コンビニ24時間営業はもう保たない 学生時代に新聞紙を服に入れた話から考える
真冬の公園で、新聞紙を服の下に入れて寝ていた。
大学生の頃の話だ。バーで飲んでいて気づくと終電が消えている。家までタクシーを使えば帰れる。ただ、始発まで4時間しかない。その4時間のためにタクシー代を払うのは、もったいない。
それで、みんなで公園に行った。漫画喫茶もネットカフェもまだなかった。深夜喫茶はあったが、いつ行っても満員で、コーヒー一杯で粘っていると店員に視線を送られる。
寒い夜は、新聞紙を服の下に入れる。ホームレスと同じ知恵だ。みんなやっていた。「終電組」と「始発組」に分かれて、朝まで時間をつぶす。当時の学生にとって、それは普通のことだった。
そして、それで社会は普通に回っていた。誰も「24時間営業の店がないと困る」とは言わなかった。なかったから、困らなかった。
街は夜10時で閉まる
今でも変わらないことがある。
ターミナル駅の繁華街と飲み屋街を除けば、街は夜10時で閉まる。スーパーも、ドラッグストアも、飲食店も、商店街も、個人商店も。誰も文句を言わない。
地方都市の住宅街を歩けば、21時には人通りが消える。22時にスーパーが閉まる。それで誰も困っていない。
24時間営業を続けているのは、コンビニだけだ。そのコンビニも、地方から閉店が始まっている。
「便利な社会」を要求していたのは、社会全体ではなかったのではないか。
他業態は全部降りた
順番に振り返ると分かる。
ファミレスは深夜営業を縮小した。ロイヤルホストは早々に24時間営業から完全撤退している。すき家も吉野家も、深夜閉店店舗を増やしている。マクドナルドの24時間営業店舗は激減した。スーパーも24時間営業から撤退する店が相次いだ。百貨店は元日休業に回帰し、イオンも一部店舗で正月休業を始めた。
降りられないのは、コンビニだけだ。
そもそも「セブンイレブン」という店名は、1946年のテキサス創業時に朝7時から夜11時まで営業していたことに由来する。24時間営業はもともとコンビニの本質ではなかった。
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