【悲報】資本主義、死んでた件 ──『テクノ封建制』は今読むべき書になった。
世間はAI革命で大盛り上がりや。
Claude Fableすごい、画像も動画も一瞬、いよいよAGIや!
……ってみんな浮かれとるな。
その「すごい」の裏で何が起きとるかを、2023年に書かれた1冊がほぼ完全に言い当てとった。
それがヤニス・バルファキスの『テクノ封建制』や。
出た当時は「ほーん、面白い仮説やな」くらいの本やった。
ところが生成AIが爆発した今読み返すと、これがもう「現状の取扱説明書」になっとる。予言の書が、ただの説明書に格下げされるレベルで当たってしもうたんや。だから今、読むべき書になった。
で、この本の核心──「資本主義はもう死んだ。今はテクノ封建制や」──を腹落ちさせるには、資本主義くんが"どう変身してラスボス化したか"を追う必要がある。
資本主義くんっちゅうのは、何度も姿を変えて(=メタモルフォーゼ)、最後にクソ強い最終形態「テクノ封建制」に化けるラスボスや。
その3回の変身の記録。
キーワードは「錬金術」──本来お金にならんもんを金に変える手口が、変身ごとにエグなっていく。
ほな、いくで。
【第1章】資本主義のカラクリ:お前の「熱意」、タダ取りされとるで
カーチャンの愚痴が、最強のカラクリを暴いた
著者のヤニスニキがガキの頃の話や。
生化学者やったカーチャンが、ある日こんな愚痴をこぼした。
「ワイの給料な、会社におる『時間』にしか払われてへんのやが? どんだけ情熱込めて工夫しても、その『熱意』には1円も出えへんのやけど????」
令和の社畜のワイらもぐうわかるやろ。「成果出しても給料同じやんけ」「頑張るだけ損、なんならサボったほうがコスパええまである」ってなるよな。
ところがこの愚痴、実は資本主義が儲かる最大のカラクリやったんや。
労働には2種類ある。
①金で買える労働(商品労働)……出勤しとる「時間」とか、目に見える「スキル」。値札がつくやつ
②金で買えへん労働(経験労働)……「熱意」「ひらめき」「気遣い」。値札がつかへんやつ
社長「ワイが買うのは①の『時間』だけやで(ニッコリ)」
でも商品の価値を爆上げしとるのは、社員が勝手に出す②の「熱意」のほうや。会社は①の時間だけ安く買い叩いて、そっからにじみ出る②の熱意をタダで吸い上げとる。このタダ取り分が資本家の利潤になる。
これが資本主義の錬金術・その1や。
サンキュー社畜の善意。養分にされてて草。
「選択の自由」とかいう名の、究極のブラック化
ほな、なんでワイら社畜はこんな理不尽を黙って受け入れとるんや。アホなんか? ちゃう、歴史的なカラクリがあるんや。
昔の封建時代、農民は「土地から離れられへん」不自由はあったが、「クビで飢え死に」の心配はあんまなかった。領主のもとでなんやかんや食えとった。
ところがある日、金持ち(資本家)が「ここからぜーんぶワイの土地や!! 出てけ!!」と柵で囲って農民を叩き出した。
歴史の授業で寝ながら聞いた「囲い込み(エンクロージャー)」っちゅうやつや。(※これ、第3章でめっちゃ効いてくるから覚えとってな)
追い出された農民は、代わりに「どこで誰のもとで働くか、自由に選べる権利」をもらった。やったぜ自由や! ……と思いきや、それって「どっかに雇われへんと普通に飢え死にする自由」やんけ。
→ なんやこの罰ゲーム。
資本主義「嫌なら辞めてええで? でもお前、土地ないから生きていけへんよなぁ?(ニチャア)」
これがワイらが資本主義の中で永遠に働かされ続ける根本理由や。詰みや、完全に詰んどる。
トーチャンの予言が鋭すぎた件
時は流れて1993年。
ヤニスニキが、自分のトーチャンのパソコンを、出たばっかのインターネットに繋いだったときの話や。
ここでトーチャン、鋭すぎる質問をぶち込んでくる。
「なあ息子よ。世界中のコンピューターが繋がったってことは、資本主義はこれで無敵モードに突入するんか? それとも、これが資本主義のアキレス腱になって、いつか資本主義をぶっ壊すんか? どっちや?」
ファッ!? ただパソコン繋いだだけで核心突いてくるとか、先見の明ありすぎやろ。
ヤニスニキはこの答えを数十年かけて探し、こう出した。
「トーチャン、ネットが生んだ新技術はな──資本主義を無敵にしたんやない。資本主義を『殺して』しもうた。しかも、もっとヤバい『テクノ封建制』っちゅう化け物を解き放ってしもうたんや」
……と、ここで終わると思うやろ?
まだや。 資本主義くんは、殺される前にもう一回、デカく変身しとる。それが第2章や。
【第2章】資本主義のメタモルフォーゼ:「エモ」を売り、世界をカモにして、自爆する
「スペック」やのうて「エモさ」を売れ
1960年代以降、資本主義くんは壁にぶち当たった。テレビも冷蔵庫も車もみんなに行き渡って、「もう別に欲しいモノなくない?」状態になったんや。
ここで登場したのが、やり手の「天才広告マン」たちや。彼らは気づいた。「モノの機能(スペック)アピっても売れへん。『欲望』そのものを作り出せ!」と。
ただの「遠くまで行ける電車」やのうて、「クリスマスの夜に遠距離の恋人と再会する、あの胸が締め付けられる切なさ」を売る。ただの茶色い炭酸を、「青春の汗と涙のあとの、爽やかな達成感」として売る。
資本主義くんは、「夕焼けの美しさ」や「恋人への愛」みたいな、本来お金で買えへん「エモさ(経験価値)」を、ドル札のついた「商品」に変える錬金術を覚えた。
これが錬金術・その2(メタモルフォーゼ)や。
エモ売りつけられてて草。
これ、ボードリヤールニキが『消費社会の神話と構造』で言うてた「モノやなくて記号を消費しとる」って話そのものやな。ワイらはコーラを飲んどるんやなくて、「青春っぽさ」に課金しとる。電車に乗っとるんやなくて、「再会のエモさ」に課金しとる。つまりボードリヤールニキは、だいぶ前から「お前ら、商品そのものやなくて、商品の皮をかぶった意味を買わされとるで」と見抜いとったわけや。先見の明、ありすぎて草。
政・官・財・メディアの「ズブズブ巨大スクラム」
企業が巨大化して莫大な金が要るようになると、大企業と政府は「絶対損せん最強タッグ」を組む。日本でいう「政官財の癒着」「護送船団方式」みたいなやつや。
エリート官僚・大企業経営者・テレビ局が「巨大スクラム(テクノストラクチャー)」を組んで、メディアで「今年はこれが来ますよ!」「持ってへんのダサいですよ!」と関心を操り、流行りを勝手に決めて大量消費させる。
ワイらが「自分の意思でこの服買った」「この車選んだ」と思っとるもん、実は彼らのスクラムに「選ばされとった」だけなんや。自由意志、どこ……?
世界の富を吸い尽くす「ジャイアンの無限おごりシステム」
巨大化したアメリカがパワー維持するには、世界中にモノを買わせる必要があった。そこで作ったのが、自国の「赤字」を武器にする「ジャイアンのチートシステム(グローバル・ミノタウロス)」や。
ジャイアン(アメリカ)は、日本やドイツっちゅう働きバチに言う。「お前らが作った車や家電、俺が全部買うたるわ! 代金はこの『ドル』な!」
ジャイアンは借金してまで世界中のモノを買いまくって大赤字になる。
でもここからがチートや。日本やドイツの企業は、儲けた莫大な「ドル」を自国では使えへんから、結局ジャイアンの家のカジノ(ウォール街)に投資するしかない。
つまり「ジャイアンが札を刷ってモノを買う → 世界が儲かる → 儲かった金が結局ジャイアンの財布に全部戻る」という、アメリカが絶対損せん無限ループが完成したわけや。ジャイアン、ずるすぎやろ。
パソコンと金融ヤクザの暴走、そして2008年の大爆発
ところがこの完璧なチートも、1970年代以降に「金儲けは正義!(新自由主義)」っちゅう思想と「パソコン」が出会って、タガが外れる。
ウォール街の金融マンたちは、パソコンの計算力で「デリバティブ」っちゅう超複雑なギャンブル商品を生み出した。「絶対返せへん貧乏人の住宅ローン(サブプライム)」を細かく刻んで混ぜて、中身が絶対わからん「絶対儲かる金融福袋」として世界中に売りさばいたんや。
みんな「パソコンが計算しとるから安全!」「格付け会社がお墨付き出しとる!」と勘違いして、借金重ねて福袋買いまくった。中身、ゴミなんやけどな。
結果、福袋の中の「返せへん借金」が腐って大爆発。これが2008年のリーマン・ショックや。
この瞬間、「ジャイアンの無限おごりシステム」は死んだ。
そして、ここがいちばん大事や──焼け跡でパニックになった中央銀行(日銀・FRB)が「銀行助けな!」と札を刷りまくってばらまいた。
この「ヤバすぎる対応」こそが、ラスボス『テクノ封建制』を生む直接の引き金になってしまうんや。
ここからが本題や。
資本主義の焼け跡から生まれた怪物が、Amazon・SNS・生成AI・日本のデジタル植民地化まで、ぜんぶ一本の線でつながってくる。
刷られた金と、資本主義の焼け跡。そっから何が育ったか。
【第3章】クラウド資本:お前のタップが年貢になる世界
「無限ループ洗脳」の時代
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