 どの経験と接続するのか。 誰に向けて翻訳するのか。
ここに、その人の値段がつく。
同じAIを使っても、歴史のレンズで見る人と、現場運用のレンズで見る人では、出てくる答えが変わる。 組織変革のレンズで見る人と、ユーザー体験のレンズで見る人でも、まるで違う。
AI時代に必要なのは、万能の正解を持つことじゃない。
自分だけのレンズを持つこと。
だから、読書が戻ってきた
本を読むのは、情報を集めるためだけじゃないと思っています。
情報だけならAIの方が速い。それはもう認めるしかない。
でも、本には──著者の偏りがある。 時代の制約がある。 人生の癖がある。 怒りがある。執念がある。美意識がある。
読書って、他人の目を一時的にインストールする行為なんだと思います。
ある一冊を読んで、自分の中に入ってくるのは「知識」じゃなくて、「その人が世界をどう見ていたか」。
普通ならこう見る。 でも、この人ならこう見る。 この時代ならこう考える。 この立場なら、ここを問題にする。
その積み重ねが、自分の問いを変えてくれる。
AIに何を聞くかが変わる。 仕事で何を大事にするかが変わる。 発信で何を書くかが変わる。
つまり読書は、AIの代わりじゃない。
AIに渡す「問いのレンズ」を育てるもの。
40代の経験は、まだ翻訳されていないだけだ
僕は、40代以降の会社員が、AI時代に静かに諦めていくのを見たくないんです。
若手ほど体力で押せない。 エンジニアほど技術で殴れない。 最新ツールを毎日追い続ける時間も、正直そんなにない。
でも。
現場を知っている。 人が動かない理由を知っている。 組織の詰まり方を知っている。 会議の空気が死ぬ瞬間も知っている。 数字を外した時の胃の重さも知っている。
それ、まだ武器になります。
ただし、そのままでは武器にならない。
経験を、問いに変える。 問いを、AIに渡す。 AIの標準解に、自分のレンズを重ねる。
ここまでやって、ようやく経験はAI時代の資産になる。
40代の経験は、古いんじゃない。
まだ翻訳されていないだけです。
次にAIへ聞く前に、一行だけ足してみる
もし同じ感覚があるなら、次にAIへ何かを聞く時に、一行だけ足してみてください。
「これについて教えて」
じゃなくて、
「自分の経験や立場から見ると、この問題はどう見えるか?」
そう問い直すだけで、AIの答えは変わります。
地味です。映えません。スクショしてもバズりません。
でも僕は、この一行を足すようになってから、確実にAIの使い方が変わりました。 そしてたぶん、仕事で「自分が考える意味」の見え方も、少しだけ変わりました。
AIに平均値は任せる。 でも、問いのレンズは手放さない。
AI時代の再起動は、派手なプロンプト集より、こういう地味な一行から始まるんだと思います。
最後まで、読んでいただきありがとうございます!
これからも、40代会社員がAI時代に勝ち筋を作るための考え方や実践を発信していきます。参考になった方は、ぜひフォローしてください。
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