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チームみらいとは何か〜富裕層リベラルのための政党という実態〜

152万票の新党

2025年参院選で約152万票。国政政党となった「チームみらい」は、AIエンジニアでSF作家の安野貴博氏が率いる。

「テクノロジーで政治を変える」。スローガンは魅力的だ。
では、その実態は。

夢想家の設計図

マニフェストを読んでみた。壮大な構想が並んでいる。

医療分野では「アウトカム評価制度の導入」「AI画像診断の推進」。慢性疾患ならまだしも、急性期医療でアウトカム評価をどう設計するのか。元々の重症度、患者の年齢、基礎疾患、介入のタイミング。変数が多すぎる。現場を知っていれば、そう簡単にいかないとわかる。

経済財政はさらに飛躍する。「給付付き税額控除への一本化」「基礎年金の税方式化」「2035年までに抜本改革完了」。AGI(汎用人工知能)が実現した場合のシナリオプランニングまで書いてある。思考実験としては面白い。ただ、これを政策として掲げる政党は珍しい。

教育では「15歳で高校卒業レベルの習得」「日本版飛び級制度」「全児童へのAI学習アシスタント配布」。理想は高い。でも現場の教員や保護者がどう感じるか。その視点が抜けている。

設計図は描ける。でも現実との距離を埋める道筋がない。何から着手するのか。既得権益とどう折り合うのか。財源は。ステップ・バイ・ステップの泥臭い部分がすっぽり抜けている。

設計屋の限界

政治とは、利害が対立する人間同士の調整だ。泥臭い交渉、妥協、根回し。時には敵を作る覚悟もいる。

美しい仕様書を書くことと、それを実装する権限を獲得すること。この二つは全く別の能力である。

彼らはマニフェストをオープンソース的に修正していくという。技術者コミュニティでは美徳だろう。でも政治の世界では「軸がない」「ブレる」と見なされかねない。専門家から「事実誤認だ」と指摘されるたびに、不信感が積み重なっていく。

設計屋であって、政治家ではない。

消費税減税を言わない野党

支持層を見れば、この政党の輪郭が浮かぶ。

高学歴、都市部在住、収入もそこそこ、テクノロジーに親和性が高い。左派でありたいけれど立憲や共産は古臭いと感じる層。これがコア支持者だ。

チームみらいは消費税減税を主張しない唯一の野党である。

消費税減税は低所得層ほど恩恵を実感しやすい。逆に富裕層にとっては大した負担ではないので、減税されても嬉しくない。むしろ「財政規律」や「社会保障の持続性」を語るほうが、知的で責任感があると映る。

代わりに掲げるのは「社会保険料の引き下げ」。社会保険料は給与に比例するから、高収入のホワイトカラーほど負担感が強い。都市部の高収入専門職にピンポイントで響く設計になっている。

「テクノロジーで社会を良くする」という看板。その裏で、富裕層リベラルの利益を代弁している。

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