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父親の姿

父親の姿

子どもから見た父親の姿

私から見た父、子どもたちから見た私という父

二つの立場で考える

私は父が始めた会社を引き継いで、最後は閉業させたけれども、一緒に長く濃密な仕事をしたので、その性格をかなり正確に把握している

一言で言えば「外面は大変素晴らしい」

表でお会いする、どの方からも、おたくのお父さんは「明るくて面白い」と言われるが、くるり、と振り返ると「仏頂面で気分屋」

この内面について、晒すのは母と私に対してだけであった

仕事の面で言えば、客先のキーマンに取り入り、懇意となり、成約に繋げるのが天才的に上手い

完璧な商売人、素晴らしい営業マンである

反面、楽天的過ぎるためリスク管理は非常に甘く、言葉は悪いが「放漫経営者」だった

バブル期だからこそ、いっときの盛業を作り得たのだと思う

基本的に楽しい性格ではあるが、プライドが著しく高いうえに気分が変わりやすく、かっとなることも多い

他者には優しさを見せるけれども、母と私には苛立ちをぶつけることも多々あり、若い頃は母親に対する「元祖DV夫」と言われても仕方のない人だった

激昂して母の肋骨を膝蹴りでへし折ったこともある

私も、会社で仕事を一緒にするようになってから改めて「内」の顔を再確認したほど、父は、なかなかに複雑な心の持主だったように思う

でも、父のお陰でサラリーマンでは経験し得ないようなさまざまなことが体験、体得できたし、直面していた時には、あれほど困らせた性格も、父亡き今となっては懐かしく胸の中に残っている

…と、父親について考えると、良かった面も、如何なものかという面も、1人の男として客観的に、そして冷静に思い出す事が出来る

これは、真の姿を知っていればこそ、であり、本当に有難い事だと改めて思う

明るく奔放な父も、逆ギレする粗暴な父も、真の父なのだ

対して、私の3人の息子たちについて

6歳、4歳、2歳で引き離された彼らは、父親である私に対して、殆ど何も、覚えていない知りはしない

現在かろうじて長男とは接点があるものの、空白期間が長く、(元妻の話題など)「触れてはいけない」タブーだらけで、表面的で空疎なやり取りしか出来ない

だから、私の殆ど何も「知らない」のである

私のように、自分の親に、この点は素晴らしい人だけど、この点は酷い人だな!と感じることも、何もないって…

私からすれば、やはり悲しいこと

何もないなら、私など「ただの近しい(近しくもない?)オッサン」に過ぎないではないか

「こういうところが嫌い」なら嫌いでも、それで構わない

それは、親子だからこそ得られる「子どもの側から」の視点なのだから

感情のぶつかり合いがないのは、親子として、親子である意味がないのでは?

そうまで、思う

結構、寂しいものです…

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