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【薬剤師ママが解説】子供の近視治療薬リジュセア:効果・費用・注意点

こんにちは!お子さんの近視に悩んでいませんか?今回は、薬剤師歴20年の観点から、子供の近視に対する新しい治療薬について解説します!


リジュセア点眼誕生‼︎(ちょっと前だけど)

2024年12月、厚生労働省が日本で初めて「近視の進行を抑える目薬」を承認しました。その名も リジュセアミニ点眼液0.025%。2025年4月に発売で、いよいよ私たちの子どもたちにも使える時代がやってきました。

1. 近視になるメカニズムとは?


近視とは「遠くがぼやけて見える状態」。
目の中で光が網膜の手前で結んでしまうのが原因です。

近視だと眼球がラグビーボールのように成長する



主な要因はこんな感じ👇
• 成長期に 眼軸(目の奥行き)が伸びすぎる
• スマホやタブレットで 近くを長時間見続ける生活習慣
• 屋外活動の減少(日光を浴びる時間が短いことが関与)

残念ながら、いったん進んだ近視は 元に戻すことはできません。だからこそ「進行を少しでも抑える」ことが大切なんですね。
また強度の近視は将来大きな目の病気のリスクも高まります。

2. リジュセアの期待される効果と臨床データ

リジュセアの有効成分は アトロピン硫酸塩。
もともと眼科では「瞳を開く薬」として使われてきましたが、低濃度にすると「近視の進行を抑える効果」があると報告されました。
臨床試験の結果では、5〜15歳の小児において、24か月の使用で近視の進行を約40%抑制できたとされています。

▼試験データのイメージ

参加者: 近視度数が-1.0D以上、乱視度数が-2.5D以下の4~12歳の子ども438人。

グループ: 各濃度(0.05%、0.025%、0.01%)のアトロピン点眼薬またはプラセボ(偽薬:なんの効果もない点眼)を1:1:1:1の割合で割り当て、毎晩両眼に点眼しました。

わかりやすく書くと、近視の子供を集めて、いろんな濃度の点眼をつけて、どうなったでしょうかということです。

Low-Concentration Atropine for Myopia Progression (LAMP) Study: A Randomized, Double-Blinded, Placebo-Controlled Trial of 0.05%, 0.025%, and 0.01% Atropine Eye Drops in Myopia Control

近視の変化(医療従事者むけデータ)
1年間の近視進行度の平均値(※D: ディオプトリ):
0.05%アトロピン群: -0.27 ± 0.61 D
0.025%アトロピン群: -0.46 ± 0.45 D
0.01%アトロピン群: -0.59 ± 0.61 D
プラセボ群: -0.81 ± 0.53 D          
→ 濃度が高いほど近視進行が抑制されており、0.05%アトロピンが最も効果的でした。
※ディオプトリ(D):近視の度合いを表す単位

縦軸は近視の進行


眼軸長の伸長

1年間の眼軸長の平均伸長量(mm):
0.05%アトロピン群: +0.20 ± 0.25 mm
0.025%アトロピン群: +0.29 ± 0.20 mm
0.01%アトロピン群: +0.36 ± 0.29 mm
プラセボ群: +0.41 ± 0.22 mm
→ 眼軸の伸長は0.05%アトロピンで最小でした。

縦軸は眼軸の伸長

副作用
瞳孔散大や近見障害(ピント合わせにくさ)は軽度で、まぶしさの訴えも少なかった。

薬理的にも「後部強膜への移行性を高め、虹彩・毛様体への移行を抑える」という工夫がされていて、従来のアトロピン点眼に比べると副作用はマイルドに抑えられている。
しかし継続使用が大切となる。
24ヶ月は継続しないとリバウンドの可能性もあるので、その点は注意が必要である。

3. 使用できる年齢

添付文書上は年齢制限はありませんが、
日本での治験は 5〜15歳の小児 を対象に行われています。
つまり、基本的に「小児期の近視進行抑制」を目的にした薬だと考えるのが妥当です。

4. 自由診療ってどういうこと?


ここで重要ポイント。リジュセアは 保険適用外(薬価未収載) なんです。
つまり「自由診療」=自費になります。

自由診療になると…
• 目薬代が全額自己負担
• 定期的な視力チェックや眼軸長測定も自費になる可能性
• 眼鏡処方や弱視検査と合わせると、費用は病院によって差が出る
だいたい薬代だけで、月4000円前後はかかるものと思われます。その他の検査も自費となります。

「え、そんなにかかるの⁉」と思うかもしれませんが、逆に言えば「本当に必要な人だけが適切に選択できる」という面もあります。

5. 他に近視を抑える治療法はある?


もちろん、リジュセア以外にもいくつかの方法があります。
• オルソケラトロジー:寝るときに専用コンタクトを装着し、角膜の形を矯正
• 特殊デザイン眼鏡レンズ:周辺視野を調整し、眼軸の伸びを抑える
• レッドライト療法:赤い光を定期的に浴びる新しいアプローチ

それぞれメリット・デメリットがあるので、リジュセアと併用したり、ライフスタイルに合わせて選んだりするのが現実的です。

薬剤師ママのひとこと


子どもの近視は、成長期にグングン進んでしまう。
「どうせ眼鏡で矯正できるからいいや」と思いがちだけど、強度近視になると将来的に 網膜剥離・緑内障・黄斑変性 のリスクが上がる。
だから「今のうちにスピードを緩める」ことが大事なのです。

まとめ

• 近視は一度進むと元に戻らない
• リジュセアは日本初の「近視進行抑制薬」
• 5〜15歳を中心に効果が期待される
• ただし 自由診療 なので費用は要確認
• 他の治療法と組み合わせる選択肢もある

子どもの未来の「視る力」を守るために、選択肢が増えたことは大きな前進です。
親として冷静に情報を整理しておきたいですね。

視力低下の悩みがあるお子さんをお持ちの親御さんはぜひ眼科で相談してみてください!

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