歯科が再生医療に手を出す構造的な理由
脳梗塞の患者さんが、赤ミミズのサプリを持ってきた。再生医療をやっている歯科で勧められたらしい。
飲んでいいですか、と聞かれて、一瞬フリーズした。
赤ミミズの話
ルンブルクスルベルスという欧米原産のミミズから抽出されるルンブルキナーゼ。フィブリンを分解する線溶活性がある。漢方でミミズを解熱に使ってきた歴史もあって、まったくのデタラメというわけではない。
2025年にはPubMedに35のRCTをまとめたメタアナリシスが載った。急性期脳梗塞への上乗せ効果が報告されている。ただ、そのメタアナリシス自体が結論でこう書いている。バイアスリスクは中〜高。研究間のばらつきが非常に大きい。標準治療との直接比較がない。エビデンスの質はlow〜moderate。
日本の脳卒中治療ガイドラインにも、AHA/ASAのガイドラインにも記載はない。
そしてこれは医薬品ではなく「健康食品」として流通している。薬機法上、疾病の治療効果を謳って売った時点で違法になる。
僕が気にしているのはエビデンスの弱さだけではない。抗血小板薬や抗凝固薬を飲んでいる患者が、線溶活性のあるサプリを自己判断で重ねる。出血リスクのほうが怖い。
なぜ歯科なのか
ここからが本題になる。
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