ChatGPT、週120万人が自殺について相談〜AIは友達ではない〜
OpenAIが公開したデータは考えさせられるものでした。週に120万人以上が、ChatGPTに自殺に関する会話をしているというのです。
この数字は、AIと人間の関係について、私たちが根本的に考え直すべき時期に来ていることを示しています。
数字が示す現実
2025年10月27日(米国時間)、OpenAIは重要なデータを発表しました。週間アクティブユーザー8億人以上のうち、約0.15%が自殺の計画や意図を示す明確な指標を含む会話をしています。約120万人に相当します。
さらに、約0.07%のユーザーが精神病や躁病の兆候を示しており、約56万人に該当します。同様に約0.15%のユーザーがChatGPTへの「高度な感情的愛着」を示しているといいます。
この数字を目にして、最初に思ったのは「本当なのか」ということでした。調べてみると、これはOpenAIの公式発表に基づく事実でした。Ledge.ai、TechCrunch、CNNなど、各種メディアが一斉に報じています。
なぜ人々はAIに相談するのか
世界的に見ると、メンタルヘルスケアへのアクセスは深刻な格差があります。低所得国では必要とする人の10%未満しか治療を受けられていません。高所得国でも50%程度です。
サハラ以南のアフリカでは、メンタルヘルスの問題を抱える人の10%未満しか専門的なサービスにアクセスできていません。アメリカでさえ、治療を受けていない人の42%が費用を障壁として報告しています。
AIチャットボットは24時間無料でアクセス可能で、言語の壁や地理的制約が少なく、匿名性が保たれます。スティグマの影響も小さい。専門家不足を一部補完できる可能性があります。
つまり、医療システムの欠陥を埋める役割を「結果的に」担わされているわけです。
AIは道具であってカウンセラーではない
ChatGPTは、そもそもメンタルヘルスの専門的介入ツールとして設計されたものではありません。翻訳、プログラミング支援、情報検索、文章作成といった汎用的な言語モデルとして開発されました。
ところが、結果として120万人が週ごとにメンタルヘルスの相談をする場になってしまいました。
OpenAIは170人以上のメンタルヘルス専門家と協力し、ChatGPTの応答を改善する取り組みを進めています。自殺の意図を表明した人に対して、アメリカでは988(自殺・危機ホットライン)、イギリスではサマリタンズを紹介するよう訓練されています。
最新のGPT-5モデルは、メンタルヘルスに関する望ましくない応答を65%削減したと報告されています。自殺に関する会話において、新しいモデルは91%の遵守率を示し、以前のモデルの77%から改善しました。
しかし問題は、AIが「病院に行ってください」と言っても、実際に行くかは本人次第だということです。危機ホットラインを教えたり休憩を勧めたりすることは「何もしないよりはまし」ですが、これらのメッセージは簡単に無視される可能性があります。
病識のない人は受診しない
ここで重要な視点があります。自分は正常だと思っている人は、もともと精神科にアクセスしません。
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