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幼稚園運動会連続前ならえマン、ガマの穂欲しくて脱園の思い出

 もともと大人向けの漫画だったこともあり、クレヨンしんちゃんは子供が見ているとついつい見てしまう。

 幼稚園児かぁ・・・。
 アラフォーのおじさんにもそんな時期があった。

 
 今思うと冗談のような、TV局の中継で見るような8ミリビデオ?を担いで幼稚園の運動会を撮影してくれた父。
 
 その中の私は、自分の出番が来るまで延々と前ならえをし、それはもうマシンのようにシャキン!シャキン!という音が聞こえてくるかの如く。
 そしてそれをアピールするかのようにカメラへ視線を送っている。

 「ほら、お利口さんでしょ?」
 とでも言いたげに。
 脱園したことの贖罪かのように。

 運動会の少し前、僕と友人Y君は幼稚園の隣にある休耕田に生えている、ソーセージのような植物が気になってしょうがなかった。

 「まだスクールバス出発まで時間あるから取りにいこう!」

 意見は一致し、ガタイのいい私はフェンスをよじ登り上から、華奢なY君はフェンスの下をくぐって脱園し、ソーセージ植物を手に何食わぬ顔で園へと戻る。
 手際のいい仕事で短時間。どうやら関係者で目撃者もいないよう。
 フッ、ちょろいもんだぜなんて思っていたら、

「あらー、いいソーセージ持ってたこと。どうしたの?」

 担任が「全てお見通しだけど、一応言い訳を聞こうかしら?」ってな感じで声をかけてきた。

 早熟だった僕は、
「あのですね、○○君を迎えに来たお母さんがたまたま持っていて、それを僕らにくれたんですよ」
 なーんてことをでっちあげてごまかそう、この場を切り抜けようと思った矢先、

「あそこから取ってきたの。先生にあげようと思って」
 とY君。うまいッ、そっちで攻めるのね。

「へー、その気持ちはうれしいけど、幼稚園から出たらダメでしょ!今日バスのお迎えでお母さんに言うから!」

 母親の尋問を想像すると、ソーセージ植物を手に入れた喜びは萎えてしまった。

 以後、母親の中でこの出来事はことあるごとに、思い出話として語られるようになった。
 どうも、脱園のしかたが上からと下からと別れたのがツボだったらしい。

 そんな両親も、今や「みてね」で孫の様子を見るような年齢になった。
 スマホで簡単に動画のやり取りができるようになり、幸せを感じるが、8ミリビデオも当時の最先端で感動があった。

 ここからの劇的な技術革新は難しそうだが、あの頃はよくあれでやってたなと思う日が来るのだろう。

 そして最近ガマの穂を見かけなくなった。
 埋め立てられてしまった休耕田。
 コンビニでフランクフルトを見るとたまに思い出す思い出。

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