最後の「めんこいなぁ」を、私は一生忘れない
私は今歯科衛生士として、訪問歯科で働いています🪥
いわゆる介護施設や、病院などに伺い、
お口のチェックやブラッシングをします🦷
今回は、そこで出会った、101歳のおばあちゃんとのお話です。
いつも車椅子に座って、私たちを待っていてくれる人でした。
調子がいい日もあれば、たまにご機嫌ナナメで、お口の中をなかなか見せてくれない日もあって。
それでも必ず最後には
「めんこいなぁ」
って言いながら、私の頬をなでてくれるんです。
※めんこい=かわいい、という方言です。
(自分で書いてて恥ずかしいのですが、言ってくれたことは事実なのでꉂ🤣𐤔)
その手が、あたたかくて。
訪問のたびに、なんだかホッとする存在でした🥰
しばらくすると、車椅子に座っているのがつらくなってきて、ベッドで過ごす日が増えていきました。
食事も少しずつ難しくなって、会話も前みたいにはできなくなって。
「今日はどうかな…」
そんなことを思いながら訪問していた、ある日のことです。
久しぶりに、そのおばあちゃんが
「めんこいなぁ」
と言ってくれました。
しかもその日は、頬や頭を、今までよりずっと長い時間なでてくれて。
お口も、ちゃんと見せてくれたんです。
正直、とても嬉しかった。
でも同時に、なんとなく…
ほんの少しだけ、胸に引っかかるような違和感もありました。
次に訪問した日。
そのおばあちゃんは、もういませんでした。
あのときの
「めんこいなぁ」
少し長かった、あのなで方。
もしかしたら、おばあちゃんなりの
「最後の挨拶」
だったのかもしれないな、と思っています。
自分の最後が近いことを、わかっていたのかもしれません。
もちろん、これは私の想像でしかないけれど。
でも、どうしても忘れられないんです。
人は、必ずいつか最後の時を迎えます。
どんなふうにその時を迎えるのか。
そして、誰の記憶の中で、どんな存在として生き続けるのか。
このおばあちゃんとの出会いが、
私にとって、初めて「死」について考えるきっかけになりました。
今でも、ふと思い出すと、
あのあたたかい手の感触が、よみがえってきます。
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この記事は、ハルさんの『あなたのストーリー2026』に参加させていただいています✨
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