Agodaで予約を勝手にキャンセルされた話 ⑦
第7話 長い交渉の末に
数日後、一通のメールが届いた。
件名を見るだけで、この長かったやり取りが終わるのだと分かった。
メールには、
「ご予約のキャンセルが完了しました。」
という報告とともに、
・予約代金45,500円の全額返金
・USD200のAgodaコイン付与
が正式に記載されていた。
さらに、Agodaコインはすでに私のアカウントへ反映されていることも確認できた。
ここまで来て、ようやく本当に終わったのだと思えた。
最初にキャンセルメールが届いた時には、ここまで長い交渉になるとは思ってもいなかった。
予約していたのは昨年12月。
約8か月前から計画していた旅行だった。
しかも、ホテルからは予約のお礼メールまで届いていた。
同行者にもホテルを伝え、「素敵なホテルだね」と喜んでもらえた。
だからこそ、突然のキャンセルは本当にショックだった。
最初は理由も分からず、メールには「{arReason}」というシステムの表示だけ。
問い合わせると、
「ホテル側の料金設定ミス」
という説明になった。
ところが、その後は
「ホテル側かAgoda側かは調査中」
と話が変わる。
補償額も、
58ドル。
87ドル。
108ドル。
13,991円。
17,009円。
37,644円。
そして最後は200ドルのAgodaコイン。
担当者が変わるたびに説明も変わり、そのたびに同じことを何度も説明し直した。
一番つらかったのは、予約がキャンセルになったことよりも、「この話は前の担当者から引き継がれているのだろうか」と感じる場面が何度もあったことだった。
英語の定型メールで、交渉が最初に戻ってしまった時は、本当に心が折れそうになった。
それでも、その都度感情的になるのではなく、事実だけを整理して伝え続けた。
現在の販売価格。
当初の予約金額。
差額。
過去のメールで提示された補償内容。
一つずつ確認しながら交渉を続けた結果、最終的には当初の提示より大きな補償を受けることができた。
もちろん、今回の対応が完璧だったとは思っていない。
本来であれば、こんな交渉自体が必要ないのが一番だ。
旅行は、ホテルとメールを何十通もやり取りするために計画するものではない。
楽しみにしていた時間を過ごすために計画するものだからだ。
それでも、この経験から学んだことがある。
納得できないことがあれば、感情だけで訴えるのではなく、事実を整理して冷静に伝えること。
メールはすべて残しておくこと。
そして、一度の回答で諦めないこと。
最初の提案を受け入れていたら、補償は58ドルで終わっていたかもしれない。
もちろん、すべてのケースで交渉がうまくいくとは限らない。
しかし、自分に落ち度がないにもかかわらず不利益を受けるのであれば、「なぜなのか」と確認し、「納得できない」と伝えることは決して間違いではないと思う。
今回の経験をこうして記事にしたのは、同じような状況で困っている方の参考になればと思ったからだ。
旅行予約サイトは便利なサービスだが、万が一トラブルが起きた時には、利用者自身が状況を整理し、冷静に交渉することも大切だと実感した。
そして願うことは一つ。
次の旅行では、こんなメールを書く時間ではなく、旅先での景色や食事、出会いを楽しむ時間を増やしたい。
そう思いながら、私は新しいホテル探しを始めることにした。
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。
